昨夜、菅内閣が発足しました。
安倍首相辞任から一連の流れは個人的には結構驚きの連続でした。
1) 内閣支持率が56.9%と前回より20ポイント以上も跳ね上がった事
2) 一番人気が菅官房長官になった事
3) 裏で糸を引いたのが二階幹事長だった事
1) については、今まで支持しないと言っていた人達が、辞めると言っただけで、支持する側に回った事を意味します。
「今まで厳しい事を行って来たけど、辞めるのなら支持してあげよう」
という事なのかも知れませんが、それは支持とは言いません。
「今まで厳しい事を行って来たけど、今までご苦労様、お疲れ様、でも支持はしないよ」というのが、正常な人の思考でしょう。
世論調査が正確※ならば、日本人には、労いの気持ちと支持の区別も付かない人が2割以上居る訳です。
※産経などが世論調査を操作していた事が発覚しています。
2)と3)は少々説明が必要ですね。
今回は自民党の議員と地区本部の投票で総裁を選出していますので、世論の支持があろうとなかろうと選出される訳ですが、世間の人気も菅氏に集まっています。
ちょっと待って下さい。
次の政権では、安倍政権時代の疑惑を明らかにする政権が望ましいとか、皆言ってませんでしたっけ?
菅官房長官と言えば、安倍政権時代の数々の疑惑、例えば、モリカケ問題、桜の会などで、証拠隠滅や公文書改竄の指示をしたと目されている人物ですよ?
指示をした証拠は無いとしても、不正をしていない証拠もありません。
一般市民であれば、疑わしきは白で良いかも知れませんが、政治家たるもの、疑惑を払拭すべく行動すべきでしょう。
ですが、すべてに幕引きを図っています。
そして、公選法違反で裁判が始まった河井議員の応援演説をしてもいました。そんな人物の応援演説に駆けつける見る目のない人物が人気一位とは日本国民の見る目の無さには絶望しか感じません。
そして、河井議員の贈賄の原資となった資金の提供を承認したとされるのが二階幹事長です。
これも物的証拠はありませんが、状況証拠的に疑う余地は無いと思います。早い話が、公選法違反の共犯です。
というか、原資を提供していなければ贈賄も起きなかったでしょうから、河井夫妻疑惑のある意味教唆犯が二階幹事長です。
そんな人が推す菅官房長官に自民党議員も国民も乗っかった訳です。
要するに、菅政権は、河井議員の疑惑が自民党本部の捜査に及んだ瞬間、あっという間に崩れ去る砂上の楼閣なのです。
勿論、政権を握った以上、安倍政権時代の疑惑や河井議員の問題など、これ以上の追及は一切行わせないと思いますが。
公務員1人が命を落とす事になった一連の疑惑は疑惑として葬り去られ、歴史的には暗黒の時代として名を残しそうです。
市民への街頭インタビューを見ていたら、多くの人が「菅さんくらいしか知らない」と答えていました。
正確は「顔が分かるのは菅さんくらいで、菅さんがどういう人かは全く知らないが、TVでいい人と報道してたから、菅さんでいいんじゃない?」でしょうか。興味が無いという事ですね。
ちなみに政権支持率は70%前後だそうで、評価のポイントは「人柄」との事です。
いいんですかね?これで。日本人は大丈夫ですか?
世論調査が正確ならば、この国民にして、この政権有り、という事でどんな社会になっても国民の自業自得ですし、世論調査が政権に忖度したメディアの操作であるならば、太平洋戦争前夜という感じですね。
どちらにしても、お先真っ暗です。
とあるジャーナリストは、少しは真っ当な世の中に戻るのに1世紀掛かる、と言っていましたが、1世紀で済むのでしょうか?
いずれにしても、生きているうちには無理そうです。