『花粉症は1日で治る!』
『花粉症は1週間で治る!』
という本が売れているそうです。
『1日』のほうは
フラクトオリゴ糖を摂って腸内環境を改善すること。
『1週間』のほうは
オーソモレキュラー療法による食生活改善とサプリメント。
たしかに有効。いいと思います!
1日で、1週間で治るかどうかは…
じっさいにそういうケースはあるのでしょうが
万人に当てはまるとは思えず、ちょっと言い過ぎな気も。
タイトルとしてはキャッチーですが。
でもともかくこれらの方法
やってみて悪いことは何もありません。
(それなりにお金はかかりますけど)
花粉症を克服した人の体験談からは
たいていの治療がそうであるように
ひとつの方法だけで、というわけにはいかないようです。
確実に言えるのは、食事による影響があるということ。
食事によって、よくなることも悪化することもあり
即時型アレルギーである花粉症は
その効果がひじょうにわかりやすいものなのです。
…と、わかってはいました。
ケイシー流の食事を取り入れ(ゆるゆるですけど)
大好きな乳製品を相当に減らし(でも食べないわけではない)
グルテンもだいぶ減らし(でもゼロにはできていない)
その程度の食生活にしているだけでも
以前よりずっと軽くなっています。
そうなるとシーズンのうちキツイのは2週間くらいなので
「まぁ仕方ねぇ」くらいの気持ちでおりました。
それがそれが。
今年“ケイシー流リンゴダイエット”を
花粉のまさにひどい時期にやってみたところ
すっっっごくラクだったんです!!
3日間のうち後半は、ウソのように鼻も眼もスッキリし
「ラララ~~♪」と唄いたいくらいの快適さ!
食べないことがよいのか、リンゴがよいのか。
ファスティングで症状が軽減するという報告も
たくさんあります。
やっぱり食事と腸内環境なんですよね。
アレルギーを克服した人は
定期的にファスティング(3日~1週間程度)を
やっている場合が多いのです。
リンゴに豊富に含まれる
ペクチン、ポリフェノール、ケルセチン。
これらに抗アレルギー作用があることは知られています。
アレルギー反応の際に放出されるヒスタミンの
血中濃度を低減させるというデータもあります。
ある食品が自分に合うかどうか知りたければ
空腹時にそれだけ食べてみる。
いろいろ食べてしまうと判断は困難です。
自分にはリンゴ超いいじゃん♪
リンゴの好影響のみ享受したのかもしれません。
しかし人によってはリンゴそのものが
食物アレルギーを起こす場合もあるので、要注意。
シラカバ花粉症の人は
リンゴとシラカバのタンパク構造が似ていることから
交差反応を生じ “口腔アレルギー症候群” として
口や喉のかゆみ・腫れを起こすこともあります。
よくなったって言うけどクスリ飲んでたんでしょ?
とツッコまれたときのためにいちおう書いておくと・・
・漢方薬(小青竜湯)朝1包内服
・鼻うがい1日1回orケイシー流点鼻を1日1~2回
(*前回のブログを参照してください)
・抗アレルギー剤点眼を適宜
・とってもつらい時のみ抗アレルギー剤の内服薬
(リンゴの期間は服用せず)
ちなみに花粉症歴は学生時代から。
当初はブタクサのほうがひどかったのですが
東京暮らしになってからはスギのほうに強く反応します。
花粉症などアレルギー性鼻炎はⅠ型アレルギー。
即時型と言われるようにすぐに反応が出ます。
「あ、アレルゲンがある」と自分でもすぐにわかります。
余談ですがあるとき
上京してきた友人と(ピッカピカの)ホテルで会食した際
何やらアレルゲンを感じます。
鼻が…洟が…だんだんつらくなってくる。
「今朝さ~庭の草取りでおっきいのを引っこ抜いたら、
それブタクサだったのよ~」と笑って話す友人。
・・そ、そういうことでしたか。
さてそんな3日間を終了し、どうすべきか考えました。
もうちょっと続けてみる?
しかしずっとやるわけにもいかないし・・
っていうか無理~~
そして通常の食生活に戻してみた結果
いつもより症状ひどい(>_<)
甘かったのです・・
気を抜いて
休日だったのでいきなりカフェでモーニング・・
トースト&カフェラテ
つまりグルテン&カゼイン、いっちまいました~~
『1週間』の本には「グルテンとカゼインは花粉症の敵」とまで書かれています。
ここでも空腹時に食べて反応をみる、をやってみたわけで、
あああ~~大好きなカフェラテやっぱりダメ??
最後の晩餐はミルクたっぷりのカフェオレって決めてるのに。
まあそのあと死ぬからなんでもいいんだけど。
もちろんケイシー的には
コーヒーにミルクはNGなのですが
大好きなのでたまにやっちゃってます~
消化がわるくなるから?
という程度の理由しか見つけられないので・・
・・そして現在に至ります。
自分的な極期は通過した感じですが
今年はまだまだ続いています。
もういっぺんリンゴやってみるかな~。
もっともっときちんと食生活を改善していけば
花粉症とオサラバすることはできるはず。
グルテンフリー&カゼインフリー、白砂糖禁止。
腸活としてプロバイオティクス・プレバイオティクスを摂る。
よくない油は避けてオメガ3系にする。
揚げものなんてもっちろんNG。
糖質もほどほどにして良質なタンパク質を。
効率的にやりたいのならば、
ビタミンD、ビタミンA 、亜鉛や鉄
さらにはケルセチンなどのサプリメントもアリ。
定期的にファスティングをして
オートファジーで細胞をリセット。そしてデトックス。
ファスティングが難しければリンゴダイエットでもよし。
花粉症の人、できそうですか?
思うに、モノが“花粉症”だけに・・
不快で不自由だけど、日常生活は送れるし
ある意味、市民権を得ている?疾患だけに
そこまでできない、
やりたくないという人も多いかもしれません。
イヤだけどこの時期だけだし、クスリでしのげるし・・
なんかそう思っちゃっている。
でもこれをやったら、花粉症にいいだけではないんですよ。
アトピーや他のアレルギーの改善にもなるし
生活習慣病やがんの予防にもなるはずなのです。
西洋医学のなかで
花粉症やアレルギーは
“治らない”前提で話が進んでいます。
重症の人を診療している場合
いかにアレルゲンを避けていくか、
命にかかわる重篤な反応を抑えるかがまずは重要になり
それは仕方のない面があるいっぽうで
我々はもっと根本的なところについての
説明責任があると自分を戒めた次第です。
日常の診療のなかでも
花粉症で来院する患者さん=クスリを求めている人
と決めつけがちなので・・
突っ込んで話すこともなかなかなくて・・
こういう態度がよくないのですね・・反省。