9月中旬に大阪で開催される「就職フェスタ」の就職相談員をすることになった。
キャリアコンサルタントの資格を持っていたことが幸いして、このチャンスに巡り合いました。
以前から「やりたい!」と思っていた、憧れのお仕事(今回は、ボランティア)です。
<イメージです>
なぜ、この仕事をしたかったかと言うと、27年間、会社の採用担当者をしていて疑問に感じていたことがありました。
それは就職活動する学生さんには、”本当はもっと彼らに合った仕事がある。”と気付いたことです。
こう言うと「企業は学生さんを騙して採用してるのか!」と怒られてしまいそうですが。。。もうちょっと詳しく説明しますね。
就職活動に取り組んでいる多くの学生さんは、自己分析が十分に出来ていなくて、自分の事を分からずに就活をしているんです。
説明会の解禁日になって一斉に周囲が動き出して、慌てて就活を始めるのですが、その時はまだ自己分析が出来ていないんですね。
全く自己分析しない学生さんは別として、それに取り組んでいる学生さんでさえ、自分がやりたい事や出来る事をよく分かっていないのです。
それを分からないまま就活を行い、企業研究で的外れな夢を抱き、根拠のない面接官好みの回答をしてしまう。
それで採用が決まってしまうと、本来持っている能力が発揮できなかったり、やりたい事もできず、あるべき自分に近づけなくなります。
問題はいろいろあるが、日本の就活が「ヨーイドン!」で始まり、一斉に競争の中に放り込まれるので、じっくりと自分と向き合えない。
※但し、最終的には自己分析や就活の失敗体験を通して、生きる為に大切な事柄を習べるという意味では、良い制度とも言われてます。
大学のキャリアセンターには学生のサポーターとして能力あるプロがいらっしゃいますが、学生数に対して人数が十分でない事も課題。
また大学は大学間競争で「就職率UP」の成果を求めて内定取得の就職指導が優先して、学生の個性や資質が無視されがちです。
学生一人ひとりのマッチングに時間をかけるより、要領よく企業から内定を取れるような指導を行う場合があるかも知れない。
内定が最終目標であり、企業受けのする、印象が良くて愛想のよい無難な”人間像作り”をしてしまうということですね。
企業で採用担当をしつつ、自己分析もままならない学生さんたちを見て来て「なんとかならないか」と考えてきました。
問題意識は年々大きくなっていったが、残念ながら会社組織の内側で出来ることには制限があります。
会社側も社内の人員要求に対して「人数」を確保しないといけないし、中長期的視点から現場ニーズのないオールマイティな採用もします。
いつも学生さんの資質や希望に沿った採用と配属をし続けることは、正直難しい部分があります。
稀有な事例として、明らかに当社に向いていない学生さんにアドバイスしてあげた結果、納得の企業に就職できたという事がありました。
当社を不合格になったにもかかわらず、その助言に対して熱い御礼のお手紙をもらった経験は、嬉しい良き思い出です。
20何年やってきて、本当の意味で学生さんと企業のベストマッチングができたと感じたケースは半分にも満たないでしょう。
なので会社の外側、つまり「送り出し」側に立って就職相談をしたいと、ずっと考えていたのです。
今回はいい機会なので、若者支援という仕事の小さな第一歩として頑張りたいと思います!