恒例・晩秋のツーリング納めです
今年は例年より少し早めですが、その分足を伸ばして、静岡まで走ってきました。
では早速スタートです
東名~新東名と走り、↑島田金谷ICで降ります
いつも西方面へのツーリングで利用する新東名ですが、途中のICで降りるのは今回初です^
本日目指すのは、静岡の奥座敷・奥大井方面です。
↑R473を、大井川に沿って北上していきたいと思います
走り始めてすぐ現れる茶畑、静岡に来た実感がわきます^
秋空の下、国道の隣には↑雄大な大井川が見え隠れし、快適な走りです^
そしてこのR473、鉄道も並行しています
↑左側の線路、大井川鉄道です。
今作は鉄道作ではないので控えめにしますがw、基本鉄道ブログなので^、少し絡めながらすすめてゆきます
時おり集落が現れます。
駅の看板があるので寄ってみます
大井川鉄道・家山駅です
僕のすきな↑丸型ポストもあるローカル色豊かな家山駅ですが、大井川鉄道本線(※金谷~千頭間)の中間あたりに位置するという事もあり、同線の中では主要駅格です。
離合線もあり、同駅折返しの区間運転電車も設定されています。
大井川鉄道の概要ですが、本線(※39.5km)、井川線(25.5km)の2線を持ち、日本初のSL保存運転を行っている事で有名。又、井川線は現在日本唯一の"アプト式"路線でもあり、鉄ちゃんには絶大な支持/人気を集める私鉄です
朝陽が差し込む↑木製ブースの改札口、いい感じです・
前述の通り"SL"のイメージが強い大井川鉄道ですが、↑の通り電化されていて、全国各地から来た中古の電車が走る事でも知られています。同鉄道はSLだけでなく、電車の動態保存にも努めているんです
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今作はツーリング作なので、Wo号に戻りますw^
目指すのは↑標識にも出ている、奥大井の山奥、『寸又峡』(※すまたきょう)です
道の駅に寄ります。
『道の駅 川根温泉』です
この道の駅、名の通り、温泉施設完備です
ドライブ(ツーリング)の途中に、大井川を眺めながら一風呂入れます^
温泉施設の横には、通常の直売店等もあります
道の駅の裏側が大井川、↑素晴らしいロケーションの道の駅です^
さらに、ここから見える大井川には、大井川鉄道の鉄橋も眺められるという、ホント絶好の眺めです
ちょうどその時、↑電車が接近!
2017現在、大井川鉄道本線は1日9本(※SLと区間運転除く)しか運転されておらず、かなりな幸運に恵まれました^
昨年秋の一畑電車の作でも乗った、元南海のズームカーです
絶好の撮影ポイントでもある↑の鉄橋、予めSLの時刻を調べておいて来るのも良さそうです^
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道の駅を出て、再び大井川に沿って北上
目指す寸又峡まではまだ40km以上、↑走っているのは島田市(※旧川根町)ですが、この辺(※大井川流域付近・内陸部)の町村は、合併により多くが、島田市や静岡市・浜松市等へ編入されました。
地図を見てもらうとわかりますが、そのため静岡市と浜松市は市域が大変広くなっており、山深く長野県境にまで広がっています。
そんな中、榛原郡として独立を保っている町がこの奥にあります。
川根本町(かわねほんちょう)で、寸又峡はそこにあります
その川根本町へ、Wo号入りました!
前述の通り、静岡市と浜松市は平成大合併により、この山奥まで市域が延び、川根本町は両隣が静岡市と浜松市という凄い事になっていますw
大井川、そして大井川鉄道も、相変わらず寄り添っています^
川根本町の中心、千頭(せんず)を目指して走ります
山越え、街越え、どんどん内陸へ
整備された街が広がってきました。
千頭に到着
そして千頭といえば、大井川鉄道のターミナル・千頭駅があります。
この駅が、本線と井川線の区界駅です。
覗いてみます^
繰返しですが大鉄といえばSL、↑看板の通り、車で来た人にもSLの"ちょい乗り"をすすめる看板があり、かなり熱心な集客姿勢です
というのも、通常列車の利用客は減少を続けており、SLの収入が同鉄道の"生命線"なんです。2017現在、SL列車を土日には最大3往復、平日でも大抵1往復は走らせ、地域の足とSL文化を守るべく奮闘している、大井川鉄道です
前述の通り、千頭駅は大鉄本線の終点であると同時に、さらに山奥へむかう我国唯一のアプト式山岳鉄道・井川線の始発駅でもあります。
しかし乗客減のため近年大幅な減便が行われ、2017現在、本線は1日9本、井川線は5本しかありません。僕は思うんですが、減便による合理化という方策は悪循環になる懸念があり、これ位が限界だと思います。頑張れ、大鉄
駅の外へ廻って撮影^
↑アッと驚きの化粧直しをしたSL、”トーマス号”も停ってます。
大井川鉄道については、遠くないうちに改めて、鉄道モノとして取材しておおくりしたいと思います
実は千頭駅のすぐ隣に、道の駅があるんです
↑道の駅 奥大井音戯(おとぎ)の里 といいます
道の駅からは千頭駅の裏手、↑井川線の車両も見えます。
本線やJRよりも一回り小さな車体で、よく"軌間はナローゲージ?"かと思われるらしいですが、軌間は1067mmで、本線と同じです。
しかし、山岳路線でトンネル等の形状が小さめに建設されたので、建築限界(※車体等の最大寸法の制限)が異なり、その上アプト式区間もあるため、他線との互換性(※乗入等)はありません。
駐車場の片隅に、昔井川線で使われていた客車が展示されていました
井川線も、いずれ当別荘で取上げたいと思っております^
