政府は防衛装備品の移転に関する運用指針を見直し、輸入を非戦闘目的に限定する5類型を撤廃した。これにより日本は護衛艦やミサイルを含め、幅広い完成品や部品を輸出できるようになる。日本の安全保障政策は大きな転換点を迎えている。5類型とは救難、輸送、警戒、監視,掃海という5つの用途に装備品の輸出を限ってきた枠組みだ。人命救助や見張りなどに使う装備は輸出できても、相手を攻撃する装備品は原則として認められてこなかった。今回の見直しで制約が取り払われた。今後は護衛艦や潜水艦、ミサイルなど殺傷能力のある「武器」も輸出できるようになる。なぜ今、制約を取り払うのか。背景には日本を取り巻く安保環境の悪化がある。中国は軍備を増強し、北朝鮮もミサイルの開発を続ける。日本の防衛力を高めつつ、米国やオーストラリアと言った同盟・同志国と連携を深める重要性が増している。輸出を通じて自衛隊と同じ装備品を使う国が増えれば、平時の共同訓練から有事の連帯まで円滑になる。仮に有事となった際、日本の国内生産が追い付かなくても部品を融通してもらいやすくもなる。装備品を作る日本企業にとっても、市場が海外に広がれば生産量を確保しやすくなる。防衛産業の維持や基盤強化につながる。
Q1.どんなニーズがあるの? 海洋国家の日本にノウハウの蓄積がある海上装備品は輸出戦略の強みとなる。「もがみ型」護衛艦の改良型がオーストラリア海軍の次期フリゲート艦に採用され、ニュージーランドも導入を検討している。米国とイランの軍事衝突で防空ミサイルへの需要が高まるなか、日本企業には米国の供給不足を補う役回りも期待されているようだ。
Q2.生産を担う日本企業の存在感は? 装備品の輸出に制約があった日本は世界の防衛産業で影が薄い。ストックホルム国際研究所によると、2024年の防衛装備品の世界売上高ランキングは首位の米ロッキード・マーチンが646億ドル(約10兆3000億円)。中国勢では中国航空工業集団が203億ドルだった。日本勢ではトップの三菱工業でも50億ドル、川崎重工業は26億ドルと世界との差は大きい。
Q3.「新しい戦い方」への備えは? ロシアのウクライナ侵略や米国とイスラエルによるイラン攻撃では一般的な武器だけでなく、人口知能(AI)やドローン(無人機)の強い存在感を浮き彫りにした。指揮統制でAIを活用し、大量の無人機を効率的に運用している。日本政府も年末に予定する安全保障関連3文書の改訂で、国内で無人機を量産できる生産基盤の整備を打ち出す方針だ。
以上は、26年6月2日の日経新聞に記載された特別記事の一部である。この記事を読んで「どうしてわが国は今までこの問題をクリアしてこなかったのか、残念な気持ちでいっぱいだ。あまりにも米国との「安保条約」に甘えてきた結果であろう。日本は日本である、自分たちの国は自分たちで守らねば誰が助けてくれるのか、我が国は「家康残築した江戸幕府」からづっと「お上、上の力」に甘えてきた。そしてそのことが実に上手く機能して国民は知らず知らず「戦うスピリッツ、考える力」を失ってしまった。恐ろしいことだ。おそらく今隣国が責めてきたら我々は何も出来ないだろう。相手国のミサイルを防御するシステムも機能しないであろう。あっという間に壊滅してしまうのだ。故に遅かったとはいえ、今回の防衛装備品の移転に関する運用指針の見直しは必要不可欠だ。中国は我が国を「新軍国主義」だ、と強烈に非難している。いつもの事だ。この国には「民主主義思想」はない。全て自分中心の軍国主義だ。他人を決して認めない、信用できない悲しい思想だ。我が国はこのような全く「思想レベル」の異なる国々と共存していかねばならないのだ。故に時に応じて政策を転換していかねばならない。