政府は9日午前、外国人観光客のさらなる増加に向けた目標や具体策をまとめる「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」の初会合を首相官邸で開いた。平成32年までに年間2千万人とする政府目標が達成される見通しになり、目標を3千万人超に引き上げるとみられる。
安倍晋三首相を議長に関係閣僚や観光関係者ら民間メンバーで構成し、27年度中に具体策をまとめる。
首相は会合で、年間の来日観光客数について「2千万人は通過点だ。(東京や京都など)ゴールデンルートだけでなく、日本各地の魅力と世界のニーズを結び付けていく」と強調した。
格安航空会社(LCC)の就航増を通じた地方路線の拡大や、入国審査の迅速化を検討する。料金を取って一般の家に客を泊める「民泊」の規制緩和、貸し切りバスの拡充や通訳ガイドの増員、多言語対応も議題とする。民間メンバーは、石川県・和倉温泉の老舗旅館「加賀屋」の女将(おかみ)、小田真弓さんやJR九州の唐池恒二会長ら7人。
【用語解説】観光立国
外国人旅行者を呼び込み、旺盛な旅行消費を地域活性化につなげる政策で、地方創生を掲げる安倍政権は重要課題に位置付ける。アジア諸国からの旅行者を増やそうと、ビザ緩和を進めているほか、免税対象を食品などの消耗品にも拡大した。東京や京都などに偏る訪問先を全国に広げるため、複数の観光地をひとまとめにして外国人に訪れてもらう「広域観光周遊ルート」づくりも促す。
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