NZ旅シリーズ、第2回です^
前作(初回)では、出国便のドタバタ顛末記を中心に、接続便に乗れなかったため、思わぬ"オークランド半日"の時間が出来て、街へ入った所まででした
予定では乗継のみで、空港から出る予定は無かったオークランド市、怪我の功名じゃないですが、突如半日だけですが歩く時間が出来ました。
しかし予定外だったので、OL市については何も下調べしておらず、時間も限られるので、こういう時はとりあえず僕は、"初めての街にこれがあれば行っておく所"を訪ねる、という事にしました
☆文中略称
オークランド=OL
ニュージーランド=NZ
クライストチャーチ=CH
ニュージーランド航空=エアNZ
バス・インターチェンジ=BC
前作は、↑の写真でおわっていました。
ビルの間に見える針のような塔、OL市きっての名所・『スカイタワー』です。
これに昇ってみます^
塔の付け根まで来ました。
世界どこの街でも、タワーへ行きたい時は目的物が遠くから見えているので、道に迷いにくいw
NZで一番高い塔、↑スカイタワーです(※高さ328m)
タワー根元は『スカイシティ』、ショップやホテル、カジノ等も入っている統合リゾート施設
で、タワーへの入口は・
↑スカイシティの下りエスカレーターで、一旦地下に降りてから昇塔しますw
案内に従って進むと~
↑入場口発見^(※チケットは当日現金購入も可)
早速エレベーターに誘導される
EVは途中からシースルーに
EV床にも↑下が見えるガラス面完備w
展望階に着きました。
眺めは~・
お~~
先程(※前作で)歩いた、港が手に取るように眺望できます
展望階はドーナツ形で、完全一周できます
なお、↑"LIFT"と表示がありますが、NZはイギリス英語なので、エレベーターは"リフト"です
↑窓際にもベンチが設けられ、ちょっとのんびりした雰囲気も漂います
ここで話が横道へ入りますが、このOL市、NZ最大の都市にも拘らず、全体的に感じる印象が"地方都市"っぽいんです。
入国時のイミグレのおじさんにしても、前作で乗った代行バスのドライバーさんも、会話した時の印象が何となく、"地方へ行ったらよくいる、愛想の良いおじさん/おばさん"のような雰囲気でした^
まぁ、最大都市といっても人口約160万、日本でいえば地方の政令市と同じ位です。NZの国全体でも人口500万程なので、人が集まっている所でも基本、"大都会の喧噪"というようなムードは感じなかったです。
(※ちなみに、首都のウェリントンは人口約50万、シリーズ後半で訪ねます)
話をタワーに戻します
OLスカイタワーは1997年完成、南半球で最も高い塔で(※オーストラリア・シドニーのタワーより少し高いとの事)、主目的は電波塔ですが、OLのランドマークとして、根元のスカイシティと一体で観光名所となっています
港の反対側へ、ぐるっと一周します
入江(湾)の奥にある街なので、あちこちの方向に海が見えます
↑大きなヨットハーバーが見えてますが、OL市はヨット等の小型船舶を所有する市民の比率が世界一と言われており、『City of Sail』(※帆の街)という一名もあるそうです
この日は12月、クリスマス前という事で↑雪の結晶の飾りがありますが、南半球なので季節は逆、OLは初夏のような暖かさでした
↑世界各国のタワー紹介コーナー
東京スカイツリーも参加してます^
ちなみに、さすがはイギリス連邦の国という事で、ロンドンのビッグベンも載ってました^
↑港の向かい側の半島にも沢山の建物、しかしそのもう一つ奥、更に海峡を隔てた陸地には、住宅ひとつ建ってません。手つかずの大自然が国全体に残る、美しいNZの一端も垣間見える眺望です
時間が限られる時、初めての街を知るには、もしタワーがあれば昇るのが一番とWoは思ってます^
タワーをあとにします。
ちなみにこのスカイタワー、塔の中間あたり(※195m地点)から下へロープで体を括り付けて飛び降りる、"スカイジャンプ"というアトラクションもあります。同塔では「バンジージャンプとは違う」と謳ってますが、相当コワいのは間違いないw
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街中へ戻ってきました
