“こわいはなし”のその先は … 佐瀬ののみさん@江古田(9月1日 poco「金のりんご」) | まるゆいのおと日記(ですよ)

まるゆいのおと日記(ですよ)

本業は天気屋の私、まるゆいの'行動記録'的なもの。もっとも、多いのはライブレポ♪、次に旅のはなし(でありたい...)。
どうぞごゆるりとお楽しみください。
※コメントは承認制にしております。ご了承くださいませ。

筆者宅アパートの最寄り駅は、JR京葉線の中の駅ですが、こちらの記事のように、この春のダイヤ改正で「快速激減」と大騒ぎになりました。。ガーン

(2024年3月25日の徒然稿)
https://ameblo.jp/maruyui-otonikki/entry-12845702624.html

これは相当にドラスティックで、かつ筆者のような一利用者の視点でも、がっかり感が多分にあるという印象のものでしたが、それよりも何よりも、筆者宅よりもさらに(東京都心から)遠いエリアの利用客の“猛烈な反発ムキー”という名の「こわいはなし」が噴出したせいか、9月に入って快速が何本か復活したようです。

(NHKニュースより引用)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240901/k10014568051000.html

まあ、沿線の反発という、いちばんの「こわいはなし」には、さしものJR東日本も勝てなかったということなのでしょう。今後、例えば来春のダイヤ改正の際に、どちらに転ぶか注目といったところです。それまで、筆者は多分ちょこなんと待っているんだろうと思います。



「こわいはなし」の“こわい”の意味合いやあてるべき漢字が異なるかもしれないけれど、実は「こわいはなし」であるもののひとつに、グリム童話があります。童話であるからには、その中にはちゃんと子供向けの教訓や人生指南に属するような事柄も入ってはいますが、その表現がいささかドラスティックということなのかもしれませんえーん

その、グリム童話をモチーフにした短編3本という朗読劇が、当日記では久々となる、江古田の兎亭で執り行われました。






外看板に演者さんのお名前は書いてありませんが、3本の演目のうちの一つに、3card!!!の佐瀬ののみさんがご出演されています。当日記筆者としてのお目当ては、ののみさんとなりますが、ほかの演者さんも観たことがある方が多いステージです。

今回の朗読劇は、そのグリム童話を、あるものはそのシチュエーションからアレンジし、またあるものはもとのお話にはない部分を想像してみたり。ともかく、ひとひねり入ったストーリーが組まれています音符

さらには、その内装…というか飾り付け。
この場所、ステージと観覧席の間の段差はなく、全体でレンタルカフェコーヒーのような場所なのですが、ステージ側、客席側ともに物語をモチーフにしたオブジェやポートレートが飾られています。元のお話のイメージに近いのはこちらのようではあるけれど、配布された公演パンフレットを読む限り、元のお話とは違うお題がつけられているものもあります。筆者のあたまの中は、早くも混沌としてきますうずまき



ののみさんがご出演された演目は1番目、「黄金の鳥」より「赤い林檎は虫喰い、または楽園喪失」。ののみさん演じる狐、そして杏奈さん演じる王子の2人芝居です。

元のお話をさらに深く掘り下げたり、その先の世界を描いたと思われるステージは、端的にいうならば、お互いに一途でピュアな愛情を示し合うことをみた感じ。“狐の姿にされた”ののみさんは、元のお話の雰囲気を醸し出さんとするために“ちょこなん”と座っていたり、またあるときには、自身を犠牲にしてでも王子の幸せを願ったりしますキラキラ
逆もまた然り。王子自身のために献身的になってくれる狐さんを、自身の幸せのために犠牲にしてしまうことへの葛藤として、やはり一途な愛情を描いていますキラキラ

なかなかこんな空気感、ありそうでないような感があります、現実には。。


2番目の演目は、「白へび」より「春へ漕ぐ」。
童話の世界を、日本のどこかの田舎の風景の中に入れ込んだと思われるお話。北日本のそれと思われる方言を交えながら、高校生とそのおじいちゃんという設定の2人芝居が展開されていきます。

元のお話にあるようなハッピーな部分は幾分少なめではあるけれど、コロナ禍が始まった頃という時代設定の中、それなりにのどかな風景が想起され、しっとり、のんびりとした空気感で満たされていきます。確かにそう言っていた「人に会ってはダメ」といった台詞に、いささかのもどかしさを感じつつキラキラ


3番目には、「手なし娘」より「手なし娘」。
これまでの2演目とは少々毛色が異なり、童話の世界を“そのまんま試してみる”感がするお話。スマホスマホをもった杏奈さんと、実際に“試してみる”男性(当日記でも「ナイゲン」などでお姿を拝見している坂本七秋さん)との、少々シュールなところもある2人芝居です。

当然、童話の通りにはならないわけですが、気づいているのかそうではないのか、はたまたわざと?なのか、延々と「●●して××する」といったシチュエーションを模倣できるだけ模倣するという作業が展開されていきました。オチはストレートに「ホントにできるんかい!?」。ん?と思いながら観ていると、やはりそうだよね!という物語だったりします。



3演目を見たところで改めて場内を見渡すと、先に書いた通り、元のお話に近い雰囲気のオブジェやポートレートが飾られています。あれ、どこの世界を巡ってきたのかな?という錯覚にも似たような雰囲気と、現実との交錯がしばし続く感じでしたキラキラ

難解といえばそうかもしれませんが、このように混沌とした空間に身を置くのも悪くない感じ。そういった感覚がギュッと詰まった1時間余りでありました。ありがとうございましたぁウインク