東京都交通局大江戸線用12ー600形増備車甲種輸送 平成31年1月18日(金)撮影 | ふなたんのブログ

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川崎重工業兵庫工場で完成した東京都交通局大江戸線用12‐600形8両×1本(70編成,増備車)の甲種鉄道車両輸送が平成31年1月18日(金)から20日(日)にかけて行われました。経路は川崎重工業兵庫工場-(入換)-兵庫駅-9892レ-神戸貨物タ-9864レ-吹田貨物タ-㋵9866レ-静岡貨物-8862レ-川崎貨物-9597レ-根岸駅間で行われました根岸駅到着後,陸送準備が出来る神奈川臨海鉄道横浜本牧(よこはまほんもく)駅まで輸送され,大江戸線の検修を行う木場車両検修場へ陸送されています。

 

▲川崎重工業兵庫工場で完成した都営大江戸線用12‐600形70編成の甲種鉄道車両12‐600形は12‐000形4次車をベースにした新形式車で,増発用・12‐000形初期車置換用として平成24年に1次車2編成,平成25年から平成28年にかけて2次車6編成が投入されました。平成31年からは2次車をマイナーチェンジした3次車の投入が始まりました。70編成は3次車の2本目となります。12‐600形3次車は1次車以来の川崎重工業製となりました。

 

JR東海道本線甲南山手駅にて

 

▲都営大江戸線で運用開始後は通ることが無い踏切を通り,大江戸線内では見る事が無い信号機〔大江戸線は車内信号式(ATC)・自動運転(ATO)で運転されているためを見ながら着駅となる根岸駅へ向かう12‐600形3次車70編成の甲種輸送。両先頭車両となる12‐701,-708は甲種輸送に備えて,連結器を電気連結器付き密着連結器から機関車と連結するため自動連結器へ交換,仮のブレーキ管設置,スカートの取外し,赤色の後部標識円板取付,前面窓ガラスに汚損防止のビニールを貼付けなどが行われています。

 

JR東海道本線島本駅にて

 

▲川崎重工業兵庫工場-神戸貨物タ-吹田貨物タ間はJR貨物岡山機関区所属で吹田機関区常駐のDE10形1743号機(スノープラウ装備)がけん引しました。国鉄時代に製造されたディーゼル機関車DE10形が新形車両をけん引する姿を見られるのは甲種鉄道車両輸送ならではです。

 

JR東海道本線甲南山手駅にて

 

吹田貨物タからはJR貨物新鶴見機関区所属の直流電気機関車EF65形2138号機(JR貨物更新色)が横浜羽沢までけん引しました。横浜羽沢-根岸駅間はJR貨物新鶴見機関区所属EF65形2068号機(国鉄特急色)がけん引。

 

JR東海道本線島本駅にて

 

吹田貨物タから川崎貨物駅間は機関車次位車掌車ヨ8000形ヨ8902が連結されました。12‐600形70編成の甲種輸送時に車両に異常が無いかなどの確認を行うため全区間添乗している川崎重工業の方々の控え車として使用されています。

 

JR東海道本線島本駅にて

 

▲1号車:12‐600形(M2c)12-701。都庁前駅方先頭車。乗務員室の運転台は速度計・圧力計・表示灯類を廃し,これらを液晶モニターに集約表示するグラスコックピットを採用。主幹制御器・小型ワンハンドル式からL形ワンハンドル式になりました。バッテリーの完全放電に備え,補助バッテリーを搭載(パンタグラフと低圧電源装置,静止型インバータ(SIV)の起動が可能なように)。

 

2号車:12‐600形12-702(M1)。走行機器は制御装置は小型軽量化を図ったSiC(シリコンカーバイド)ハイブリッドモジュール素子を使用したVVVFインバータ制御で,制御装置は2・4・5・7号車に搭載しています。制御単位は1C2Mで,1台のインバータ装置で2郡4台のリニアモーターを駆動。リニアモーターの出力は120㎾で各台車に1台搭載。集電装置(パンタグラフ)はシングルアーム式で2・4・5・7号車に搭載。

 

3号車:12‐600形12-703(M2)。低圧電源装置は静止型インバータ(SIV)で3・6号車に搭載。電動空気圧縮機(CP)はレシプロ式からオイルフリースクロール式に変更,3・6号車に搭載。

 

2号車:12‐600形12-704(M1)。1・2次車からの主な変更点として,客室設備は1・2次車と同じ白色系を基本とし,妻面壁じゃアイボリー色を採用。床敷物は淡い藤色からグレーの単色に変更。座席は1人あたりの腰幅460㎜から475㎜へ拡大。各車の座席袖仕切は強化ガラス入りを採用し,大江戸線の路線名から菱格子という江戸小紋柄を配しています。妻面窓を省略。車内Wi-Fi端末設備と空気清浄機を搭載。セキュリティ対策として各車4台防犯カメラを設置。車内スピーカーの増設などです。

 

5号車:12‐600形12-705(M2)。VVVFインバータ制御装置,シングルアーム式パンタグラフを搭載。6号車寄りに優先座席を設置。

 

6号車:12‐600形12-706(M1)。SIV,CPを搭載。5号車寄りに車椅子スペース・フリースペース,7号車寄りに優先座席を設置。

 

7号車:12‐600形12-707(M2)。VVVFインバータ制御装置,シングルアーム式パンタグラフを搭載。6号車寄りに車椅子スペース・フリースペース,8号車寄りに優先座席を設置。

 

8号車:12‐600形12-708(M2c)。12-600形3次車は1・2次車からマイナーチェンジが行われ,正面の下部(前面全て)までマゼンタ色とし,スカート(甲種輸送のため取り外し)は1号車はマゼンタ色・8号車はグレー色。 

 

1号車はJR東海道本線甲南山手駅,それ以外はJR東海道本線島本駅にて撮影

 

12-600形3次車の側面帯は2次車と同じ戸袋部分の側窓高さ相当が着色されていますが,路線記号入りの新デザインとなっています。12-600形70編成の1号車:12-701の側窓には甲種鉄道車両輸送に必要な特大貨物等検査票が貼られ,その横に製造を担当した川崎重工の社名と社章入りの紙を貼付け。 

 

JR東海道本線甲南山手駅にて

 

都営大江戸線は小断面リニア地下鉄(リニアモーター駆動の小型車両)で,線路幅が標準軌と輸送経路となるJR在来線とは線路の幅(軌間)が異なるため,12-600形70編成は輸送用の仮台車を履き機関車と連結出来るように高さを仮台車側で調整を行い輸送されています。

 

JR東海道本線島本駅にて