台湾・高雄シリーズ、第3回です
前作では、旧高雄港駅や、世界初の完全バッテリー式路面電車等、鉄分多めにご覧頂きました
今作は鉄道を少し離れw、街ブラ中心です^
朝の散歩から始まり、市内を東西南北、思いつくまま効率悪めに移動していますw
無茶苦茶な動線で移動していきますがお付合い下さい。スタートです
朝、宿を出て、地下化工事中の台鉄・高雄駅から普通電車で出発します。
次回来る時はもう、地下新駅になっているので、地上ホームはこれで見納めになると思います
高雄駅から約5km、左営駅で下車。
新幹線と接続する新左営駅は一駅隣です。
台湾作では繰返し書いてますが、新幹線駅と在来線駅の名称が一致していないのが台湾鉄道のややこしいところ
普通しか停らない左営駅、ごくフツ~の郊外駅です
駅の掲示板に、↑左営駅の沿革が貼り出されていました。
それによると同駅は1900年、日本時代に開業。前作の高雄港駅と同時に開業しています。何気ない途中駅に秘められた長い歴史、重厚な年輪を感じます
橋上駅舎から線路を見ると、↑隣接して空地が延々とあります。地下化工事の用地だと思われます。
地下化完成後は、現在新左営までの新幹線を高雄中心部まで延伸する構想もあるとの事で、その用地かもです
そんな左営駅で、なぜ降りたのか・
同駅すぐ近くの、高雄名所の大きな公園を訪ねるためです
駅前の道路を渡ると~
公園の門が見えてきました
蓮池潭公園といいます
名の通り、蓮池を緑が囲む大きな公園です。
高雄市民の憩いの場です^
南国の公園の定番、↑空中根を垂らした木々の間を歩く
この公園に隣接して↑古城跡も残っており、城壁や城門が保存されています。
ヤシの実を大量に売っている↑お店、南国ムードです
公園に戻ります。
池のそばに↑中華風の塔が(※台湾なので当然ですがw)2つ建っています。『龍虎塔』といいます
どう"龍虎"なのかというと~
塔の出入口が、↑龍と虎になっているんです^
2つの塔は通路で繋がっており、龍から入って虎から出ると善人になる徳を積めるといわれていて、一方通行の表示等は無いんですが、皆そうしています
さらに歩きます
ゆっくり1周すれば1時間はかかる大きな池です
池から上がってきた↑水鳥が至近距離に
公園の脇の道路には、野菜を売る朝市が立っていました
孔子廟もあるのか・
行ってみます
公園の一角に、↑かなりのスペースを占めていた孔子廟。普段公開されてるのかどうか不明ですが、まだ早朝だったので開いてませんでした
台北の自由広場にある門と↑そっくりの形の門も
朝の爽やかな空気の中で、大きな池の周囲を巡る散歩でした。気持ちよく歩けました
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次は、市内へ戻ります
捷運・橙線の塩埕埔駅で下車
地上に出ると、なぜか↑巨大な招き猫の出迎え
このあたり、高雄市街の中心部です。
同駅から歩いて数分に・
重厚な洋館建てがあります。
この建物、日本時代の旧高雄市役所です。
現在、高雄市歴史博物館として保存活用されています
同館HPによると、この建物は1939年、日本の清水組によって施工されたとの事。日本撤退後も1992年までそのまま市役所として使われていたそうです。
見学します
お~
内部、日本時代の面影をとどめ、見事に保存されていました。
特に玄関ロビーの重厚さは注目に値します
内部は様々な企画展に利用されています。
この時やっていたのは↑日本由来の漆器に関する展覧会。日本時代、高雄に漆器文化をもたらした日本人を大変好意的に紹介していました
又、歴史博物館の常設展示として、日本時代~終戦直後の228事件(※日本撤退直後の1947年、本省人と外省人の間で台湾全土で起こった住民蜂起)、の経過も詳しく展示。写真割愛しますが展示室には騒乱発生時を再現したジオラマがあり、この旧市役所敷地でも血で血を洗う激戦が交わされたとの事です。
(※228事件については、2013年の台湾作で詳述しています)
激動の高雄の近代史を秘めている旧高雄市役所、現在は市指定文化財として大切に活用されています。"地球の歩き方"には同館を『この建物自体が最大の展示物である』と紹介していますが、まさにその通りでした
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次は・
場面ガラッとかわります^
"〇〇は高い所が好き"という事で、Woのすきな高い所へ行きます
再び地下鉄に乗り、紅線の三多商圏駅下車
"商圏"の名の通り、この駅の周辺にはデパートや店舗の入ったビルや、卸問屋も多数あり、商業ゾーンです
そんな界隈を歩いていくと・
↑高いビルが見えてきます
お~
三多商圏の界隈はビル街ですが、その中でもひときわ高い、このビルは・
高雄で一番高いビル、その名も『高雄85』です
最上層が展望デッキになってるというので、入ってみる事にしますが・
このビル、展望台への入口が凄くわかりにくいんです
ビルの外周には、"展望層へはこちら"等の案内板は一切ありません
このビル、内部は主にホテル階とオフィス/店舗階から成っていて、玄関も各々にありますが、展望デッキへ行く場合は、ホテルの玄関から入ります
