今日のお話は開業医や病院幹部以外の一般の方にはあまり関係ない話です。　

これから開業するような先生には参考になるかもしれません。　文字ばっかりですみません。

医師が開業するときには絶対必要なことは　

①保健所に届出をすること　②保険診療を行うために厚生局という役所に認可を頂くこと　

です。兵庫県の場合は近畿厚生局　兵庫県事務所　というところが管轄になるのですが・・・それはそれはこわいところです。ここににらまれると保険診療がとてもやりにくくなります。

通常、新規開業診療所は　保険診療してもいいよ　という新規指定（という名の認可）をいただいてから概ね６ヶ月〜１年以内に　”新規個別指導”　という名の恐ろしい儀式に呼ばれることになっています。　当クリニックの場合はなぜか、ず～と連絡がなくて、開業から約1年半を経て呼ばれ、本日その儀式に参加してまいりました。

準備としては、診療所の場合10人分のカルテ（診療録）を準備する事がほとんどです。患者のリストは儀式の１週間前にFAXで送付されます。（いまどき、FAXで情報のやり取りするのは主に医療・介護の業界だけじゃないかとも思うのですが…）

当クリニックは電子カルテでカルテを書いているので医師や看護師が入力したページやスキャンしてとりこんである同意書・計画書などもそれらをすべてプリントアウトしていちいち内容を確認する必要がありました。　訂正した情報もすべて提出するように言われていたのでそれなりにボリュームがありました。事務職の女性にお願いしてきちんとしてくれました。感謝感謝

今年一番の緊張を昨晩から感じながら、午前中の診療を終え、午後から儀式に出かけました。場所はJR姫路駅近くにある、兵庫県の出先機関である兵庫県姫路総合庁舎でした。てっきり、近畿厚生局　兵庫県事務所がある神戸市であるのかと思っていましたが意外と親切です。

セブンイレブンでブラックコーヒーを飲んで気分を落ち着けます。儀式の時間より少し早く着いてしまったのですが、関係者の方々も早かったようで予定時刻よりも少し早く始まりました。　近畿厚生局の事務官の進行で始まります。少しおかしかったのはこの新規個別指導という儀式がどのような目的で行われるかなどの枕詞をいちいち説明されたことですが、おそらく毎回同じ言葉を言われているのであろう説明がまるで神事の祝詞（のりと）のように感じたことです。　

私の正面に座られた担当医師（近畿厚生局の医師、同じライセンスですが立場が私とは違います）により次々に質問や確認をされました。主に、レセプト請求された項目に沿って、そのレセプト請求するために必要とされている事、カルテ記載や同意書をなど、をチェックされていきました。患者を診たという記録そのものがあるか、そしてその内容もしっかりと確認されました。　1時間かけて10人分のカルテチェックが終了するとまとめを総括されました。

診療録自体は良くかけているようで少し褒めていただきましたが、治療計画が医師の診療録にたまに書かれていない事や在宅療養計画書に処方薬剤が書かれていない事を指摘されました。また、事務的な面での指摘として在宅医療は外来診療ではありますが一ヶ月分の請求をまとめて行うので請求書、明細書もまとめて1枚づつしか発行していません。しかし、それらも診療した日それぞれについての請求書、明細書を作成するように言われました。　う～ん　というかんじです・・・

事前にアドバイスをいただいていたようにいろいろ思うことがあっても　はい　わかりました　と答えるだけにしていました。

あと、他に姫路医師会の理事の先生が同席されていました。　同席してくださる先生方は見守るだけで問題があれば後でアドバイスをくださる立場でしょう。よく知っている先生でしたのでちょっと安心でした。

なにはともあれ、今年最大のストレスとプレッシャーを終わらせることができ（診療報酬を返せというようなペナルティーはないだろうと勝手に思っていますが）、┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚです。

儀式で焼かれずに済みました。今日は代わりに肉を焼いて食べておきます。　お疲れさまでした。