懐かしさと素のお姿と … 波多野伶奈さん@北千住(5月7日「気が澄むまでここにいる」) | まるゆいのおと日記(ですよ)

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本業は天気屋の私、まるゆいの'行動記録'的なもの。もっとも、多いのはライブレポ♪、次に旅のはなし(でありたい...)。
どうぞごゆるりとお楽しみください。
※コメントは承認制にしております。ご了承くださいませ。

相変わらずの大遅延すみませぬ…m(_ _)mアセアセ
連休終盤の5月7日は土曜日。2か所目は川崎から移動してのこちら、北千住駅にほど近いとある団地に出動ですランニング

 


実は当日記筆者も、このような古めのUR団地に住んでおります。筆者が主人公と同じくらいの歳だった頃は、いまのURは「住宅・都市整備公団」という名前だったかと。バルコニーこそありますが、建てられてからおよそ半世紀が経過したそれは、どこかノスタルジックな雰囲気が漂いますキラキラ
当初は“すごい倍率の抽選クリスマスベル”に当たらないと入居できなかったそうですが、現在は空き部屋がある限り原則フリーで、かつおじいちゃんおばあちゃんや外国の方が多い…というのが、一般に言われる状況です。


さて、ようやくにして当日記“えんげきカチンコ”のほうはことし最初の参戦。冒頭の写真の場所は、日の出町団地といい、1階の商店区画の空き店舗を使ったスタジオがその舞台です。

 

 


ということで、「チャミチャム」のスタートアップ公演である「気が澄むまでここにいる」。 
このチャミチャム、当日記では昨夏以来となる波多野伶奈さんのソロプロジェクト。この舞台も上演時間約1時間のモノローグでして、うまれたて、すっぴんの状態をご覧あれという感じでしたニコニコ

(以降、伶奈さんのことは、愛称のちゃむさんと書いていきます…。ちなみに「チャーミングなちゃむさん」なので「チャミチャム」という自己紹介みたいですルンルン


その舞台…というか、空き店舗。天井、壁、床とアイボリー系で統一された、きわめてシンプルな空間。舞台に段らしきものはなく、代わりに時空のゆがみを表現するためのLEDテープが敷かれ、その向こうに1脚の椅子と1着のジャケット。対して客席側は15人も入ればいっぱいという、これも極めてシンプルかつこじんまりとしたもの。空間自体もすっぴんの状態で開演を待ちます。


定刻を若干回ったところで、ちゃむさんが登場してきます。さきほど書いた“時空のゆがみ”があるおかげで、劇中のシーンは“新型コロナウイルスの影響は受けていない”という設定。野暮ったく書けば、「感染対策は云々…」となるんだと思いますが、そういった現実もさりげなくストーリーの中に含めてしまいますチョキ。このような「時空のゆがみ」があるせいか、前説が終わるとそのまま本編へと突入。。


主人公の若手編集者が、有給休暇を取って恋人と仙台へ旅行に出かける場面から、モノローグは始まります新幹線
しかし、早速トラブル…。それも、遅刻ではなく「行かない」とのつれないコトバ。。傷心のうちにひとり仙台へと向かいますハートブレイク

筆者も、仙台はひとつ前の部署でお世話になった地。あくまでもお仕事がメインでしたが、ミッションの中ほどや終了前夜のような、少し時間があるようなときに、チェーン店ではない居酒屋さん日本酒とか、ちょっとお高い食事ナイフとフォークを奮発とか…(笑)。ともかく懐かしい地の一つだったりします。


この主人公も、仙台に着けばそれなりに“遊び”はするものの、本来は恋人同士の旅行だったはず…が大きく狂った状態では、なかなか思い切って“遊ぶ”というわけにはいきません。はじめは傷心状態を引きずり、出会い系アプリスマホに手を出してみたり、ホテルに着けばぐったりえーん…という感じだったり。実際のちゃむさんとほぼ同年代の主人公でもあり、シリアスなシーンにはきちんとリアリティが息づいています。

で、このステージのタイトルは「気が“澄む”までここにいる」。 
そう、“澄む”なのがやはりポイント電球。普段の生活の場と距離が離れているのもそうですし、であう人も普段とまったく違う中で、これまでの恋人との関係を改めて見直す姿が現れてきます。ちょっと引っ込み思案だったはずの主人公が、お仕事で出会った同年代の人に恋をする…ピンクハート。しかし、それはいつの間にか「好きな人が好きなものを好きになろうとする」という呪縛にかかってしまったものだった…ショボーン。現実にもあり得そうですね。。 
いつか来た場所に、もういちどひとりで訪れることによって関係が見直され、次第に“澄んで”いく姿が、LEDテープの向こう側にはありました。 

ただし、“澄んでいく”なかでは、やはりお遊びにグルメも必要。。。 
時折登場するグルメシーンは、「チャーミングなちゃむさん」が如何なく炸裂していきます。試食品を手に、両手をそろえて「おいちぃラブラブ」。 
一度だけでなく、要所要所に畳みかけるように登場し、これもまた、女子のかわいらしさが存分に。いかにもちゃむさんだなぁ…というシーン。 
そして、そこには日常がそれまでと変わりなく展開されています。美味しいものに遭遇すると、気がほぐれますよね。あぁ「おいちぃラブラブ」 


“澄んでいく”のは、東京に残った恋人も同じだったのでしょう。 
夜中に入れた留守電へのメッセージで、想いが同じだったことを知った主人公は、帰りがけに恋人へのお土産を選んでいきます…。 




物語は、ここで終わっています。 
東京へ戻った後、どうなっていったかは想像するしかありません。 
しかし、一度冷静になって考えてみた結果が、単によりを戻すにとどまらず、一段と強固に結びつき、ときに息抜きもできる恋人同士になれるといいな…と応援したくなるのも事実グー。決してハッピーエンドではないけれど、暗くなりすぎることもありません。「かわいい」から「チャーミング」へと進化したちゃむさんの素のお姿に出会うことができたかなキラキラ。 


澄んだあとのお姿は、あえて探さないでおくことにします。仕事に遊びに、そして恋に。充実していますようにウインク