ノクターン(夜想曲)第20番 嬰ハ短調。
ポーランドの作曲家ショパンの数ある名曲でも、憂いのある美しい旋律で人気の曲ですね。
映画「戦場のピアニスト」でも使われ、第二次世界大戦中のナチスによる迫害の重苦しく悲劇的な映像に合った曲想です。
ショパンと言えばピアノ曲で、これほどの有名な作曲ではあるのですが弦楽器の出番は少ないですね。
弦楽器がでてくる曲としては、ピアノ協奏曲、チェロソナタ、若いころの序奏と華麗なるポロネーズ、ピアノトリオくらい…
弦楽四重奏などはないのです。
書いてくれてたら名作が残ったんじゃないかな・・・などと空想してしまいます。
カルテットでショパンの作品が弾けたらな~
ということで、編曲しました!
Masao Yokoyama Homepage
https://www.cello-maker.com/research/music/japanesemusic-score.html#2
にリストがありますので、そこからスコアとパート譜がダウンロードできます。
音源は弦楽合奏版で初演したときの映像がYouTubeにあります。(動画の最後の方です)
(著作権料はかかりませんが、演奏した動画をアップしたりしたらご一報いただけると嬉しいです)
さて。
弦楽器にとってこの嬰ハ短調は調性が難しく、転調するとすぐに♯だらけでダブルシャープも結構出てきます。
移調しようかとも思いましたが、やっぱり原曲の雰囲気からすると、この曲は嬰ハ短調なんですよね。
たとえば、ハ短調にするとやっぱり弾きやすいけどなんか軽い感じになってしまう。
しっとりとした夜ふけ、グラス片手に静かに今日の出来事を振り返り目をつぶって聞く曲(あ、勝手な回想シーンです!)という感じにはならないんですよ。
やっぱり、調性は大事。この曲調にはこの調っていうものがあります。
あと、この曲の終わりの方に、弦楽器にとってはワォっとなる音階が出てきます。
2オクターブの嬰ハ短調のスケール。(小野アンナの教本をしっかりやってきてたらなんてことはない!?)
これも原曲から省略はしませんでしたが、すこしいじりました。
もちろん原曲の通り1オクターブ上で超絶テクで音階で演奏してもよいです。
いずれにしても、伴奏のヴィオラさんはヴァイオリンを邪魔しないようにゆっくり、そして薄くひいてあげてください。
以上です。
引き続き他の編曲作品も順次アップしていきます。
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音楽と楽器の研究:
https://yokoyama-music-research.jimdofree.com/
筆者(横山真男)のHP(楽譜のダウンロードもできる作品リスト)
https://www.cello-maker.com/research/music/japanesemusic-score.html