黄金比のハーモニーをつかった作曲 その3 | 音楽 楽器 作曲の研究してます

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大学で先生しています。
作曲・編曲しています。
チェロを弾きます。

黄金比を使った調弦で曲を書く。

という話を、その1、その2としてきましたが、先日、演奏会を行って初演をしました!


https://youtu.be/zP6tXr6sBI8

横山 真男:弦楽四重奏とハミングのための黄金比



(ハミングは会場では聞こえたのですが録音にするとほとんど聞こえない・・・)


スコアとパート譜はこちら。

score  part


プログラムノートはこちらです。

この作品は、作曲家の考案した黄金比で調弦にされた弦楽四重奏と、会場の聴衆の参加するハミングによる偶然性の音楽である。黄金比は自然界の調和のとれた美しい比率として知られていて、その値は1:1.618である。作品では、弦楽器の通常の五度調弦ではなく、この黄金比をかけて作られた音階で調弦しているため、これまでに聞いたことのないような不思議なハーモニーが響くように設計されている。さらに、CGによる四季折々を抽象化した映像が舞台スクリーンに映し出され、カルテット奏者は指示された音列と奏法から自由にアドリブで演奏するよう指示されている。このような不確定性の音楽はアメリカの作曲家ジョン・ケージが提唱したもので、チャンス・オペレーションと呼ばれている。また、映像の中には1月1日から12月31日まで日付がカウントされる。本日ご来場の皆様には、ご自身の誕生日がスクリーンになったら指定のピッチでハミングを始めて音楽に参加していただけたら幸いである。ぜひ、現代音楽の摩訶不思議な世界をお楽しみいただきたい。