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Pharma MBA & マーケティング

MBAやマーケティングってどんなイメージですか?
とても奥深く難しいものですが、人に夢や感動を与える事ができるのもMBAやマーケティングの力です。
ここではプロダクトマネージャーやブランドマネージャー、経営者の立場で、いろいろな事を紹介してゆきます。

顧客志向と聞くと、どこの会社でも言っているようなセリフであり、一見何の問題もないように聞こえます。

それはある意味正しいのですが、実は大きな落とし穴があるんです。

それが何か分かりますか?

製薬企業にとっての顧客満足とは何でしょう?

誰もが思いつくのが医師の満足と思いますが、当然それだけではありません。

意外にも重要なのが社員の満足度です。ちなみに、社員の満足度を上げるのはけっして給料という事ではありません。最近になって、社員食堂や就業スペースを工夫している企業が注目を上げていますが、社員の作業環境は、業務のパフォーマンスを考えても大変重要な問題です。ところが製薬企業では、研究開発には投資をしても、本社の環境に目を向けている企業はあまりないのが現状です。

社員の満足度を上げるため、本社の環境改善について真剣に考えている製薬企業がどれだけあるのでしょうか?

3C分析とは、市場を自社、競合、顧客の3つの視点で分析する手法です。

中でも意外と重要なのが、自社分析です。

自社分析では、開発力、生産力、製品力、販売力、マーケティング力等、企業をバリューチェーン別に分析しますが、その際、組織構造そのものが大きなボトルネックとなっている事があります。

製品に課題があれば改良すればいいですし、販売に問題があれば営業を強化すればいいのですが、組織上の課題については、そう簡単に変更をする事ができません。

逆に、これがすぐにいつでもできるような企業であれば、常に変化するような厳しい市場環境下でも、長く生き残ってゆく事ができるでしょう。


戦略を立案するには、まず「現状分析」をしっかりと行う事が重要です。

現状分析のツールとして3CとかPESTとか優れたフレームワークがありますが、

これすら検討せずにいきなり課題を掲げている資料をよくみかけます。

それはそもそも本当に重要な課題でしょうか?


日本の製薬産業は2000年あたりから厳しいとは言われてきましたが、2010年問題をはじめ、

今本当に厳しい時代を迎えています。

特に開発力やマーケティング力を武器に海外勢(外資系企業)の日本への進出は

今後ますます進む事になるでしょう。

グローバル化が鍵と言われる中、何といっても一番重要なのは人材の育成です。

これは製薬産業にかかわらず、全産業共通の課題といってもいいと思います。

問題は日本の製薬企業が本気で人材育成に取り組めるかです。

実際、多くの内資系製薬企業において、形だけの制度は別として、

人材育成に多額のコストや留学制度などを積極的に推進している企業はほとんどありません。

また、よく勘違いされている事が多いのですが、グローバル化とは、

社員が英語を話せるようになる事ではありません。

海外にも通用するスキルやノウハウ、多くの実戦経験をもち、

かつコミュニケーション能力のある人材を育成することが重要です。

さて、昨年のNHK大河ドラマ「坂本竜馬」は大ヒットしました。

今の日本に必要なリーダーシップについて、いろいろと考えさせられる番組でした。

今、国内企業同時で争っている場合でしょうか?

どの企業にも組織戦略はあると思いますが、それをどの部署が担っているか知っていますか?

製品戦略やプロモーション戦略など、個々の戦略も重要ですが、会社の組織自体がうまくワークしていないと、

それぞれの戦略も意味のないものになってしまいます。

判断基準はいたって簡単です。

それは組織が市場の変化や、トップの意向に迅速に対応できているかどうか、すなわちスピードです。

結局いつも同じ事をやっているとか、年に1度や半期に1度の対応しかできないようであれば、その組織はすでに組織として機能していないのかもしれません。

最もそれで生き残れるような会社であれば構いませんが、、、。。


どの企業もそうでしょうが、組織が大きくなると、ラインが複雑になり、伝達の階層が増える事になります。

そうなると伝言ゲームのはじまりです。

結果として伝えたい事のほとんどが現場に伝わらなくなります。

特に今市場で何が起きているのか、今の戦略はなぜ必要なのか、本部と現場が一体となって、同じ方向を向いている事がとても重要です。

現場判断とは聞こえがいいですが、戦術の判断と戦略の判断とは大きな違いがあります。

みなさんの会社ではいかがですか?

営業は将来の事よりも、現在の事に目が行きがちです。

つまり、現在売り上げの大きい既存品ばかりに力をいれてしまい、

将来の糧となるような新製品には、発売時には取り組むものの、

しばらくすると取り組みが弱くなってしまうものです。


加えて、パテント失効以降もプロモーションをかけているなど、

過去の製品と決別できない企業もたくさんあります。

選択と集中。特に必要のないものは捨て、今本当に重要な製品に対してリソースをかけたいものです。

来年以降、製薬業界には大きな変化が訪れます。

医薬品産業の営業の事をMRといいますが、

このMRの活動に対して規制が大幅に強化される予定だからです。

現在、製薬企業の販売の中心的役割を担っているのはMRですが、

規制の強化とともに、今後その役割が劇的に変化するのではないかと考えられています。

販売志向だったMR(営業)を顧客志向に変えるのはそう簡単な事ではありません。

多くの製薬企業で顧客志向という言葉はだしていたとしても、実態は製品志向であったり、販売志向であったりする事はよくある事です。

営業所長さんや営業部門の方と話をした時に、うちは製品が良ければ営業はいいのにな~とか、とにかく外に出て少しでも多く宣伝をすることが大事とかいうセリフをよく聞きます。

しかし、このようなセリフをき聞くと、製品志向や販売志向からの脱却がされておらず、顧客個々の課題や本当のニーズが見えているのかが心配になります。

競合の厳しい成熟市場において、売れない理由を製品や営業マンの努力不足のせいにするのはあまりに乱暴な考え方です。