「ヘル・フロント 地獄の最前線」 | 定年後の風景

定年後の風景

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2017年英国作をアマプラ388作目となります。1次大戦西部戦線英独塹壕戦を描いてます。なので殆ど常に膠着状態の塹壕内が出て来て、常に突撃準備状態で、たまに何かの作戦がある時に、地獄の突撃するだけの戦争です。

 

突撃の時だけ戦争するので、その他の時間は泥だらけ糞尿まみれの塹壕内で寝起き食事して、たまに作戦練るだけです。司令部から伝令が来て、いついつ突撃せいと命令来ると、その通り一斉に突撃するだけと言う戦争を何年も延々とやります。

 

見てるとこれは真しくウクライナロシア戦でなので、ウクロ戦は未だやってて私見ではこれは終わらないと思ってます。そもそも戦争では無く、単なる作戦と言ってますから、勝敗決着は無い戦いなのです。なので占領もありません。

 

既に民族入り乱れて隣近所に住んでいて、戦争も領土も国土もありません。ニュースで出て来る当初から赤く塗ったままの変わらぬあの領域は、未だに何のこっちゃかかさっぱり分りまへん。誰か一回説明してくれへん?ロ軍の他国内活動領域の意味か?多分ここ何年も全然変わってへんし変やで。

 

本作の戦闘領域は仏国北部とあり。1次戦も2次戦も常に独軍が西進して仏国に攻め込み、それを何故か仏軍では無く、英軍が防衛戦してる映画でした。仏軍の出て来る戦争映画は少なく、常にすぐやられて戦うのは英軍か米軍なのでしょうか。

 

1次大戦だと英軍が一番強いのかも知れず、それで英独戦が殆どですかね。2次大戦は殆ど米独戦でしょうか。仏国はすぐ独軍に占領されますから、あとはレジスタンス即ち抵抗運動になりますな。

 

(以下ネタバレします)このような膠着戦してるさ中に、司令官大尉の若い甥が、その叔父大尉を頼って志願して従軍して来て、真面目に戦って死ぬ様を描いてる映画となります。さしたる大きなドラマは無く、ただ淡々と1次大戦の塹壕戦の様子をリアルに細かく描いてます。

 

かなり作戦開始まで貯め込んで、後半この調子だと相当爆裂的に戦闘場面が出て来るのかと期待もしましたが、そこまでは行かず、そのまま淡々と突撃も描いて、戦死者も出て、やっぱり若い綺麗な二十歳位の新兵甥は、戦傷負って、悲しくも叔父大尉に看取られて死にます。

 

まあ、その辺が話の山場のように思えました。なので、ラストに突撃の前に、誰しも書いてる身内への手紙が、戦地で死んだあとに司令官の姉のもとに届いて、我が子が既に戦死したとは知らぬ実姉が、その手紙を開いて読んでる場面で映画は終わります。

 

そのあと結局戦場では、独軍が反撃に出て来て、英軍は相当の苦戦することになり、映画で描かれてた兵士達はもう戦死してるのではないかと匂わせて終わっています。こうして一進一退を繰り返して最終的に独軍が敗退して、英仏連合軍が勝利して、1次大戦は終わってると思います。

 

あれだけ貯め込んだ緊迫感緊張感恐怖感のあとに、それなりの戦闘場面が展開されれば、イッパシの戦争映画になってたと思いますが、そこまで至らず、あくまで平板に終ったのが残念だったでしょうか。

 

アルバトロスの戦争映画シリーズの一つのようなので、それなりの予算で手馴れて描いてますが、それ以上のものでは無い気がしました。1次戦で、いつも変わってると思うのは、あれだけ酷い汚い塹壕でも、必ず料理係と言うかコックが居って、士官にちゃんと料理作って出してることでした。

 

酒や紅茶まで出してるのでした。ま、英国ではお茶は戦闘やめても飲むと言う話で、仏国では料理は大事ですわな。まあこの辺が新興国の米国と違うところですな。米国では士官も兵士も全員自分でレーション食べたりコーヒー飲んだりしてますわな。

 

そう言えば日本軍も、士官には料理とお茶出したりしてますなあ。やっぱり欧州風なのですね。ネットでは姉さんの兄とありますがこれはどう見ても幼い童顔の弟と思いましたけどね。でも士官学校をちゃんと出て少尉としてで着任してますから、突撃の時はエンフィールド拳銃で突撃してました。

 

突撃の合図は笛なのですが、あんまり聞こえませんでしたね。一番大きく聞こえる筈なんですけどね。