11月6日(月)TBSで「月曜名作劇場 今野敏サスペンス 「確証〜警視庁捜査三課」」が放送されました。
4年前の2013年の春のクールで同じTBSで連続ドラマとしても放送されています。
同じ局で、連ドラを2時間ドラマでリメイクするのはかなり珍しいように思います。
タイトルになっている「確証」は、原作でも2013年版でも、主人公の萩尾が事件の筋読みを聞かれたときに答える「まだ確証が…」の口癖から来ていたと記憶していたのですが、本作では、捜査本部の方針に異を唱える萩尾に対して、逆に「確証はあるのか?」と問うところから来ているような印象でした。
キャストは以下の通りです。
〈 〉は2013年版での年齢設定、( )は放送当時の年齢です。
2013年版 2017年版
捜査三課
萩尾 秀一〈48〉 高橋克実(52) → 吉田栄作(48)
武田 秋穂〈25※〉 榮倉奈々(25) → 内山理名(35)
今作では10年以上刑事をやって来たというセリフがあり、25歳という
設定では無いと思われる。
猪野 係長 山本龍二 → 大杉漣
捜査1課
菅井警部補〈45〉 バナナマン設楽(40) → 石黒賢(51)
苅田巡査部長 松田悟志 → (役名不明)瀧川英次
田端一課長〈58〉 角野卓三(65) → 佐野史郎(62)
福田 大吉(鍵福)〈66〉 泉谷しげる(65) → 蛍雪次朗(66)
迫田 鉄男 近藤正臣 → マイク真木
六郷 美由紀 吉田羊 → 森口瑤子
六郷 文也 ベンガル → 不破万作
狩場 摂夫 下條アトム → 大谷亮介
とぼけた感じの高橋萩尾に対して、不器用な感じの吉田萩尾ですが、吉田栄作だとちょっと演技が重い感じしました。
今野敏の小説としては、高橋萩尾の方がイメージに近いような気がしました。
この原作が横山秀夫であれば高橋萩尾の軽さは有り得ず、吉田萩尾で大正解だと思いますが。
2013年版の時にも書いた記憶がありますが、見所は、「捜査一課のメンバーから「泥刑」とバカにされている三課の刑事が窃盗犯に対する知見から一課が見抜けなかった殺人事件の真犯人を暴く」というところでしょう。
その為に登場するキャラが実績も実力も無い癖に赤バッジを頼りに必要以上に突っかかる捜査一課の菅井警部補の腰巾着です。
捜査三課に対して、「素人は黙ってろ!」とかいう訳ですが、「てめぇこそプロと言える実績はあるのか!」と言いたくなりますね。
こういう手合いは本当にイラッとします。
この赤バッジが無いと何も出来そうにない腰巾着キャラ、刑事ものには良く登場しますが、必要なんですかね?
居ない方がスッキリする気がするのですが。
2013年の設楽の場合、役者経験の殆ど無い実年齢40歳の芸人が52歳の俳優を相手に突っかかっていた為、前半は小僧が二人(設楽と松田)キャンキャン騒いでいるようでした。
逆に後半は萩さんとか読んで尻尾振ってるようでしたし。
それに対して今作の石黒賢は年相応という感じで良かったとおもいます。
今作で石黒賢の腰巾着として喚いていたのは瀧川英次でしたが、この人の演じる役は中身のない薄っぺらな人間が多い気がします。
しかし、この後、どうするんでしょう?
視聴率が良ければ、シリーズ化するのでしょうか?
同じ局でたった4年でリメイクなど本当に前代未聞だと思うのですが。