シリーズ最終話と思っていた第四話
報酬のためには手段を選ばない悪徳弁護士・御子柴礼司の前に、妹・梓が三十年ぶりに現れる。梓の依頼は、旦那殺しの容疑で逮捕されたという母・郁美の弁護だ。悪名高き<死体配達人>が実母を担当すると聞き動揺する検察側。母子二代に渡る殺人の系譜は存在するのか? by講談社特設HPより
最初に殺しのシーンから幕を開ける。
それでもって見事に騙されてしまった。
最後に解説されれば「そっか、そう読まなきゃね~」 とミステリ慣れしている人でなくても早々に気づくんだろうけど、私は最後まで幸せに騙されるという。
だけど、楽しむなら私の方がずーっと種がわからないから楽しめるよね!!(あのブドウは酸っぱいww)
死体配達人とその母
親子がテーマの物語だ。
母から見たら恐怖の息子だったんじゃないかしら?
多分幼少時から小動物を喜んで殺すなどのサインがあり「もしかして」「いつか?」 と震撼させていたのではないかと思う。
母だから子供がかわいい というのは単なる神話。
また、育て方で矯正できるというのも寝言だと思う。
それはそういう子供を持たずに済んだ親たちが自分勝手に都合よく思い込んでいるだけのことで、羊の中の狼は生まれた時から狼だし捕食するものを矯正して変更することなんてできやしない。
対岸の火事だから親が悪い、環境が悪い、自分たちは無関係だと騒いで安心したいのだ。
当事者になってみれば、どうにもしがたいことがわかる。
で、やっぱりもとに戻っちゃうのだけど、御子柴礼司は魅力的だけど、本当に生まれ変わることができるのでしょうか。
だからもやもやしながら読んだ。
話の展開は面白かったけど、御子柴さんが実親と妹に冷徹すぎるのが納得いかない。
4部作と思っていたが5作目があったというのでこれから読む予定。
事務所の事務員さんの話ということでちょっとがっかり。
まだ語られないピアノ奏者の話は出てこないのだろうか。