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明日の医療と今日みた夢と

医師。夢療法家。エドガー・ケイシー研究家。臨床分子栄養医学研究会認定医。
「からだ」と「こころ」と「たましい」の医者として患者さんに寄り添います。

2025年4月から“かぜ”が5類感染症になります。

正確に言えば5類になるのは

“急性呼吸器感染症”という疾患名です。

 

※急性呼吸器感染症

(ARI:acute respiratory infection)の定義

咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉

のどれか1つの症状を呈し、

発症から10日以内の急性的な症状であり、

かつ医師が感染症を疑う外来症例(発熱の有無を問わない)。

 

 

…この定義では発熱は関係ありません。

くしゃみ、鼻水、咳、咽頭痛、といった

ポピュラーな症状を示し

アレルギーでないと判断されたものはすべて含まれます。

 

 

※5類感染症

Covid-19、インフルエンザをはじめとした以下の疾患。

RSウィルス感染症、アメーバ赤痢、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、日本脳炎、水痘、麻しん、風しん、手足口病、百日咳、マイコプラズマ肺炎、性器ヘルペスウイルス感染症

・・・など。

 

※一般的には1類が感染力のひじょうに強いく致死率も高いもの(ペスト、エボラ出血熱など)であり、5類はそこまで危険ではないものの大流行する可能性があり注意を要するもの、とされています。

 

 

これらの疾患と“ふつうのかぜ”を

同列に並べるのは違和感がありますが

どうしてこのような変更になったのでしょうか。

 

5類になると

流行状況の監視(サーベイランス)や発表の対象になります。

たとえばインフルエンザでは

国立感染症研究所のHPで週ごとの発生数が発表され、

流行マップやインフルエンザ注意報(警報)が出されます。

 

 

現実には、“かぜ”で病院に行ったとして

とくにこれまでと変わったことはありません。

病院側も変わりはなく、指定医療機関のみに

「定点把握」として発生数の届け出義務があります。

 

 

5類へ変更した理由としては

「未知の感染症を早期に把握するため」とされています。

多数の反対意見があったにもかかわらず、決定されました。

 

 

そもそも5類感染症の対象疾患は

大臣のみの判断で決めてよいのだそうです。

(知らなかったー)

じつは昨年7月に

前任である武見厚生労働大臣が方針を示していました。

大臣の発表に対するパブリックコメントでは

3万件超の異例の反対意見が寄せられたそうな。

 

 

ニュース番組ではほとんど目にすることはなかったですよね。

私が日頃見ている医療系サイトでは

ほんの少しとりあげられただけ、

購読している雑誌にはまったく触れられていませんでした。

反対意見が大きなムーブメントにならないように

メディアはあえて報道しなかったのかも??

 

 

いったい何のためにこういうことをするのでしょう。

お上の決定には何かしらウラがある(たいていお金)

と決まっています。

もしくは、何かのカムフラージュ、目くらまし、

distractionとしてのことなのかもしれません。

 

 

5類になると

「特定感染症予防指針」にも位置付けられることになり

ワクチン開発にかかわる「ワクチン大規模臨床試験等支援基金」の対象になることができます。

 

 

多額の開発費がなければ

新規の薬やワクチンをつくることはできません。

開発するのはすべて営利企業ですから

完成したものの使うアテがないような

(=売れるアテがない)ワクチンであれば

よほどの熱意と余裕がないかぎり着手しないでしょう。

 

 

「特定感染症予防指針」に位置づけられるということは

完成した際の大規模使用が見込まれるということです。

おそらく臨床試験で認可されれば

早々に“定期接種”になるのではないでしょうか。

 

 

図式としては

“かぜ”が5類に

→ワクチン開発に補助金が出る

→私たちの税金から業者にお金が流れる

 

 

以前とりあげたRSウィルスワクチンも

ある意味“かぜ”のワクチンですが、

もっと軽症でありふれた“かぜウィルス”

(100種類とも200種類とも言われる)

のワクチンを作る方向にお金が流れそうです。

 

 

