日本を憂える、ギャンブル大国日本 | 川島正仁の南米体験歌

川島正仁の南米体験歌

川島正仁は、東京オリンピックの年(1964)、高校を卒業し、翌年19歳で南米アルゼンチンに移住します。日本を最後の移民船「アルゼンチナ丸」に乗船し、横浜港の大桟橋から出航しました。その時からの苦しい移民生活を、歌とともに綴ります。

私たちは、約13年前に福祉大国デンマークに55年も居住し、この国の素晴らしさに感動し、30年前に自ら学校を設立し、日本の人たちに「福祉、教育」を導いてきた千葉忠雄先生を中心にNPO法人日本・デンマーク生活研究所を開拓した。私も副理事長として協力した。ここで発行しているのが「生活便り」でこの11号の記事を掲載する。

ギャンブル大国日本

厚生労働省の研究班の調査では、昨年のギャンブル依存症にかかっている人は536万人に上るという。実際は、この数字を遥かに超えると思う。多くはパチンコ、競馬などが原因である。そしてこの秋の臨時国会でIR推進法案(カジノ法案)が可決される可能性が大きい.なんとこの法案を推し進めるのが現役の国会議員約200名で驚くことに、安倍首相が特別顧問として名を連ねている。彼らは「先進国でカジノがないのは日本ぐらいだ!」と言う。それではパチンコはどうなのか、ほかの国には、パチンコは存在しない。鳥取大学の教授は「パチンコなど身近なギャンブルが全国どこにでもあることが海外よりギャンブル依存症の率が高い原因ではないか」

確かに毎日朝早くから「パチンコショップ」の前に沢山の人が列をなしている。この上カジノが出来たらこの国はどうなってしまうのか!パチンコに夢中になって幼い子供を放置して死に至らせる犯罪が頻繁に起きた。私たちは、決してこのような犯罪を許してはならない。他人事ではないのである。子供は国にとって将来の「宝物」である。このことを肝に刻まなければならない。

一度「依存症」にかかると何があっても「プレイ」を優先する。完全な「病気」である。負けを取り戻そうと必死になり、周りに人達に大変な迷惑をかけてしまう。最悪の場合は一家心中に至る場合もある。この国は一件「民主主義国家」のように思えるが、実際はとてもそのレベルではない。もっと一人一人が自覚し、考え、努力して個々の人間性を高めなければならない。

上記のエッセイは、2014年に10月号に掲載したものである。現在私は、このグループとは別れて個人でエッセイ集を英語版で編集したり活動を続けている。実に厳しい道だがこれも「人間道」の己の哲学である。