同人詩誌「青魚」No.75より、僕のソネット「詩型囚」(今号の最後の作品)を転載する。
詩型囚
新サスケ
罪状証のような IDカードを胸に掲げ
羊の鈴のような呼び笛を首に吊り
囚人のように黄色い×たすきをかけ
足枷のように重い安全靴を引きずり
我慢の限界を測るように 暑い
ペットボトル再生品の作業着を着せられ
夏も長袖をめくること禁止
水洗いどきには安全ベルトを腰に巻く
作業帽の汗染みは洗っても落ちない
○○は背広姿を通し
現場には一度も現れない
(穢れるというように)
ここの作業員は労働者ではなく
囚人か奴隷のようだ
注 ○○には2字が入りますが、ここでは伏せます。