期待するレベルで有効なワクチンが可能とは思えませんが

何かしら完成したら「ものは言いよう」?ですから

接種希望者を増やすべく

あの手この手の戦略が組まれるのでしょうね。

 

 

ところで“定期接種”になっても強制力はないので

ワクチンを打ちたくない人もあまり心配しないで大丈夫です。

現行の予防接種法の範囲では強制力はありません。

 

 

※定期接種とは

法律に基づいて市区町村が主体となって実施するもので、

公費の対象(一部自己負担あり)になります。

接種勧奨や努力義務のあるもの(小児の定期接種ワクチン全般)ないもの(インフルエンザ、コロナ、高齢者の肺炎球菌や帯状疱疹)があります。

 

 

そして今後もし新たなパンデミックが生じた場合

人々の恐怖と混乱に乗じて

強制力を持つワクチンが認められるような

法改正(改悪)がおこなわれないことを祈ります。

 

 

 

ユング教授は夢と器質的疾患について

とても慎重な態度で発言をしています。

今回は補足です。注と訳注について。

 

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イングランド、タヴィストックでの講義

「The Symbolic Life」講義Ⅱのディスカッション

 

 

注15

 

T. M. Davie「脳室周囲病変によるてんかん(Periventricular Epilepsy)の症例に関するコメント」
British Medical Journal、第 3893 号 (1935 年 8 月 17 日)、293 ~ 297 を参照

 

その夢はDavieの患者によって次のように報告されている:


「私のそばにいた誰かが、何かの機械に油をさすことについて、しきりに私に尋ねてきた。牛乳が最もよい潤滑剤として提案された。どうやら私は、ドロドロした粘液のほうがよいと考えていたようだ。その後、池の水を抜くと、粘液の中に絶滅した動物が 2 匹いた。ひとつは小さなマストドン。もう1匹は何だったか忘れてしまった」

 

Davieのコメント: この夢をユングに提出し、どのような解釈をするかを尋ねるのは興味深いと思った。彼は、この夢は何らかの器質的な障害を示しており、この病気はおもに心理的なものではない、と言ってはばからなかった。池の水がなくなるのは、脳脊髄液の循環が堰き止められているのだと彼は解釈した。

 

 

訳注
マストドン:絶滅した大型哺乳類でマンモスに近い。アメリカ大陸などほとんどの大陸に棲息。恐竜より後の時代。

 

 

 

心理物理学的並行性(psychophysical parallelism)

についての説明

 

68  B. D. Hendy医師

 

ユング教授は、ご自身が定義したように、感情は特徴的な生理学的状態によって引き起こされると言うのでしょうか、それとも、この生理学的変化は、いわば侵入( invasion)の結果であると言うのでしょうか?

 

69  Jung教授

 

身体と精神の関係は非常に難しい問題です。ジェームズ・ランゲ理論では、感情は生理学的変化の結果であると述べられていることはご存じでしょう。

 

身体と精神のどちらが優位な要因であるかという問題は、常に気質の違いによる、と答えられます。気質により身体優位の理論を好む人は、精神プロセスは生理学的化学の付随現象であると言うでしょう。精神をより信じる人は反対のことを言うでしょう。彼らにとって、身体は精神の付属物にすぎず、原因は精神にあるのです。

 

これは本当に哲学的な問題であり、私は哲学者ではないので、決定を下すことはできません。経験的にわかるのは、身体のプロセスと精神のプロセスが、私たちにとっては謎めいた何らかの方法で一緒に起こるということだけです。身体と精神はひとつであり同じものであると考えることができないのは、私たちの最も嘆かわしい心のせいです。おそらくそれらはひとつのものですが、私たちはそれを考えることができないのです。

 

現代物理学も同じ困難に直面しています。光に起こる残念なことを見てみましょう。光は振動のように振舞い、また「微粒子」のようにも振舞います。「微粒子」。振動と微粒子は、異なる条件下で観察される 2 つの現象でありながら、究極的には同じひとつの現実であるという可能性を人間の心に思い浮かべるには、M. ド・ブロイによる非常に複雑な数式が必要でした。あなたはこれを想像することができませんが、仮定としてそう認めざるを得ません。

 

70  Jung教授

 

