こんにちは、マサオです。

本日は、「妄想の止め方」について解説していきます。
まずはマインドフルネス瞑想の基本の復習です。


~マインドフルネスの実践方法~

1. 注意を向ける(呼吸や五感の感覚)
2. 雑念が湧く
3. 注意がずれたことに気づく
4. 雑念を手放し、注意に意識を戻す

1~4 を繰り返すことで脳と心が鍛えられます。

実際、マインドフルネスの訓練を続けると、
脳の中の「島」と「背内側前頭野」の厚みが増し、

集中力や気づく力(セルフアウェアネス)が高まり、
呼吸に注意を向け続けることできるようになっていきます。

しかしながら、
雑念が全く湧かなくなるわけではありません。
やはり自然と様々な思いや考えは、湧いてきます。

例えば、外側の騒音に反応して、
ネガティブな感情が湧いてきたり、

イメージや記憶に反応して、
仕事や特定の人のことが気になったり…

無意識に、何かにとらわれてしまい、
呼吸に集中できなくなることは、よくあることです。

「ハッ!!」と目を覚ましたら、
そんな自分をジャッジせずに、
思考を優しく手放すようにしてください。

自然に湧いてくる思いや考えを
無理に消そうとする必要はありません。

ただ受け流すだけでいいんです。


イメージは「川を流れる木の葉」。


あなたは、目の前の美しい川を眺めています。


すると、文字の書かれた
木の葉が、さ~っと流れてきます。

その「木の葉」とは「思考」です。


「今日の会議大丈夫かな」と思った。(さ~っ)

「あ、また考えている、集中できてないな」と思った。(さ~っ)

「こんなんじゃダメだ!」と思った。(さ~っ)

と言った感じで、受け流します。

ときには素晴らしい(と思わせる)アイデアも
浮かんでくることがあるかもしれませんが、
それも後回しにします。


きれいな木の葉(素晴らしいと思える思考)も、
汚い木の葉(最悪と思う考え)も、

「へ~、私はこういうことを考えてたんだね。」

と他人事のように観察していきます。

自然に湧いてくる考えに気づいたら、
「雑念」、「妄想」とラベリング(言語確認)して、
受け流していくようにしましょう。


考え事が始まった瞬間に、
気づき(サティ)を入れていくと、
思考の連鎖を断つことができます。


他のことが気になった場合も、

音が気になったら、「音」。

眠くなったら、「眠気」。

ほおがかゆくなったら、「かゆみ」。

脚や腰が痛くなったら、「痛み」。

仕事のことが気になったら、「仕事」。

とラベリングします。

こんな感じで、
気づきを言葉で確認することで、
心の中でフィードバックすることができます。

またその考えや感覚を対象化することで、
手放しやすくなり、また呼吸や身体の感覚に戻りやすくなります。


まとめると、
マインドフルネスで大切なことは、

今、自分が何が気になっているか自覚すること。

今、何にとらわれていたのかを意識することです。


当たり前に聞こえるかもしれませんが、
妄想に囚われているときに、

「今、私は妄想している」

「私は、〜が気になっている」

という自覚はありません。


同様に、
怒っているときは、

「今、私は怒っている」

「呼吸が浅くなり、首や肩が緊張している」

という自覚はありません。

この自覚(無意識の意識化)が、
刺激と反応の間にスペースをつくります。


今の自分の身体と心の状態を自覚することで、
思考の連鎖や、怒りの波に飲み込まれず、
反応を意識的に選択することができるのです。

このように自分の思考や感情を対象化して、
客観的に観察する習慣を持つことで、

自分の無意識の心の癖、反応パターンに気づき、
自己理解が深まり、内側から変容が起こります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

八月開催予定の勉強会のお知らせです。
【一日講座】マインドフルネスの基本の「き」を徹底解説&実践する一日講座
通常、6ヶ月間でお伝えしている内容を
ダイジェスト版で、一日で体験できるお得な講座です。

近代的なマインドフルネス(Google、ジョンカバットジンのMBSR)から、
仏教的な正念の実践(ティクナットハン、ブッダの瞑想法)まで、
一日で様々な種類のマインドフルネスを体系的に学ぶことができます。

瞑想初心者から中級者までを対象にした少人数制の勉強会です。

日時は、8月15日(水) 10時~16時 
場所は、ご縁の杜(湯河原)

ご興味ある方はこちら。
マインドフルネスの基本の「き」を徹底解説&実践する一日講座
満員御礼


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

補足1
音のラベリングについて。

理想は、六門(眼、耳、鼻、舌、身、意)を受信専用に切り替えて、
思考やイメージを入れずに、直接知覚すること。

「チュンチュン」
「カァカァ」
「ワンワン」

という聞こえた場合、
「音」とラベリングします。

「音」を「音」として純粋に観察します。


音から連想、判断が起こった場合は、
「スズメだと思った」とラベリングします。

「スズメだ」というラベリングは間違いです。

通常は、
「チュンチュン」と聞こえたら、
瞬時に「スズメに違いない」と思いがちですが、

でも本当に、スズメかどうかは直接確認してませんよね?

