グラップラー刃牙の生みの親、板垣先生の話 73 | CARPE DIEM BJJ 岩崎正寛の独り言

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日々の考察、気づき、試合レポート、昔話などを交えて柔術を語る

私のお世話になっている人にグラップラー刃牙の作者の知り合いの方がいた。

私がとてもファンだと話をするとすぐ電話をかけてくれた。すると会ってみたいと言われ日を改めて板垣先生の家に行くことになった。

グラップラー刃牙は知る人ぞ知る有名格闘技漫画だ。

私が中学生の時に初めて見た話はヤクザの喧嘩師、花山薫と死刑囚のスペックが喧嘩の最中に弾丸を口の中に突っ込まれて爆発させられるという途轍もないシーンから始まった。


この意味不明な展開にもなぜか続きが気になって仕方なくなり現在も読み続けている。

しかもこのキャラ、主人公ではなくサブキャラだったというのも衝撃だった。

そんな私を魅了した板垣先生に会えるというのは夢のような話だった。

板垣先生の仕事場に招かれ色々話を聞いた。

この世の中で一番美味かった物の話になった。

板垣先生は漫画家になる前は自衛隊に入隊しその中でも最も過酷なレンジャー部隊にいたと言う。

その訓練の中で数日間、ナイフ一本だけ渡され山に捨てられると言う訓練が会ったらしく、その訓練の中で一番苦しかったのは乾きだったと言っていた。

食べ物もない水場もないところに放置されて三日ぐらいすると気が狂いそうになるぐらい喉が乾いたと言う。

水がない中、木の根を掘り水が浸みて来るまで掘ったら泥なのか水なのか分からないような水分を誰かが持っていたか捨ててあったか分からない卵のパックの中に入れて、大量の洗浄剤を入れて濾過し、それでも茶色い水を飲んだ時はそれが人生で口にしたもので一番美味かったと言う話をされていた。

壮絶過ぎる。

だから趣味で山に行ったりキャンプをしたりする人の考えがわからないと言う話をしていた。

人間は殺そうと思ったりする力より生き残ろうとする力の方が何倍も強いと言う話は今も私の中でずっとためになっている。

話も盛り上がって来るとなぜか筋肉の話になり私の身体を見せて欲しいと言う話になった。



すると「やっぱり強いやつの身体はこうだよね。マッチョ過ぎたらダメなんだよ。BJペンとかそうじゃない。」って言われているのを聞いて、いやあなたの漫画のキャラクター皆ボディビルダーみたいだよって心で突っ込んだが、板垣先生もそこは当然わかっている。

何にせよ私が強くなりたいと思うきっかけを与えてくれたのは板垣先生と言っても過言ではない。

そんな人に会えるようになって日本王者で良かったと思ったのを覚えている。