信濃のコロンボ4 寺脇康文版 | masashik0305のブログ

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とは言え、自作PC関係の話やF1関係の話、ドラマの話なんかがメインになると思いますが。

4月24日(月) TBS月曜名作劇場で「信濃のコロンボ4 軽井沢追分殺人事件」が放送されました。

 

原作は内田康夫の「追分殺人事件」。

2006年にも中村梅雀主演のシリーズでドラマ化されています。

 

ストーリーは、

・軽井沢の信濃追分で死体が発見される

・東京の本郷追分で死体が発見される

・調査の結果、2人は江差追分の同好会のメンバーで江差の炭鉱(やま)の仲間

・犯人は同じくやまの仲間で現在は覚醒剤を扱っている男

・軽井沢で発見された男を仲間に誘い断られた為、殺害

・本郷で発見された男にその事を問い詰められ、殺害

といったような感じです。

 

今回の脚本は突っ込みどころ満載です。

まず、信濃追分や本郷追分などの「追分」は分岐点を指す地名ですが、「江差追分」は信濃の追分節が起源とされる北海道の民謡で、地名ではありません。

 

また、江差はかつてニシン漁で栄えた漁業の町で江差に炭鉱はありません

 

北海道にはかつて「追分」という町が有り、炭鉱で有名な夕張と比較的近いこともあって、中村梅雀版(恐らく原作も)では、3人は夕張のやまの仲間で、その後「追分町」近郊に住み、追分繫がりで「江差追分」の同好会に加入していた、という事になっていたように思います。

 

「追分」と「夕張」は隣の隣で、夕張と追分の関係もそれほど緊密では無く、「江差」と「追分」も地理的にかなり離れていますので、「追分」に「江差追分」の文化は無いと思います。(追分出身の友人が居ましたが、追分節の話など一度も聞いた事が有りません)

 

なので、中村梅雀版の設定も地元の人からすると、こじ付けもいいところだと思いますが、今回のはこじ付けにもなっていません。

 

更に、時代設定も完全に無視しています。

炭鉱の最盛期は1960年代で、ほぼ50年前の話です。

当時のやまの仲間という設定であれば、若くても現在80歳以上、当時小学生だとしても60歳以上という事になりますが、やまの仲間は50代後半から60代、当時子供だった姉弟は30代と20代で登場します。

 

もう開き直ったとしか言いようが無い脚本です。

 

只でさえ、演技面で中村梅雀と比較され、酷評されている寺脇康文ですが、この脚本では気の毒としか言いようがありません。

 

亀山薫として復職し、水谷豊の暴走を止めて欲しいと願う今日この頃です。