ホテル玄関入るとようやく、フロントの左横に↑高速エレベーター入口の案内表示があります(※わからない場合、フロントで聞くと丁寧に教えてくれます)
探した末に辿りついたEV、気持ちよくグイグイと昇ってゆきます
75階(!)の展望層に着きました。
しかし・
まず目に入ったのが、↑の案内
『75階は工事中なので、お客様は1階下の74階へ階段で降りて下さい』
なんじゃそりゃw
日本なら階下に予め書いてあるか、75Fは停らないようにしてあると思いますが、こういう事に時々出くわすのが、海外旅の楽しいところ。
指示通り、階段で1階降りると~
入口探しから始まり、苦労の末ようやく↑展望階にたどり着くw
広々とした展望ロビーですが、ちょっと観光色少な目な雰囲気
とはいえ、窓の外から見える景色は~
高雄の街が一望、素晴らしい眺望です^
↑に見える、高雄港の左奥にある陸地は"旗津半島"といいます。後程行きます。
で、肝心のこのビルについてですが、↑案内板によると・
高さ347.6m、85階建、1999年完成。
完成時は台湾で一番高いビルだったそうです
↑写真の通り、高雄の『高』をデザインした形になっています^
現在台湾で一番高いのは、前回の台湾旅シリーズで訪ねた、2004年竣工の台北101ビルです(※509m)
ちなみに、2019現在日本で一番高いビルは大阪・あべのハルカス(※300m)なので、高雄85のほうが高いという事になります
高雄市最高峰(?)に、登頂を果たしました
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又々場面かわり、再び前作の旧高雄港駅があった西子湾駅で降り、↑の街路を歩いていますが、この道の突当りには~
↑『鼓山輪渡驛』、フェリーターミナルに突き当たります
この港から、先程85ビル展望階から見た旗津半島へのフェリーが出ています。これからフェリーで、半島側へ渡ってみます
フェリーといっても、片道10分程のミニ航海、小さな船です^
運賃支払は、台北の悠游カードがここでも使えます
船名は↑旗鼓2号、両岸の地名・旗津&鼓山からとっています
出航しました
短い航海ですが、海外でこういう"船"に乗ってみるというのは、旅のアクセントになってgoodと思います^
先程昇った↑高雄85ビルも対岸に見えます
あっという間に対岸、旗津フェリーターミナルに到着。
煉瓦建の立派なターミナルビル、接岸と同時にバイクが一斉に走り出ていきます
旗津港には既に、↑折返し便に乗るバイクが列をつくっています。
昼間約15分間隔でピストン運航。深夜便もあり、ほぼ24H運航です
バイクの↑後ろ、改札にはバイク用の悠游カードリーダーがあって、バイクもICカードひとつで乗れます
早速、港の周辺を歩いてみます
港から見える、↑ハワイのビクトリアピークみたいな形の岬、そのてっぺんに旗津灯台が立っています
街中へ歩いていきます
海岸への道は、露店も沢山出ていて南国らしくのんびりムード^
海岸近くに白い花がいっぱい植わってたので近づいて見ると、なんと造花(!)でした。僕は正直、「天然の植物のほうがいいのでは・」と思いましたが・w
海岸に出ました。
南国っぽくゆる~い空気感が心地よいです^
そんなに観光化されてなく、地元の人の憩いの場という感じ
なお、『半島』の名の通り、ここは完全な島ではないんですが、市街へ出るにはフェリーに乗ったほうが近いため運航されています。
印象的だったのが、すぐ沖合、↑座礁した船がそのままになってるんです
いつ頃から放置されてるのかわかりませんが、日本ではちょっと見られない光景です。
なんだかんだと旗津を散策してるうち、日没が近づきました。
港へ戻ります
大都市・高雄のミニビーチリゾート、旗津半島でした^
戻りのフェリーからは、旗津灯台の彼方に沈んでゆく見事な夕日、海風に癒された旗津の一時でした^
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そして夜、台湾の夜といえば~
夜は街中に戻り、夜市をブラブラします
台湾の夜といえばこれ一択ですw
2軒程廻ったんですが、今作でご覧頂くのは↓の市場。
地下鉄紅線・巨蚕駅下車。
数ある高雄の夜市の中でも、屈指の賑やかさだという夜市がこの駅すぐにあります
地上に出ると、↑デジカメなので明るめに写ってますが、もうかなり暮れかかっています
ちなみに『巨蚕駅』の駅名ですが、地上すぐに↑高雄アリーナがあり、これが"巨大な蚕"という愛称からです
駅前を撮ってる間にもどんどん暮れてゆく街、『瑞豊夜市』といいます
入っていきます。
凄い人、そして夥しいお店の数です
台北の夜市にも遜色ない、規模と賑やかさです^
あまり観光化されてなく、地元の人が主なのも魅力です
飲食店が勿論多いですが、衣類や玩具の店も沢山ありました
夜が更けるほど多くなっていく人出、やっぱり南国です^
↑の店で夕食にします。
海鮮麺を待っているところ
夜市を楽しんだところで、今作ここまでとします!
次作で、シリーズ最終回です。少し郊外へ足を延ばし、"アっと驚く、高雄の産業遺産"をご覧頂きます。お楽しみに^
(※2023.9 文一部修正)