「ジャパンモビリティショー2023」の会場で世界初公開された「ホンダ・プレリュード コンセプト」。
ちょうど2代目が学生時代、3代目が社会人になった頃で、周囲からはプレリュードを買うと思われていたようで、アコード・エアロデッキを買った時はちょっと驚かれました。
大学時代の友人が就職して3代目を買いましたね。
さて「ホンダ・プレリュード コンセプト」ですが、デザインについて語っている記事もありますが、少し鼻の長さに違和感を感じるものの、なかなかカッコ良いと思います。
その「ホンダ・プレリュード コンセプト」が市販されるという記事が「Motor‐Fan」に掲載されていました。
これが市販デザインだ!! ついにホンダ「プレリュード」24年ぶり復活へ! 300psオーバーのe :HEV+FFクーペはZ世代の「デートカー」になるか?
「Motor-Fan」と言えば、「Car Graphic」,「Motor Magazine」と並ぶ老舗カー雑誌で、ムックの「Motor-Fan Illustrated」は結構購入していました。
同じ出版社は「F1速報」も出しています。
が、Web版のクオリティは???で、「Web Option」ではフレームやロールケージに溶接する補強板「ガセット」を「ガゼット」※と書き続けていたり、「Motor-Fan」でも最近ホンダの「N-VAN:e」を記事中で「V-VAN:e」と何度も書いていたり、そもそもの知識が無い上に更に全く校閲してないとしか思えない記事を数多く掲載しています。
※ガゼットでは、F1やサッカーの記事でよく登場するイタリアのスポーツメディア「ガゼッタ・デル・スポルト」でお分かりの通り、雑誌といった意味になってしまいます。専門誌で用語を知らないとか有り得ないと思うのですが。
今回の「プレリュード」も記事にも、こんな一節がありました。
最終モデル同様の2.0L直列4気筒エンジンを積むが、初の電動化が濃厚で、「e:HEV」ハイブリッドを搭載、最高出力は300psを超えてくるはずだ。駆動方式はFFで、マニュアルトランスミッションの設定も期待がかかる。
もうド素人の低能が書いたとしか思えない一節です。
まず最高出力ですが、現在ホンダの「e:HEV」はモーター出力184psのものが最大で、300ps以上のユニットはありません。
アキュラや北米モデルにも無いようです。
ですので、モーター出力300psの「e:HEV」は完全に新規開発が必要となるはずです。
「e:HEV」はエンジン直結モードがあるおかげ?で、エンジン出力(トルク?)はモーター出力の70~80%となっています。
ですので、モーターで300ps出すとなるとエンジンも200ps以上出さないといけないように思います。
とすると、エンジンも最低でも2.4Lは必要に思われ、「2.0L直列4気筒エンジンを積む」と矛盾します。つまり、モーターだけでなくエンジンも新規開発が必要になるという事です。
北米版CR-Vやアコードの用に台数が見込める車種では無く、販売台数がそれほど見込めないスペシャリティクーペの為にそんな新規開発を行うでしょうか?
ビジネス感覚が多少あれば分かりそうなものです。
極め付けは「マニュアルトランスミッションの設定も期待」です。
「e:HEV」は高速巡行などを除いてほぼモーターで走る車で、これまでの「e:HEV」搭載車のトランスミッションは「電気式無段変速機」となっています。
エンジンで走っている高速巡行時はギアシフトは不要ですし、そこから加速する時はモーターがアシストしますから、シフトダウンも不要です。
なのに、「マニュアルトランスミッションの設定も期待」・・・
シフトチェンジの必要すら乏しいのに、それをマニュアルでシフトチェンジする事に何の意味があるのでしょうか?
等々、少し考えれば如何にバカな事を書いているか分かりそうなものなのですが、まるで、何も理解していない小さな子供が何も考えずに自分の願望を書いたかのようです。
そして、その内容を確認もせずそのまま公開してしまう。。。
新車が売れなくなり、自動車メディアも紙媒体としては壊滅状態で、新規採用も減り、優秀な社員の採用など望むべくもないという事なのかも知れませんが、それでも入社が難しかった時代に入った人も残っているはずです。
なのに、校閲している気配すら感じさせないのはいただけません。
こんな状態では業界の未来は真っ暗闇という感じです。
ps.
予想CGですが、プレーンだったコンセプトのフロントマスクに色々スリットを入れて、改悪としか言いようが無い感じです。
やっぱりズレてる。。。