24日NHK地上波放送を録画見でした。こういうのは最近滅多に見ませんが、その理由も分り、同時にNHK番組の不備物足りなさも分ったので書きました。どんだけまあ自分が年老いて、ひん曲がった世の中の見方してて、しかもそれが多分どう見ても正しく思えてしまう悲しさでしょうか。
また、NHKのこの種の番組が、どういったものかの正体が垣間見えて、どこがいかんか、どこがもの足りんか、どこがつまらんかも、これほど鮮明に見せて味わわせてくれたのも珍かったのもありました。あ、勉強になったことも勿論ありましたよ。
テレビ番組は最も短時間で効率よく、ものごとの表面を知るには適しているのは、変わりないですね。とまあ、こう言った人類史の総括的なものが出て来ると、もう自分はクラーク教の狂信者であり、50年ほど前に、その思想に接してから、一度足りともその思想に揺らぎ感じたことがありません。
文字通り狂信してますから、予めご了承下さい。勿論宇宙の恒星や銀河の数はその後の観測の進歩でその数字の進歩には昼夜情報収拾に務めようとしてますが、中々追いつかないのもまた事実なのでした。まあ根本基本的なことは殆ど変ってない気はしますが。
クラークとは、勿論あの2001年宇宙の旅の映画の原作SF作家のアーサー・C・クラークのことでおます。小説でもそうですが、未来のプロフィールなどのいくつかのエッセイ評論を書いており、ここで接した「思想」が永らく学校で学んだことから目を覚まさせてくれました。
今の自分の思考思想の根幹を築いてくれた、師と仰ぐ人なのでおました。少なくとも学校ではいっこも教えてくれなかった真実を、全部垣間見せて教えてくれました。SF作家ではロボットのアシモフの方が多分は有名で、クラークは恐らくはちょっとSFかじってないと知られてないところがまた良いのでした。
さて予談も長過ぎたので、本題に入ると、本番組はNHKがこれまでも熱心に作り続けて来た人類史総覧版のようなもので、多分一応最新の情報を入れた刷新版と見られます。まあ新しい情報は総覧で見れて、自分が時代遅れになって行くのを少しは防いでくれる気はします。
しかし、偏屈年寄りには例によって物足りなさ、無理に主旨に沿わせようとする誘導感は免れないのは仕方ないかもです。ま、外れで音無し早送りで一瞬にして見送るつもりで、予約するかどうか迷いながらも、からくも予約して、そして見始めると、割とかろうじて音付早送りで見た番組だったでしょうか。
最近あまり出ない久保田アナだったので最後まで見たのもあります。動機も不純でした。ま、開始早々、シリーズのプロローグでしたから、人類のこの今の文明が、どれだけの期間かのクラーク的話が出て来て、これもまた幾多も語られて来たものです。
今回は、世界地図上に東京NHKを中心にプロットすると、45億年前の地球誕生は、スイスのマッターホルン辺りで、現代文明の始まりは、NHKのビルの中辺りとなるようです。45億年に対して文明は僅か数千年です。1万年にも未だ足りてません。
一方ホモサピエンスで30万年、現代の人型で6万年前と言うのはクラークから学んだ基礎知識で合ってます。記憶もそのままです。これ見ると恐竜は1.6億年で絶滅したとされてますが、今の人類の30万年とか6万年と比べると、ほぼ永久に栄えたに等しいと見えます。
異星人から地球史見ると、期間的には人類など居ないも同然で無視され、恐竜の方が遥かに存在価値大きいでしょう。45億年の地球史の中でも明らかに存在感あります。立派に見事に栄えましたね。人類などまだ見えないくらいの長さしか居てませんね。
このことは、クラークの著作では、エンパイアーステートビルを地球史とすると、文明は屋上の切手の厚さと教えてくれました。ゲッ、そんなに短いんかいと教えて感動させてくれたのはクラークだけでした。
学校ではこんな驚きは、今も一つも教えてくれまへんできっと。テストに出る年代や数値だけ一生懸命教えてます。教師すら感動してまへん。この辺の感覚はユーチューブ大学にあったですかね。また見ておかないとです。
それでまあ、これもさることながら、肝心なのはそのあとで、番組では、おおっこれは偉大な急速な発展でおますがな、と感動しています。違いまんねやわ。これまだ地球スケールでは全然発展してない恐竜の生存期間にもおよびもつかん、全然だめやんかとクラーク教では認識します。
実際実績がそうで、明らかに恐竜に負けてます。明日文明が終わったら化石すら残らんのちゃうかの薄さでんがな。まあ、番組は人類文明を謳歌する主旨ですから、こんな感想は口裂けても言いまへんけどな。この辺がまあ偏屈クラーク教信者と番組製作主旨との大いなるズレすれ違いでっしゃろな。
夢も希望もない話しでっさかいに、番組はなんせ嘘でも夢と希望描かなあきまへん。嘘でも。どこまで行っても良い子の見る番組でおます。それでまあ、あとは番組はこの希望に満ちた主旨に沿って出・海中、出・アフリカと進んで、次の流れとして出・地球として宇宙の話となります。
スベースX社の巨大スターシップ計画と、その垂直着陸、月着陸、火星着陸と、大いなる希望に向かって人類の進化を描きます。3Dプリンターによるエンジン製作などが出て来ますますが、実際は人類の宇宙進出は悲しいかなここまでです。火星以外の天体へ行くことは無いでしょう。
よしんば太陽系外などは持っての他なのは、これまで何回か書いて来た通りです。地球周回軌道上や月、火星では思わぬ進歩の未来が開けるかも知れませんが、そこまでです。人類は人類のままでは太陽系を出られないことは悲しいことです。
太陽系出る時は、もう既に人類では無くなってる時だと思いますよ。最後に人類進化の要因を集団脳の利点によると言ってて、初めて知ったかもですが、個人的には肉体的に弱いが故に、知恵が発達したホモデウスの方が説得力持ってると思いましたよ。文明の滅亡にも触れてましたが浅そうでした。
これで大体番組の寄って立つ思想は分ったので、詳細版は見ないように思いました。新知識は気になりますけども。しかしまあ、また中々上手くは書けませんでしたねえ。この偏屈拘りを書いて表すのはやっぱり難しいのでした。