ディセンション火星慕情NO2 | ヘミシンクピンポンパン

ヘミシンクピンポンパン

ヘミシンクと幽体離脱体験記

「教えてください。火星の人面岩について。それはあるんですか」

「何の目的でつくられましたか」




ここから一気に睡眠深くなる。

「飲みにいこう」 「・・・・・・」聞き取れない。


沈黙20秒 CO寸前。

「私達」というはっきりとした声でわれに返る。

「・・・・・」「選挙だ・・」政治的な何かがあったんだ。

(火星での政治や選挙の話を聞いているようだ!)

「これはいつの時代ですか」 100万年前?

恐竜の時代かー。


「そうです。私達はあなた方の恐竜の時代にここにいました」

「ここは火星なんですよね」

「貴方は誰ですか」・・・・テスロン・・テスラ・・テシュロン

といってるのか? 「テスロンさんですね」

ダース・・・イシュテットテスロン

声が遠のく。私は追いかける。


「マサトといいます。よろしくお願いします」

握手してハグし合う。 しかしすごく希薄な感じだ。

実体感がうすい。 幽霊とハグしているような感じ。

どういうことだろう。 別のヴィジョンが見える。

かたくハグし合う二人の存在が見える。

一人はテシュロンでもう一人は見知らぬ人物だ。


「私達は以前からつながってます」

「これは記憶なんですね。過去の記憶」

(見知らぬ人物は〈私〉ということなのだろうか) 

          「そうです。いらっしゃい」

「ここは人面岩の地下なんですね」

(何故かそのように思えた)             

「そうです」

             「紹介しましょう」


ヴィジョン変わる。

火星の地上にいる。人面岩の周辺らしいところをゆっくりと

歩いている。 人面岩は遠目には果てしなく続く

赤茶けた絶壁のようにみえている。

       「私たちの頃は自由に出入りできたんです」


動物の頭を思わせるような、やはり動物としか言いようがない

不思議な生き物を見ている。 哺乳類という感じがする。

それを抱きしめている。 「私たちのペットにあたります」


柔らかそうなふさふさした毛で覆われどことなくモグラ、あるいは

アナグマを思わせる。 大きさは羊くらい。

頭をクリクリ動かし可愛らしい。


「あなた方にとっての犬みたいな存在ですよ」

私は以前にもこの動物を見たことがあるのを思い出した。

     「そうです、もう何度か会っています」


この動物は岩場、あるいは瓦礫の山のようになっている

朽ち果てた遺跡のような人面岩の壁面の隙間にもぐり込んでいった。

この動物は我々のために埋もれた通路をさがしてくれているのだ。

狭いところに潜り込んだり穴をほったりするのが好きな動物らしい。


人面岩の外の砂漠地帯に立っている。 近くにスフィンクス

に良く似た建造物がある。しかし頭部は獅子でも人でもなく

レプタイルだ。 トカゲの頭が載っている。

近づいて良く見ると首の部分には鱗が描かれており

実に精密に造られている。

しかし相当風化が進行している。


     「今はもうありません。50万年前に崩壊しました」

「火星で何が起こったのか教えてください」

       「風雪は長年かけて我々の心も溶かしてしまいました」

「今も地下にいるんでしょう」      「います」

わずか6千人と聞こえたが。

               「救助を待ってます」

「どうして惑星連合は・・・・」

  「ここでの体験を終えるまでこの場所に留まるのが彼等の望みです」

「でも必死に助けを求めてるのに」

              「それも彼等の望みです」


ヴィジョンが突然変わる。

宇宙空間の非常に超越的な部分を見ている。

地球の上空のようにも見える。   「火星です」

「ウオ~凄い。これが火星。こんなに瑞々しい惑星だったのか」


地球そっくりだ。地球を上空から見ているのかと思った。

青い海に白い雲、大陸、島々。 

大陸も青く輝いている。     「今の地球と同じでした」  


鏡のような水面に一つ真白な島が見える。

           「美しい星だったんです」

火星の海と大陸を見ている。地球が青ならこの星は紫だ。

見上げると空は深い深い紫に包まれていく。

しばらくそこに留まる。

「いったい何があったんです。ここで」

(続く)




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