筆者の職場の最寄り駅の海浜幕張にも、いわゆる”駅ナカ”店舗があります。3・11で一部が使用不能になったあと(液状化の影響で傾いちゃったのね…)、復旧工事&リニューアルしたのですが、リニューアル後の2,3年の間に、2店ほど店じまい
。1つは、某とんかつチェーン店で
、近隣のビルにもお店がありますので、これはまぁ想定の範囲内。
もう一つは、このエリアに初めてできたはずの、立ち飲み屋(厳密には、一応椅子はあるので、チョイ飲み屋…かな)。お値段が高め…ということもあったのでしょうが、筆者の個人的な所感としては、いかにも海浜幕張らしいと思う次第…
。”幕張新都心”などと言われてもう四半世紀は経つはずですが、あくまでも”所用のために来る場所”であって、”用事が終わってからも遊んでいく場所”ではない、と考えるひとが多いのかもしれません
。
さて、この”幕張新都心”よりもあとにできた、サンストリート亀戸。場所がらもあるのでしょうが、週末は、老若男女、多くのひとが行きかい、庶民的な雰囲気が漂います。
お店に囲まれるように、ステージ付きの広場があり、そこでは、唄い手さんや芸人さんやら、いろんなパフォーマンスが地道に、ときには盛大に…。
今月末、つまりきょうの閉館日を前に、20日春分の日の奥華子さんのフリーライブに続き、最後の週末にあたる27日に、もう一度、こちらのステージに参戦してきました。
さすがに、奥華子さんのときのような巨大な人だかりこそありませんが、日曜日の昼下がりは、時折日も差して、この日も適度に賑やか。より普段の休日の雰囲気に近いのは、むしろこちらだったかもしれません。聴衆にも、”いかにも追っかけ”っぽいひとは、居るには居る…という程度。子供連れや普通にお買い物にきているひとなど、ふつうのひとびとにも、恒例行事として定着しているようでした。
筆者まるゆいは、2番手の工藤江里菜さんから拝聴です。お名前は聞いたことはありますが、当日記ではお初になる方。
しかし、ここでは、5年ほどやってこられて、この日で22回目これまで全然遭遇しなかったのが、むしろ不思議なくらいではあります。場所をもじって”カメイドリーム”と名付けたこのひとのパフォーマンスは、ソロアクトあり(ご本人は、キーボードで弾き語るスタイルです)、ギターサポートあり、さらには妹さんによるコーラスサポートありと、春らしくカラフルです
。
続いて、当日記では年始以来の立石純子さん。ここ亀戸でのパフォーマンスは、1年くらいとのことですが、この日も、ほっこり感満載といった出で立ちであり、うたであり、そのしぐさであったりします。普段着の雰囲気のあるこのステージが、確かによく似合うひと…。
いや、ステージ前の広場を、コンクリートではなく、草原の雰囲気にしていくような、そういうイメージがあります。セットは4曲と、こちらは普段通り。感極まる前に抑え気味にされたのかもしれませんね。
そして、この”週末のおとの恒例行事”のラストを飾ったのは、はるのまいさん
そういえば、前回お見かけしたのもここ亀戸で、かつ、純子さんのあとの順番…(2015年11月)。ですから、直前の純子さんとは対照的なボーイッシュな雰囲気を、再び味わうことになります。衣装もパンツルックですから、なおさら…という感じ。
もちろん、そのとおりにアップチューンになる場面が多いのですが、さすがにこのひとのステージをもって終了…となると、前回よりも幾分しっとりとしています。”次”はないということが、否応なく分かるわけで…。
それぞれ、ステージ後にお話をきいてみると、演者さんにとっても、みなさんに知らしめる貴重な場…。ここから始まるつながりもあったはずで、それが消えてしまうことへの想いが、異口同音に感じられたわけです。それは、聴くほうも同様の感覚…。普段の生業もありますから、いつも浸れているわけではありませんが、そういった場が一つ姿を消すことには、寂しさを感じます。
あくまでも、ふだんどおりの姿で、ふだんどおりに地道で、かつ楽しい演者さんを迎えてのラストイベント。最終回も”ふだんどおり”だったのが、サンストリート亀戸のステージらしい花道だったのかもしれません。
再開発のあとにも、こういった場ができますように。