政府は9日午前、外国人観光客のさらなる増加に向けた目標や具体策をまとめる「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」の初会合を首相官邸で開いた。平成32年までに年間2千万人とする政府目標が達成される見通しになり、目標を3千万人超に引き上げるとみられる。



 安倍晋三首相を議長に関係閣僚や観光関係者ら民間メンバーで構成し、27年度中に具体策をまとめる。



 首相は会合で、年間の来日観光客数について「2千万人は通過点だ。(東京や京都など)ゴールデンルートだけでなく、日本各地の魅力と世界のニーズを結び付けていく」と強調した。



 格安航空会社(LCC)の就航増を通じた地方路線の拡大や、入国審査の迅速化を検討する。料金を取って一般の家に客を泊める「民泊」の規制緩和、貸し切りバスの拡充や通訳ガイドの増員、多言語対応も議題とする。民間メンバーは、石川県・和倉温泉の老舗旅館「加賀屋」の女将(おかみ)、小田真弓さんやJR九州の唐池恒二会長ら7人。



【用語解説】観光立国



 外国人旅行者を呼び込み、旺盛な旅行消費を地域活性化につなげる政策で、地方創生を掲げる安倍政権は重要課題に位置付ける。アジア諸国からの旅行者を増やそうと、ビザ緩和を進めているほか、免税対象を食品などの消耗品にも拡大した。東京や京都などに偏る訪問先を全国に広げるため、複数の観光地をひとまとめにして外国人に訪れてもらう「広域観光周遊ルート」づくりも促す。














 筑波大附属病院は、循環器内科の青沼和隆教授らのグループが、心房細動に対する新たなカテーテル治療に成功したと発表した。この治療は、今月1日に保険収載となった「経皮的カテーテル心筋冷凍焼灼術(アブレーション)」によるもので、国内での施行は初めて。同病院は「短時間で確実な心房細動治療が可能となった」としている。【新井哉】



 カテーテルアブレーションは、心臓内の不整脈を引き起こす異常な部分をカテーテルで焼灼し、正常なリズムを取り戻す治療法。不整脈の一種である発作性心房細動に対する治療法では、高周波エネルギーを利用した「高周波カテーテル焼灼術」があるが、術者の技術習得に時間がかかることに加え、手術時間が長いといった欠点があった。



 今回施行された冷凍焼灼術では、診断カテーテルを肺静脈に留置し、左心房内でバルーンを拡張し、肺静脈をバルーンで閉塞して3、4分間の冷凍アブレーションを行うため、短時間で均一な冷凍焼灼を確実に実施できるという。



 同病院は、患者への利点として、▽体外から血管を穿刺する本数が従来術式(高周波アブレーション)よりも少ない▽手術時間が従来術式の約3分の2に短縮される▽手術時間が短いため、より多くの手術施行が可能となり、患者の治療機会が増える―などを挙げている。



 青沼教授らのグループは今月1日に、発作性心房細動の男性患者(70歳)に、4本のカテーテルを大腿静脈と鎖骨下静脈から挿入し、計4本の肺静脈に冷凍焼灼術を行った。術後の経過に問題はなく、男性は3日後に退院した。同病院は「発作性心房細動患者の早期発見、早期治療が心房細動の持続性を防ぎ、重大な合併症である脳梗塞の抑制にもつながることが期待できる」としている。















 東京から約1200キロ南に浮かぶ硫黄島(東京・小笠原村)は、太平洋戦争末期の「硫黄島の戦い」で知られる孤島だ。自衛隊の基地があるため、事実上関係者以外は立ち入りできない。



 そんな硫黄島勤務の「求人」が、ハローワークに出ている。携帯電話やインターネットが使えず、通信手段は公衆電話か手紙のみ。娯楽設備もない。耐えられるのだろうか。



■通信手段は「公衆電話」か「手紙」のみ



 この求人は一般財団法人・防衛弘済会によるもの。仕事は「自衛隊員食堂の調理業務」の請負で、基本給として18万3000円から18万5000円、離島手当として4万円。あわせて約22万円が月給となる。



 労働時間は朝、昼、夕で実働8時間。休日はシフト制を組んでいて、3か月に1回、6日間の「特別休暇(帰省あり)」も用意されている。年齢や学歴は不問だが、調理師免許が必要だ。硫黄島隊員食堂が勤務地となるが、日本最東端の「南鳥島」への応援勤務もあるという。



 それ以外にも普通の求人では、およそ目にかかれない記述が並ぶ。



  「入間基地から自衛隊機で赴任(無料)」

  「現地通信手段は公衆電話か手紙(携帯/インターネット不可)」

  「銀行ATMはありませんが給与日に希望者は現金を送金します」

  「リゾート気分で渡島しますと勤務に耐えられませんので理解してください」



 珍しい求人に、ツイッター上は、



  「お金使わないし貯まりそう」

  「自衛隊以外でも硫黄島に行けるのか。調理師の免許があったら応募したかも」

  「硫黄島の求人、ネットさえ使えたら応募しちゃうレベルだけどそもそも料理できないし関係なかった」



などと話題になっている。




余暇はテニス、水泳、釣り…「駆け足」も!


 では硫黄島とは、どんなところなのだろうか。海上自衛隊と航空自衛隊の基地があり、基地関係者以外の立ち入りは制限されているため、生活環境についての情報は少ない。



 海上自衛隊に電話してみると、広報室内に硫黄島での勤務経験者がいないため、5年ほど前に勤務を終えた人からの「伝聞」になるとしながら、日ごろの過ごし方について困惑気味に教えてくれた。テレビはあるがBS放送のみで、休暇の時にDVDを大量購入する事もあったという。なお現在働いている人数は非公表としている。



 ネットの個人サイトには、空自が2007年に制作したというパンフレットが転載されている。その「余暇」の項目を見ると、



  「駆け足、テニス、水泳(プール)、釣り、果物等(バナナ、ミカン、パイナップル、パパイヤ、唐辛子等)の採取、天体観測、露天風呂、天然サウナ、ゴルフ、バードウォッチング、ホエールウォッチング、野外バーベキュー、音楽バンド演奏など」



と書かれていた。娯楽設備には乏しいが、自然を目いっぱい楽しむのには良さそうだ。