女子高の臨時美術教師がたまたま見つけた肖像画。そのモデルは恩師の娘、小波(さなみ)だった。小波の周囲には死がまとわりついているようで。。。(アカイツタ)
平凡なサラリーマンの耀は年上の澪と同棲している。ある日友人から、思いがけない場所で澪をみかけたときいた耀は、彼女を尾行した。。。(イヌガン)
二部構成で、登場人物の違うし別の物語かと思っていたらば、なんと。。。
意識してかしないでなのか、男を惑わせ狂わせてしまう女性のお話。
全体を通して甘すぎる花の匂いが漂ってくるような物語。ときに、腐臭に近いような?
暗い設定で苦しくなるけれども、読むのがやめられない本でした。性描写もかなりあって、電車の中でのぞかれたらはずかしいなぁと思ってしまった(笑)
結末は、永遠の眠りなのか、はたまた希望なのか、どちらともとれる終わり方でした。
名言といえるようなセリフが結構でてきました。
信じるのって相手に失礼じゃない?」と澪が言った。みんな、きょとんとした顔をした。
「だって、人って刻一刻と変化するのに。信じられたら変われないじゃない。それってちょっと重荷じゃないかな」
「信じる」とか「許す」とか簡単には口にできないなぁと。ってか、私はどっちも言ったことないかも。