元通訳のあの人 | 川島正仁の南米体験歌

川島正仁の南米体験歌

川島正仁は、東京オリンピックの年(1964)、高校を卒業し、翌年19歳で南米アルゼンチンに移住します。日本を最後の移民船「アルゼンチナ丸」に乗船し、横浜港の大桟橋から出航しました。その時からの苦しい移民生活を、歌とともに綴ります。

教科書から消える。2025年春から使われる中学3年生用の英語教科書で、米大リーグ・大谷翔平選手の専属通訳を務めた水原一平氏を取り上げる予定だった教育出版が、教科書の内容を差し替えた。新たに,男子サッカー日本代表の専属シェフを長年務めた西芳照さんを取り上げた。教育出版は昨年度、水原氏を取り上げた教科書を文部科学省に検定申請。通訳の業務だけをするのいではなく、大谷選手がチームに溶け込むのを手助けしたり、私生活を支えたりしていると説明する内容で、同省が今年3月22日に「検定合格」と発表していた。だが、その直前に水原氏の違法賭博をめぐる疑惑が報じられ、内容を修正することになった。水原氏は大谷選手の口座から巨額の不正送金をした銀行詐欺罪や虚偽の納税申告罪に問われ、今月、法廷で罪を認めている。教育出版は差し替え版で、「people Who Support Success(成功を支える人々)」という章はそのままに、西さんを取り上げた。主人公たちの会話の中で、西さんが18年間代表チームのために働いた料理人であると紹介。各選手のニーズに基ずいて食事を用意し、食事が肉体的にも精神的にも選手たちを支えたと説明している。教育出版によると、水原氏をめぐる問題が報じられてすぐ、差し替えることを検討。20人以上の候補の中から西さんに決まった。

上記は、6月21日の朝日新聞に掲載された記事である。この処置は当然の結果である。「博打依存症」の人物を教科書に掲載するわけにはいかない。問題が起きる以前に気が付いてよかった。教科書に載った後で事件がわかったら問題はより複雑化していただろう。「メディア」の力、信用はとてつもなく大きい。故に、関わる人たちは強い責任感を持って仕事をしてほしいと思う。現在、世界中で様々な出来事が起きている。相変わらず我が国は「他人事」としてとらえている。特に「政治家」の人間性が心配である。このような人たちに任せて良いのか、大きな疑問である。われっわれ日本人は、徳川幕府以降、「平和」を守るという目的の元、あらゆる「方策」を講じてきた。「参勤交代、鎖国、」など国を守るため実に厳しい制度を作った。確かにある面では、この「政治」は成功した。これがため徳川政権は270年間の長い間、戦のない平和な社会を維持できたのである。しかしその反面,我々人々の心を封じてしまった。今でもこの「忖度主義」が我々の心の中を支配しているのである。