同様に、いわゆる心理物理学的並行性は解決不可能な問題です。たとえば、心理的随伴症状を伴う腸チフスの場合を考えてみましょう。精神的要因が原因と誤解されると、とんでもない結論に達するでしょう。私たちが言えることは、明らかに精神障害によって引き起こされる生理学的状態と、引き起こされずに単に心理プロセスに付随する別の状態があるということだけです。

 

身体と精神は生物の 2 つの側面であり、私たちが知っているのはそれだけです。したがって、私は、2 つのことが奇跡的に同時に起こると言いたいのですが、それ以上は言わない方がよいでしょう。なぜなら、私たちはそれらを一緒に考えることはできないからです。

 

私自身が使用するために、この同時性を説明するために造語を作りました。つまり、世界にはシンクロニシティという特異な原理が働いており、物事は何らかの形で同時に起こり、あたかも同じであるかのように振る舞うけれども、いまだ私たちにとってはそうではない、ということです。おそらく、いつか私たちは、そうであるに違いないことを証明できる新しい種類の数学的方法を発見するでしょう。しかし、今のところ、身体と精神のどちらが優勢なのか、あるいは両者が共存しているだけなのか、私にはまったくわかりません。

 

 

 

(引用)

Jung, C. G.. Collected Works of C. G. Jung, Volume 18: The Symbolic Life: Miscellaneous Writings (The Collected Works of C. G. Jung) (English Edition) . Princeton University Press.

 

 

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ところで医療もDX化の波に逆らえません。

自分の気持ちはずっとアナログでついていけない・・

でもでも

このような海外の文献を

安価に電子書籍で入手できて

コピペして

Google先生やDeepL先生に即翻訳してもらえて

なんとありがたいことでしょう。

デジタル社会にも素晴らしい点は確実にある。

 

ユング教授が夢と器質的疾患について言っていること。

ドイツ語ではなく英語だったので

Google先生とDeepL先生とともに訳してみました。

いやほとんど先生方に翻訳してもらったんですけど・・

注、訳注については次の投稿で。

 

 

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イングランド、タヴィストックでの講義

「The Symbolic Life」講義Ⅱのディスカッション

 

 

135 Wilfred R. Bion医師

 

あなたは、身体についての原初的形態と精神についての原初的形態との類似点を挙げました。それは単なる類似点ですか、それとも実際はもっと密接な関係があるのですか? 昨夜、あなたは精神と脳の間にはつながりがあると考えていることを示唆する発言をされましたが、さいきん英国医学雑誌に、あなたが夢で身体障害を診断したという記事が掲載されました(注15)。

 

その症例が正しく報告されているとすれば、ひじょうに重要な示唆となりますし、私は、あなたが、古代の遺残である 2 つの形態のあいだに密接なつながりがあると考えているかどうか知りたいと思いました。

 

136 Jung教授

 

あなたはまたもや、心理物理学的並行性(psychophysical parallelism 訳注:68~70を参照)という論争の的となる問題に触れています。人間の認識力が及ばないために私には答えがわかりません。昨日私が説明しようとしたように、2つのこと―心理的事実と生理的事実―は奇妙な形で結びついています。

 

この2つは同時に生じ、私たちの心には単に2つの異なる側面として映るのでしょうが、現実にはそうではありません。私たちの心は両者を一緒に考えることがまったくできないために、2つのものとして見ているのです。


2つのものが一体である可能性があるのだから、肉体的な側面よりも心理的な側面のほうが強い夢があるのと同様に、心理的な側面よりも生理的な側面のほうが強い夢をが存在することを予期しなければなりません。あなたが言及した夢は、明らかに器質的な障害を表現したものでした。

 

こうした「有機的表象」は古代の文献でよく知られています。古代や中世の医師たちは、夢を診断に用いていました。私はあなたの言う男性の身体的診察をしたわけではありません。彼の病歴を聞き、夢を聴き、意見を述べただけです。

 

べつの事例もあります。ある若い少女は進行性筋萎縮症が強く疑われるケースでした。夢について尋ねると、彼女はひじょうに色彩ゆたかな2つの夢をみたと言います。心理学に詳しい同僚は、ヒステリーではないかと考えました。

 

確かにヒステリーのような症状があり、進行性筋萎縮症かどうかもまだ疑わしくありましたが、夢の内容から、私はそれが器質的な疾患に違いないという結論に達し、最終的に私の診断が証明されたのです。

 

精神と生きている肉体の共同体という私の考えによれば、そのようにあるべきで、そうでないとすれば驚くべきことででしょう。

 

137 Bion医師

 

後で夢について話すときに、そのことについてもお話されますか?