だから正確には、
「スズメだと思った」とラベリングします。

こんな感じで、五感の刺激を受けた瞬間に、
事実と、心がつくりだす妄想、解釈や判断を分けるのがポイントです。

これにより直接知覚している事実(法)と、
頭の中の妄想(概念の世界)を分けることができるようになります。


慣れるまで難しいと感じるかもしれませんが、
これができると、すごく楽です!!

多くの苦悩、生きづらさの原因は、

あるがままの事実(法)と、
頭の中の妄想(概念の世界)が、

ゴッチャになっていること(無明、無知=根本煩悩)にあります。

事実と妄想の違いを見抜くことで、
勘違い、早とちり、考えすぎることが減り、
心が作り出す二次的なストレスから解放されます。

ーーーー

補足2
歩く瞑想で「ラベリング」する場合は、
「右足」、「左足」と足裏の感覚に注意を向けながら歩きます。

また注意がそれたら、そのことに気づき
「ラベリング」していきます。

「ラベリング」は声に出さず、心の中で一度だけ唱えます。
かけ声にならず、しっかりと実感を感じることが大切です。

ーーーー

補足3
ぴったりの「ラベリング」をすると
大抵の思考や感覚は消えていきます。

それでも思考が止まらない場合、
「徹底的に向き合う」のもオススメです。

これは「反応しない」「受け流す」
とは正反対のアプローチです。

どうしても考えてしまうこと、
すごく気になっていることがある場合、
徹底的に向き合ってみましょう。

無意識に思考してしまうことは、
気になることなんだと認め、それを受け入れ、
あえてじっくり考えたり、「ジャーナリング」で紙に書き出したりすることで、
頭の中が整理され、スッキリするかもしれません。


また「痛み」や「かゆみ」や、
「ネガティブな感情」に対しても、

時には、その部位や質感に、注意を向けて
向き合ってみるのも面白いかもしれません。

「好奇心」と「優しさ」を向けて、
「平静さ」を保ちながら観ていくと、

すべての不快な身体感覚や感情も
変化し、やがて消えていく無常なものであることに
気づくかもしれません。

というわけで、ラベリングに関して、
思いつくことを補足しました。

色々と試してみて、
自分に合ったやり方をみつけてくださいね。


〜~編集後記~〜

マインドフルネスを教えている団体や指導者の中で、
あいつは間違っている!こちらのほうが上だ!!と、
上から目線で見下し、批判するような発信をしている方もいるようです。

とても残念です。
私は、優劣ではなく、それぞれが最善のものをお伝えしていけばいいと思っています。

無知、分離感から生じる嫉妬や競争意識に気づき、
自分の中の思いやり、全体性、仲間意識を育み、
ご縁ある皆様にベストのものを提供していきたいなぁ
と感じる今日この頃。


ちなみにLINE@では、瞑想初心者の方に向けて、
マインドフルネスの基本中の基本だけをお伝えしています。

吉田マサオ公式 LINE@
http://ma30.xsrv.jp/of-line/
すでに口コミだけで500名以上の方がご登録されています。

ありがとうございました。

<インド・ネパールツアー2019>
吉田マサオと行くインド・ネパールツアー
ガンジス川とブッダの足跡を巡る10日間
https://ameblo.jp/masaonoblog/entry-12385874159.html

 

■吉田昌生の瞑想本

https://www.masao-mindfulness.com/book-introduction
マインドフルネスを始める、そして深めるための人気書籍紹介ページ

 

■吉田昌生公式HP

http://www.masao-mindfulness.com/

 

■吉田昌生の瞑想本

https://www.masao-mindfulness.com/book-introduction
マインドフルネスを始める、そして深めるための人気書籍紹介ページ

 

★ 初めての方は、こちらの記事もどうぞ
→ このブログの目次 / 人気記事ランキング


★★ マインドフルネス瞑想を実践してみたい方へ

3ヶ月間の無料メール講座の詳細はこちら

→「マインドフルネス瞑想入門メール講座」

 

瞑想を深める秘訣や続けるコツ、注意点など、

難しいと思われがちな瞑想を初心者の方にもわかりやすく解説します。