富士登山と撤退基準 | 東京・横浜物語

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西麻布に生まれ育ち、現在は横浜に居住する筆者が、
色々語って行くブログです。

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「富士登山と撤退基準」

・天候不良
ナメてると本当に死ぬ。
頂上で暴風に遭った時は本当に死ぬかと思った。
即座に撤退しないとヤバいヤバい。
天候不良が予想されたらそもそも即座に中止が基本。

・高山病
怠い、疲労、少しの頭痛くらいは誰でも食らう。
しかし酷い頭痛、吐き気、嘔吐、チアノーゼを食らったら、
即座に撤退が基本原則。
続行したら肺水腫、脳浮腫へと移行し、死ぬ。
死亡例は何と、高山病だけではないが、
疲労凍死や体調不良を入れると、
富士登山では毎年毎年必ず死者はシーズン中の2ヶ月だけで数人〜6人くらい出る。
遭難者となると60〜80人くらい出る。
つまりシーズン中の富士山ではほぼ毎日遭難者が出ている。

・体力限界、体調不良、病気
富士登山に必要な消費カロリーは3000〜4000kcal。
フルマラソンに必要な消費カロリーは2500〜3500kcal。(出典:富士登山オフィシャルサイト)
登山レベルはマラソン能力で換算出来る。
(マラソンランナーの登山能力はハンパない)
すると1泊2日の富士登山の場合はハーフマラソン級の体力が必要。
ここに到達していないと地獄を見る。
ヤバいと思ったら早目に回れ右をして下山が鉄則。
ちなみに登ろうと思っても登れなかった場合、
上記の事情ならば山小屋のキャンセル料は発生しない。
登れなかった事情を説明し、
キャンセルしよう。

・装備不足
雨具は上下セパレートタイプの強靭なものを。
下着は吸湿速乾素材。
レイヤー(重ね着)は登山の基本。
ミドルカット以上の登山靴。
他に帽子やら地図やらスマホやらヘッドライトやら。
ともかく登山書や専門サイトの一覧表を参照。
この辺の基本装備を持たずに登山続行しようとしたら、
悪天候一発で即座に命に関わる事態に叩き落とされる。
装備不足はお話にならない。
そもそも登山をしてはならない。
危険極まりない。

リンクを貼った動画は夫婦で富士登山をして、
須走ルートから登ろうとしていたもの。

ベテランらしく最難関の御殿場ルートの経験者でもあるが、
奥さんが体調不良らしく高山病を食らい登れなくなる。

旦那さんは、奥さんに続行しろと言われても共に下山をするのを選択する。

これは正しい撤退方法だ。

2人以上の登山において、
高山病に罹った者を単独で下山させてはならない。
(これは別記事にする予定)

まあ、ともかく間も無く始まる富士登山シーズン。

今年も様々なドラマが生まれるかと。

終わり

余談:何度か書いているが危険なので都度書く。
テレビ番組でインド人の若者が5人くらいで富士登山をしていた。
半袖で雨具は100均。
インタビュアーが危ないと指摘しても、
「オレ達はインド人。寒くない。
 (暗に日本人とは違ってタフだと主張)」。
だが七合目で暴風豪雨。
100均の雨具は数秒でズタボロ、吹き飛ばされた。
直ぐに低体温症に襲われる。
山小屋は満員で泊まれず。
泣く泣く全員震えながら下山して行った。
彼らは若かったから命までは取られなかったが。
富士山の暴風に100均雨具は数秒しかもたない。