2021年 | まさきせいの奇縁まんだらだら

まさきせいの奇縁まんだらだら

原因不明の「声が出ない症候群」に見舞われ、声の仕事ができない中で、人と出会い、本と出会い、言葉と出会い、不思議と出会い…

瀬戸内寂聴さんの『奇縁まんだら』というご本を真似て、私の「ご縁」を書いてみようと思います。

今年56才になる。112才まで生きるとすれば半分だけど、定年が60才の会社ならあと4年ていう地点。

テレ朝モーニングショーでデビューした20才から四半世紀、ほぼこの業界にいる。定年は無いからごく普通のこととして、今年新しい事業をスタートさせようとしているけど、定年がある世界から見ると、「第二の人生」的に映っているかもしれない。

どうあれ、今、人生が変わる時期に来ている。私は「6~5」というサイクルだそうで、26才会社を作って現役から遠ざかり、36才声優スクールに入ってカムバックし、46才制作を考えるようになった。1~2年のズレはあっても、考えたり準備したり、そんな気になってだいたい6の年を境に変わっている。

そして今年また、次の6になる。だから確実に、企画が動き、新事業が始まるのだろうと期待してる。

そして今まさに、人間関係の変わり目を実感してる。今回は、これまで共に考え協力してくれた仲間を失いたくなくて、少しあがいてみた。

これからも共に進んで行くために、こういうふうであって欲しいと言ってみた。企画にどんどん口を出して欲しい、指示や問いかけを待つのではなく、勝手に動いてもらえるとありがたいと、それはずっと前から何度も言ってきたことだけど、

今回、無言の返答だった。そのまま年が明けた。

どんな思いかはわからない。ただ考えているだけかもしれない。どう返せばいいかわからないのかもしれない。忙しかったり、切羽詰まっている人もいるだろう

上下や主従の関係はわかりやすい。仕事が動いて制作が始まれば、指示系統の中では上下に流れがあるし、お金の流れは主従関係となる。

でも、新しく知り合うのでなければ、友人の関係としては同位がいい。同じステージの同じ階。

だけどここにきて、違うステージ、違う船に分かれて、動き出している感が強くなってきた。放っておけば、いつのまにか疎遠になっていた、ってところだろう。

止められないことかもしれない。前から決まっていた、というより、これまでのそれぞれの積み重ねが、こういう形になったってことだと思う。

誰も、変わったんじゃない。私も変わらない。人が変わらない中で、環境の方が変わっていく。いつしか、違うステージ、違う船に乗っている。そしてそれぞれの空いた場所に、新しい人が乗ってくる。

ここ数年、私は「キケル」という企画を、人生の進退をかけて育ててきた。でも、興味が無い人には、なんということもない。優先したい大事なことにはなり得ない。

もうずっと、共に進める運命の仲間を探してる。優先してやりたいことと思ってくれる人が、どこかにきっといると信じてる。

今はまだ、ミキサーとデザイナーと私。

イメージできなければ、その人は現れないのかもしれないから、そのためにも企画をより具体的にしてきた。やることは、ほぼ出そろったと思う。

2021年。年始の挨拶を準備する余裕もなかった。というより企画書を書くのが楽しくて、年末ギリギリまで企画書を作ってた。大晦日から3日までは、大切な両親と、弟たちとその家族、それと先祖のことに集中した。

新しい年に入って、やらなければならないことはたくさんあるのに、今、これを書いている。これは次のタームに入る為の、必要な手続きなんだろうか。それともただの感傷で、ムダなことだろうか。

気づかなければ、自然に薄れていくご縁。その渦中を文字にすることは、必要ないことかもしれないけど、やはり感謝の念を残しておくのは、悪いことではないだろう。

言い方に迷うが、替えの効く役というのは、お金を払って誰かに頼める。だけど、チームの中枢は、お金では頼めない関係で築きたいと願ってる。これからスタートする事業では、エネルギー源はやる気しかない。

もちろん、料金分だけ働く、ということで間違ってない。ただ、それだけでは、最初のギアは動かせない。どれだけ熱量があるか、にかかってくる。今の私がお金で払える程度の熱量では、とても足りない。必要な熱量は、お金に換算すれば、きっととてつもなく大きい。

そんなお金を準備できる手腕があれば、なんでも早く動くんだろうけど、私には無い。いくつか挑戦したけど、叶わなかった。

でも、その挑戦はムダではなく、全て今に繋がっている。準備が整ってなかったってことなのか、挑戦の度、企画は充実し、広がった。

これまでたくさんの人のおかげで、今こうして私はいる。いい人も悪い人もいたと思うし、いいことも悪いこともあった。でも、それはその時そう感じただけで、今になってみれば、その全てが、今に繋がっている。

そう思えることがラッキーだし、何より私は運がいい。

仕事はなかなか思うようにならないけど、自分が企画した事業で悩むなんてことは、そうそう誰でも経験できないよね。同情して助けようとしてくれる人、一緒に悩んで考えてくれる人、ただ黙って見守ってくれる両親家族、ありがたいなあと心から思う。

でも仕事を進めるには、もう一歩進んだ関わりを求めてるってことなんだ。船を進めるのに、例えばエンジン部をミキサー、船の外観や内装をデザイナー、それ以外を今は私が全部やっていて、レーダー、操舵、港や積み荷の選別、エネルギー関連・・・それも、航海って何が必要なの?、海図ってどうやって書くの?、気圧配置って何?とか調べながらだから、船はなかなか進まない。

船そのものは、自分たちで作れないから、お金を払って作ってもらった。って感じかな。

かといって、無理にやるんじゃシンドイばかり。だから心のままに、気落ちが向けば助けて欲しい。仮にこの先ずっと離れたままでも、いつか噂を聞いて、喜んでもらいたいと願う。

お互い、ここまでの関係、ご縁かもしれないし、復活するご縁かもしれない。協力してもらった分は、ちゃんと返すぞ。再会のきっかけにもなる。

と、気まずく自然消滅するよりは、という思いで書いてみました。楽しい思い出を胸にそれぞれの道を行き、ふとした瞬間に思い出す、なんて人間っぽさを楽しめるね。

人間を楽しめたら、それこそ本当に幸せな人生だよなって思うこの頃です。

みんな、これまで本当にありがとう!友達なのは変わらないから、またどこかでいつか。

そしてこれから出会うだろう、新しいご縁のみなさま、どうぞよろしくお願いします!

出航まで、あと少し。もう夜明けはそこまで来てる。
がんばるぞ。

あけましておめでとうございます!

PS:しばらく更新しなくて、失礼しました。

   あちこち働きかけたのだけど、無視されまくって(笑)

   結局、6月収束は叶わなかったね~
   個人的には、興味深いことがたくさんあったので、機会があればまた紹介しますね。