イギリス連邦に加盟し、今も英国王を元首とするNZ、街並もどことなく英国風で、ホント"品のいい地方都市"という感です。
ご存じ・キャプテンクックの航海によって世界に知られる事となったNZですが、イギリスからの開拓民が本格的にOL市へ入りだしたのは19世紀との事。
それまでは先住民・マオリの地だったNZは、1840年に英国植民地となりました。1907年に自治領として成立、第2次大戦後の1947年、正式にイギリスから独立したという形になっています。
首都は当初このOL市でしたが、後に同国の中央に位置するウェリントンへ移転されました
NZ国の概要はシリーズ中、折に触れ僕なりの取り上げかたで書いてゆきます^
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そんなOL市での半日も過ぎ、翌日、CH市へ移動すべく空港へ
往路と同じく、鉄道代行バスに乗ります
(※↑は代行バス用の臨時バス停、Rail busと表示)
代行バスは空港まで行かないので、プヒヌイ駅で空港行バスへ乗継ぎます
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↑OL空港の国内線ビル、NZ最大の空港にしては意外に小さめ
しかし発着便は多く捌いています。
鉄道が全土を網羅してないNZでは空港はかなり小さな街にもあり、飛行機が国民の重要な足です
エアNZ以外に、ジェットスター他2~3社程LCCもあります
1日遅れで、ついにCH市入りする時がきました
8:00発のエアNZ機、搭乗開始です
定刻、フワリとOL空港を飛び立ちました
↑ベルトサインが消えると、↑コーヒーとクッキー支給^
OL市のある北島⇒CH市の南島へ一路飛ぶNZ機
クック海峡を越えると~
南島の雄大な山並みが機窓に
サザン・アルプスです
OLから約1時間半、CH空港到着
と、ここで日本人にはちょっとしたサプライズ的事象が・
↑機内の後ろ半分位の人が、後方へ向かって進み始めます
「ん?」と思ってついていくと~
エアNZ国内線では、降機時に後ドアも開けてくれるんです。
(※前扉に蛇腹、後扉にタラップを付けてくれる)
飛行機が着いた時おなじみの"通路の人が動くまで待つ時間"が短くなり、すごく親切な取扱いです。日本では保安上あまり出来ないんでしょうけど・
CH空港、到着口を出てからの"外"に↑荷物ターンテーブルがあるのが特徴的。開放的な雰囲気ともいえます
↑到着ロビーにはレンタカー会社のカウンターが5社以上並んでいました。
都市間鉄道網が少ないNZでは、レンタカーが主要な足ともいえます
(※NZの鉄道についてはシリーズ中で一度乗車します。その作で詳述します。お楽しみに^)
一方、都市間バス路線はNZ全土を網羅してはいますが、なんせ総人口が少ない国なのでどの線も本数が少なく、効率良く動くならレンタカーが同国では一番です。NZはイギリス式交通で左側通行、交通量も郊外に出れば少なく快適なドライブ旅が出来そうですが、僕も英語力がもう少しあれば使いたかったです
という事で今回の旅は、このCH市を中心に、公共交通を使って廻りたいと思います。今作はCHの"プロローグ編"という感じで、さわり程度に書いていきます
空港ビルの外へ、これから路線バスで市内へ向かいます
CH空港は市街地から比較的近くにあり、市内中心部まで3km程なので、特にリムジンとかはなく、市バスがここを起終点として乗入れています
NZ南島の中部に位置するCH市、OL市から約700km程南にあり、気温はこの日、夏とはいえ20℃前後、半袖では少々心もとない感じでした
僕が今回のNZ旅でなぜ、CH市をベースにしたかという理由の一つに、バス路線網が大変わかりやすく整備されている事があります(※他にも理由あるんですが、ラストに書きます)
空港を出発したバスは、市街地へ入り、"CH市のバス網整備の素晴らしさがわかる所"を経由します。
その名は~
街の中心近くに造られた『バス・インターチェンジ』(※以下BC)です。同市のバスはほとんどここを経由します。日本風にいえば"バスターミナル"です
ここからしばらく、↓『CH市のバス解説』に入ります
(※当別荘、基本は交通ブログなので^)
16もの乗場番線を持つ大きなターミナルで、↑斜め前向きに突っ込む方式です(※出発時バック)