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又々、今作は鉄道作ではないという事を忘れそうになるのでw、大井川鉄道の話はここまでにします。Wo号に跨り、ゴールの寸又峡へ向かっていきます^
千頭を出てしばらくすると、↑国道から分れ、寸又峡に入る県道へ
山はますます険しく、川はますます深くなってきます
道の端に少し停めると、↑ガードレールのすぐ外は、足がすくむ程の断崖です
寸又峡までもう少しです
静岡の奥深さを、実際走って実感しました。
Wo号、寸又峡温泉に到着
温泉宿と民家が散在する、静かな山里です。
歓楽街的なものはなく、温泉というより"湯治場"という言葉が似合います^
『日没後は真っ暗で危険だから外出しないように』(!)との↑看板が
道路に街灯がほとんど無いため、この看板決して大げさではないです(※2017当時)
集落の中心に↑バスターミナルがあり(※千頭まで大鉄バス便あり)、一般車が入れるのはここまでです。
バスターミナルから奥へ歩くと↑のゲートがあり、ここから先車は林業やダム関係者以外入れません。
ハイキング等の歩行者は、ゲート横の隙間から入ります
ゲートにあった、↑2つの看板
右のには『災害で一部通行止』との事。本来は吊橋を中心に周回するコースのようですが、この日現在、吊橋までで折り返して下さいとの表示
もう一つには『〇分待ちです』、この日は表示されてませんでしたが、土日は待ち時間が出るほど来訪があるみたいです
そして、ゲート横に貼ってあった↑切抜には『死ぬまでに渡りたい』(!)との新聞記事も
この山奥で、待ち時間が出て死ぬまでに渡りたいとは、一体どんな吊橋なんだろう、早速向かいます
ゲートを入り、↑ゲートで規制されているので車の来ない林道を、快適に歩いていきます^
はてしなく深い、↑山並がどこまでも続きます
静岡の奥って、こんな秘境だったとは・
やがて山壁になり、↑トンネルが口を開けています。
この山の名、"天子"といいます。なんとも神秘的な名前・
実はこの道とトンネル、元々は森林鉄道の線路敷だったそうです(※森林鉄道については後述)
名の由来はわからないんですが、なぜこの山がこんな神秘的な名前なのか、興味深々です^
但し、↑トンネルの中は神秘的でなく(笑)、湧水か雨水か不明ですが所々水が溜まってて歩きにくかったですw
トンネルを出ると↑すぐ二股になり、右の下り坂が"夢の吊橋"への道です
沢の向こう側には、↑物凄い土砂崩れの跡が視認できます。
この沢にはダムがあり(※大間ダム)、そのダム湖に"夢の吊橋"が架かっています
そして、↑谷へ下る階段まで来ました。
夢への道のりは、もう少しか・
お~
帰りは登らなきゃいけないと思うと、↑一層疲れが(汗)
階段を降りきると、再び歩道。
もう少し歩き~
お、↑あれか!
見えてきました^
ついに来ました!
”夢の吊橋”です^^
これまで人影まばらだったのに、橋の周辺まで来ると沢山の観光客がいました。↑の狭い道では、土日には待ち時間が出るというのもわかります
人が渡るごとに橋全体が揺れ、↑大きく弓型にたわみます
僕もこれから渡ります。渡橋定員は10名だそうです。
何人渡っているかよく見てからw
この細いロープと、↑金具・ボルトに命を託して・
お~
吊橋の上、写真ではお伝えできませんが揺れる!揺れる!
シャッターを押すのも至難の業です
足元を見ると・
"恐怖"以外の感想は何もありませんw
高所恐怖症の人は渡らないほうがいいと思います
揺れがすごいので、片手はロープを伝ってないと渡れません。
撮影の時、一瞬両手でカメラを構え、シャッターを押すときはホント命がけです^
"夢の吊橋"は長さ約90m、5分程で渡れます。
向こう岸へ到着^
湖面の水、↑の通り白濁色に見えますが、この湖の色は日々変化するといい、エメラルドグリーンの日に橋の上で願いを祈ると、叶うんだそうです
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再び寸又峡温泉街に戻ってきました
深山の湖に揺れる吊橋、まさに夢の世界でした・
・しかしこの静かな寸又峡、戦後一度だけ大きな事件の舞台となった事があります。
ご記憶なのはご年配のかたのみと思いますが、1968(昭和43)年、金嬉老事件という籠城事件の舞台になりました。
静岡県内の別の街で殺人事件を起こした犯人が、この寸又峡温泉に流れ着き、一軒の温泉宿に経営者や宿泊客を人質にとり、約4日籠城したという事件。当時のTV等で経過が大きく報道され続け、劇場型犯罪のはしりとも言われています。
駐車場に戻ると、なぜか町の移動図書館が僕のバイクとご対面してましたw
そして、この駐車場には、興味深いものが保存されていました。
それとは~
駐車場の片隅に、童話の挿絵のような鉄道車両が!
天子トンネルで前述した、当地を走っていた森林鉄道の車両です。切り出した木材を大鉄の千頭駅まで運んでいましたが、1968(昭和43)年に廃止されました。
機関車・作業員車・木材車をセットで、しかも屋根も付いており、良好な保存状態に驚きました
寸又峡温泉、初制覇しました。
当別荘、静岡でのツーリングといえば、過去作で伊豆や御前崎等を訪れていますが、どちらかといえば"海側"が主でした。
静岡県の内陸側にも、海側に負けない魅力的な光景や、奥深く豊かな自然がある事を、実際走ってみて実感してきました
次回は大井川鉄道の鉄道作で、再びこの奥大井へ来る事を誓い^、秋空の下、帰京の途につきました^
2017・ツーリング納めでございました。Wo号は来春まで冬休みです^^
(※2023.7 文一部修正)