 

138  Jung教授

 

残念ながら、そこまで詳しくはお話しできません。それはあまりにも特殊すぎるからです。それは本当に特別な経験の問題であり、それを説明することは非常に困難な仕事でしょう。私がそのような夢を判断する基準を簡潔に説明するのは不可能でしょう。

 

あなたが言及した夢は、覚えているかもしれませんが、小さなマストドン(訳注)の夢でした。そのマストドンが器質的な意味で実際に何を意味するのか、そしてなぜ私がその夢を器質的な症状としてとらえなければならないのかを説明すると、あなたは私を最もひどい反啓蒙主義だと非難するほどの議論を始めるでしょう。

 

これらのことは本当に難解です。私は、元型的なパターンで考える基本的な精神というものに関して話さなければなりませんでした。私が元型的なパターンについて話すとき、これらのことに気づいている人にはわかりますが、気づいていない人は、「マストドンについて、そしてマストドンとヘビや馬との違いについて話すなんて、この人は完全に頭がおかしい」と思うでしょう。

 

私が言ったことを理解してもらうには、まず、象徴学について

4学期ほどのコースを開講する必要があるでしょう。

 

139  Jung教授

 

それが大きな問題です。これらの事柄について一般に知られていることと、私が長年研究してきたこととの間には、大きな隔たりがあります。医療関係者の前でこのことを話すとしたら、ジャネットの言葉を借りれば、精神的水準の特殊性(the peculiarities of the niveau mental)について話さなければならず、中国語で話すのも同然です。

 

(中略)私たちヨーロッパ人は、地球上の唯一の人間ではありません。私たちはアジアの半島に過ぎませんが、その大陸には、何千年もの間、内省的な心理学で心を訓練してきた古い文明があります。いっぽう私たちが心理学を始めたのは、昨日ではなく、今朝のことです。それらの人々は、ただただ驚異的な洞察力を持っています。私は無意識の特定の事実を理解するために、東洋の事柄を研究しなければなりませんでした。

 

(中略)その並行性の装置(訳注:心理物理学的並行性psychophysical parallelismを指すと思われる)を身につけて初めて、診断を下し、この夢は器質的で、あの夢はそうではないと言うことができるようになります。

 

人々がその知識を得るまで、私は単なる魔術師です。彼らはそれを手品だと言います。中世ではそう言われました。「木星に衛星があることがどうやってわかるのか?」と。望遠鏡を持っていると答えても、中世の聴衆にとって望遠鏡とは何なのでしょうか?

 

299 Strauss医師

 

ユング教授は、特定の元型的シンボルを生理学的プロセスと特定するに至った理由を公表する予定はありますか?

 

300 Jung教授

 

あなたが言及している症例はDavie博士から私に提出されたもので、その後、彼は私に知らせずにそれを公表しました。この相関関係についてこれ以上述べるつもりはありません。まだ十分な根拠があるとは思えないからです。器質的疾患と心理的象徴との鑑別診断の問題は非常に難しく、当面は何も述べないことにします。

 

301 Strauss医師

 

しかし、あなたの診断は夢の事実に基づいてなされたのですか?

 

302 Jung教授

 

はい、器質的な問題が精神機能を妨げていたからです。深刻な鬱状態があり、おそらく交感神経系に深刻な障害があったと思われます。

 

 

 

(引用)

Jung, C. G.. Collected Works of C. G. Jung, Volume 18: The Symbolic Life: Miscellaneous Writings (The Collected Works of C. G. Jung) (English Edition) . Princeton University Press.

 

 

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次回③につづく。