今年も元日に相棒スペシャルが放送されました。
今年の内容は、ハッカーコンテストで優勝する腕前の若者3人が、建前として大義を掲げる内調審議官の指示のもと拉致監禁され、政治家や官僚を脅迫するネタをクラッキングさせられる、というもの。
正直、かなりフラストする内容でした。
１．内調審議官の大義が具体的に何なのか不明。
結局は、政治家や官僚を思うがままにコントロールしたいという
権力欲だけでは無いのか？
２．建前として大義があるにせよ、実行されているのは個人の秘密を
ネタとした脅迫だけという状況で、部下とは言え、官名詐称、拉致
監禁、クラッキングの指示、と明らかな犯罪行為に加担させている
点は説得力に欠ける。
３．最終的に内調審議官は逮捕されたが、拉致監禁等の実行犯は
野放しのまま。
内調職員だとすれば、逮捕も容易いと思うが・・・
４．半年に渡り、拉致監禁されていた3人の通っていた高校は、単なる
家出として処理しており、捜索するどころか、全く心配もしていない
様子で違和感が大き過ぎる。
５．右京等に恨みを抱き、同じく恨みを持つ法務事務次官や特命係に
失態をさせ、甲斐警視監との権力争いに利用とする衣笠副総監の
スパイとして動いていたはずの青木が、本業での失態を取り返す為
に特命係に協力を申し出る構図が不自然。
普通に伊丹等に協力すれば済む話。
そもそも捜査権を認められていない特命係に協力して、汚名返上に
なるのか甚だ疑問。（衣笠の指示であれば別だが）
以下は、以前からですが、
６．社美彌子に対する態度が従来の右京からすると不自然。
ロシアのスパイとの間に子をもうけた事は事実で、公安からもマーク
されている人物である以上、社美彌子が国益に反する思想の持ち主
では無く、国益に反する行動も取らないという確証を掴むべき。
７．米沢さんの変節。
杉下右京が刑事部長辺りから疎まれていたのは最初からで、右京へ
の協力は刑事部長の不興を買う事も以前から。
米沢さんはそれを百も承知で協力していたはずなのに、警察学校に
飛ばされた途端、協力を依頼されるのは大迷惑、という態度に変わ
った様に見える。
最近は一時ほど頑なでは無いが、まだ元通りとは言えない。
最近は元に戻りつつあるが、角田課長すら迷惑と断言したり、大河
内監察官も酷く冷たい態度のエピソードが数話あった。
最近は衣笠副総監という敵も増えたとは言え、米沢さんがとても小さ
い男に見える。
などなど、シナリオが十分練り上げられておらず、中途半端な印象でした。