震える天秤 染井 為人 | まこねえの通勤読書

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活字中毒。はずす本もたくさんあるので全部は書けませんが、最近読んで良かった本、とくに私の好きな人たちにおすすめしたい本を記録します。

星星星

高齢男性が運転する軽トラがコンビニに突っ込み、店員をひき殺した事件。高齢ドライバー問題の記事を書くため取材に訪れたライターが、加害者が済んでいた村を訪れて、村の人々を取材するうちに違和感をもつ。。。

これはただの高齢者の運転ミスによる事故なのか。。。

 

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ミステリーであり、それ以上に人間ドラマでした。

高齢ドライバーの事故かと思っていたのは、意外な真実が隠されていました。悲しい過去。古い奇妙な因習にとらわれた村、巫女…おどろおどろしいストーリーになるかと思いましたが、そうではありませんでした(笑)

 

裁判官をしている離婚した奥さんとの会話が、軽くて面白く、息抜きになりました。震える天秤と言うタイトルが意味するのは、真実を知ったライターの天秤がどちらにかたむくのか、ということでした。結末、私にはもやっとしましたが、私は奥さん派なのかな。

 

そして、ライターがこの決断をしたことで、取材にかけた経費を思うとPayは元がとれないんじゃなかろうかという下世話な感想を持ってしまった私。。。