各乗場はガラス張りでバスと仕切られ、バスが着くと連動で自動ドアが開きます。トイレは2ヵ所あり清潔、ベンチも多数あり非常に快適
BC内には↑各系統や全路線図のパンフが日本並み(※というか日本以上)に完備。しかも系統別のパンフには全便の時刻も記載されています。海外の市内バスって大抵、始発と終車の時刻以外は大体の車間しか表示されない場合が多いので、これは親切
BC内にはカフェや↑すしバーもあり(※NZでは日本の寿司が人気)、腹ごしらえも可^
しかし、日本人には少々慣れないシステムもあります。
乗場は↑扇形状に1~16番線(Door)まで配置、これを4つづつA~Dゾーンの4区画に分け、各系統がどこから発着するかは『番線』でなく『ゾーン』で決められています。日本人にはこれが少々難儀かもw
なので、待つ際は乗りたい系統の出る『ゾーン』(※A~D)付近で待ちます。
バスが来る直前に『☆系統、〇〇行、Door△△!』と自動放送があるので、それを聞いてから乗場の番線に走ります
(※ちなみに自動放送もNZ訛りがあり、"8"は"アイト"と聞こえます)
これ日本人だと「そんなんゾーンじゃなく、初めから"何系統は何番線"って決めとけば?」と思うところですが、そこが外国ですw
数十の系統を走らせていますが、観光客がお世話になるのはこのうち数系統程です(※シリーズ中でおいおい出てきます)
↑のうち、市街地を囲むように走る『オービター』という"循環線"以外の線は、大半がこのBCを経由し、同市の端から端まで走ります。
同市バス路線網の特徴は、このBCが起終点となる系統はごく一部を除いて無く、BCは"途中停留所"なんです。
なので名前が、『バスターミナル』でなく、『バスインターチェンジ』なんだなぁと思われます
なお、オービターと、100番台の一部系統はBCを経由しません。
現金利用の場合(※前乗り/先払い)ドライバーがレシートをくれるので、それで1回無料乗継できます。BCでの乗継やオービター利用の際はお得な制度です
しかし、CH市に二日以上滞在するなら奨めるのは~
↑BCの窓口で売っているIC乗車カードを僕は買いました
チャージしながら使う日本と同じ使い方ですが、現金より大幅割引になり、カードも↑美しいデザインで記念にもなります(↑台紙付き^)
乗継の場合も自動計算されるので楽です^
但し、購入の際には記入箇所が多い申込書を書かされw、パスポートの提示も必要で、けっこう厳重(?)に発行されます
BC以外でも、オービターと主要系統が交差するバス停にはメトロがちょっとした待合所を設置している所もあり、乗継の利便を図っています
↑がCH市のバス車体です。
日本の大型路線バスとほぼ同じ大きさで、青緑の塗装にマオリの文様が入っています。オービターのみは、↑より明るめの黄緑色です。運営は市営と思われますが、2社のバス会社が受託運行しています
次作以降、このCH市バス"メトロ"に乗って、いろんな場所を訪ねます^
BC近くの宿へ、チェックイン&荷物置きに行きます
↑僕が3泊した"アーバンズ・アコモデーション"、個室とドミトリー(※6~8人のベッドで一室の相部屋)が混在のホテルです。
同国では安宿の部類ですが、NZでは物価が高い上に昨今円安の影響もあり、僕が泊まった個室(バス/トイレ共同)で6000円/泊以上しました(※1NZ$≒100円換算 2022当時)
ちなみにNZでは、宿泊施設の総称として"アコモデーション"と呼びます
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では身軽になった所で、CH街ブラへ出発です。
中心部はスッキリとした印象で、新しい建物が多い街並なんですが、これには理由があります。
CH市は、日本で東日本大震災があった同年の2011年、大地震に襲われました(※カンタベリー地震)
同市中心では大半の建物が被害をうけ、以降CH市では2022現在も、街の再建が進められていました。
そんなCH市で、震災復興のシンボルとなっている建物が宿近くにあったので、CH最初の見学はまずここからにします。
↑三角屋根の建物が見えてきました。
これは~
『カードボード・カテドラル』(※仮設大聖堂)といいます。
