F1 2022 サウジアラビアGP決勝が終わりました。
結果はフェルスタッペンが逆転で今季初優勝!
ペレスは2位を走っていたルクレールの「Box to overtake」というアンダーカットを狙うかのような無線に反応し、タイヤ交換に入った直後にラティフィのクラッシュでVSCが出てしまい、ピットストップのロスを最小限に留めたルクレール、フェルスタッペン、サインツに抜かれて結局4位。
フェルスタッペンは残り数周でルクレールを抜き、レース最終盤に出た、セクター1イエローフラッグの恩恵も有って、逃げ切る事に成功しました。
レツトブルはダウンフォースを減らし、最高速を重視する事で、第2、第3セクターで稼ぐセッティング、フェラーリは最高速よりもダウンフォースを重視し、第1, 第2セクターで稼ぐセッティング。
今回はフェルスタッペンに軍配が上がりましたが、レース終了までの数周セクター1に出されたイエローフラッグが無ければ抜き返されていた可能性も高かったように思います。
比較的レッドブル向きと思われるこのジェッダで、こんなに苦戦するのでは、フェラーリのセッティングの方が正解に近いと個人的には思うのですが、レッドブルがそうしてもフェラーリのタイムは出せないとか、そうしない理由があるのでしょうね。
しかし、戦略で勝負と言えばメルセデスやレッドブルというイメージでしたが、フェラーリにレッドブル(ペレス)が出し抜かれるとは。
もう1つのポイント、メルセデスですが、ハミルトンはピツトスタートを選択しませんでした。
という事は、予選との差はウイングの角度くらいという事になります。
ですが、予選の時は同じくらいのタイムだった周囲の車より明らかに速いペースで追い上げていました。
ラッセルもフェラーリ、レッドブルとそれ以下の集団の間で1人旅。
フラップの角度でウインドウに入ったり、入らなかったり、厄介な車のようですが、上とも下とも少し離れた3番手チームである事は間違いないようです。
6位はオコン、7位ノリス。
バーレーンではダウンフォースが足りないと言っていたマクラーレンのノリス。ジェッダはダウンフォースが少々足りなくても致命傷にならないという事なのでしょう、7位でした。
ですが、2台とも相方のマシンがレース終了直前にトラブルでストップするなど信頼性が心配です。
8位はガスリー、僚友の角田君はレコノサンスラップで不具合が発覚し、出走できず。
このGPで2台とも完走したのは、レッドブル、フェラーリ、メルセデス、アストンマーティンの4チームのみでした。
中でもアルファタウリはバーレーンでガスリーが火を噴いたり、角田君がFP3を走れなかったり、ここでもFP3終了直前に止まったり、信頼性選手権では断トツのワースト独走といった感じです。
何とか改善して欲しいところです。
9位はマグヌッセン、ハース旋風も今回は一休みでした。
10位はハミルトン、11位はアルファロメオの周冠宇、アルファロメオもボッタスが止まってしまっていますね。
次戦は久しぶりのオーストラリアGP。
サインツは下記のようにも言っており、
「3位はいい結果だし、全体的に見れば、1週間前のバーレーンよりも明らかにいい週末になった。このマシンで正しい方向に進んでいると感じているし、もう少し上の順位で戦えるようになるのも時間の問題だと思う」
フェラーリの優位は動かないような気がします。
といっても、その差はまだわずか。
コンストラクターズタイトルに向けては両チームの開発力勝負になりそうです。
追記)
決勝でのスピードトラップの順位を見ると、トップはフェルスタッペンで334.6km/h、ルクレールは320.6km/hで16位(下から3番目)、サインツが318.3km/hで18位(最下位)、そしてペレスが319.6km/hでなんと17位でした。
フェルスタッペンはコース上で抜く必要がある為、直線重視に、ポールポジションのペレスはフェラーリと同じ傾向のセッティングであれば、コース上で抜かれる事は無い、と分けていた事が分かります。
ただファステストタイムを見ると、ペレスはルクレールから0.4秒遅れ、サインツから0.14秒遅れですから、同じセッティングではやはりフェラーリが少し速いようです。