市街中心部にあり、同市のランドマークだった大聖堂が地震で倒壊したため、復旧までの期間、中心部から少し離れたこの地に仮設しています。
仮設とはいっても、↑三角屋根の軒下にステンドグラスを配したお洒落なデザイン、建材は紙が原料の素材で造られているそうです。
設計・施工監理は日本人建築家の手になるものです。
内部見学可との事で、おじゃまします。
↑屋根の梁が木のように見えますが、これもボール紙と同じ原料を特殊加工したものです。
クリスマス前だったので、大きなツリーも
礼拝以外にイベント等にも使われているとの事です。
(※復興中の大聖堂にも次作以降訪ねます)
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仮聖堂を出てすぐ、↓思わぬモニュメントに出会いました。
↑平べったいコンクリート柱に、アーティスティックな塗装が施されていますが、これは~
これ、ベルリンの壁の一部だそうです(驚)
ベルリンからはるばる1万km以上、地球を半周して運んできた本物です。なぜNZまで持ってきたかは不明ですが、復興再生、そして自由と自治を重んじるNZの国是に通ずるものがあるからでしょう。
スッキリした印象を感じるCHの街ですが、復興途上のためまだ更地が多いというのも一因です。
↑市内各所では、まだ荒地になったままの所も散見されました。
これまで東北復興ツーリング等で震災被災地を多く訪ねてきた当別荘にとって、実は是非訪ねたかった街だったんです。
一方このCH市、↑道路に線路がありますが、同市には観光専用の路面電車が走っているんです
次作以降、このレトロな路電に乗ってCHの街をみていきます。
という事で、今作ここまでです!
次作から2~3作に分け、CH市の街をご覧頂きます。
市街中心部は↑の路電で、郊外のビーチへはメトロ(市バス)で訪ねていきます。お楽しみに^
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今作ラストに、複数人の知り合いから2つ程、同種の質問を頂いたのでここでお答えしておきます
▽Q1.『なぜ今回、ベースを首都ウェリントンや最大都市のオークランドにせず、クライストチャーチ市にしたのか?』
>下記4つの理由があります。
・まず1つ目、初訪問国で初南半球、しかも久々の欧米系国なので、市内交通がなるべくわかりやすい所を選んだという点。日本以上に整備されたバス網は今作ご覧の通りです
・次に、これも本文の通り、地震で大きな被害をうけ復興途上である事。元々美しい街並だった同市を、伝統を継承しつつ、さらに未来志向な街へブラッシュアップしようとしている姿を是非この目で見たいと思ったからです。次作以降、同市の地震博物館等も訪ねます。
・3点目は、庭園都市とも呼ばれる、世界屈指の美しい街並と落ち着いた佇まい。次作以降たっぷりご覧頂きます
・そして、知られざる"鉄道の街"でもある事。今作ラストにチラッと出した"観光専用の路電"が市内を走るほか、シリーズ中盤で登場する"駅"、そしてシリーズ終盤で訪ねる"意外な所の鉄道公園"等、Wo的に興味津々な所も
以上4点の理由です^
▽Q2.ふつう『初南半球』なら、オーストラリアにするのでは?
なぜニュージーランドを選んだのか?
>勿論オーストラリアも検討しました。
僕のわるい癖として、"あそこもここも"と訪問地を欲張りすぎてテンコ盛りのような日程にしてしまい、結果ハードな旅になってしまう事がよくあります。今回、時間的・経済的に限られた中で考えるに、超広大で都市数も多いオーストラリアでそんな悪癖を出せば、僕的に外せない最低限の所を訪ねる旅程を組めば最短でも半月はほしく、仮に、"やっぱり初回はオーストラリアだ"として、シドニーだけ往復して帰ってくるような旅をしても、帰国後きっと消化不良(?)になってしまうと思うんです
上記理由で、コンパクトで治安も良いNZを先に訪ねようと思った次第です。オーストラリアも将来的に是非訪ねたいと思ってます。今回のNZでの経験も役立つと思います
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では、長いシリーズになりますが、次作以降も引続きお楽しみ下さい^
(※2024.3 文一部修正)