今年の冬は寒かったですが、ようやく桜&新緑の季節がやってきました
本年のツーリング始めとして、伊豆へ走ってきました
早速スタートします
東名沼津IC到着
↑沼津市と隣の三島市の間に、駿東郡清水町が挟まっています。まずはその清水町から
沼津ICから、国道1号を約10分で清水町へ
郊外店が立ち並ぶ一角に↑柿田川湧水公園前のバス停。
ここからすぐ・
バス停名の通り、国道脇に柿田川湧水公園があります
ひっきりなしに車が行き交う国道から、公園に入ると・
国道沿いの賑いから一転、いきなり広がる鬱蒼とした森
"湧水公園"の名の通り、公園の横を流れる柿田川は湧水量が豊富で、湧き水が上がっている様子を見る事が出来ます。早速見に行きます
柿田川湧水は、公園内2ヶ所に設けられた"展望台"から観られるんですが、展望台へ行くのには、↑の階段を"降り"ます
“展望台”ってふつう“登っていく”もんですが、降りて行く展望台は初めてですw
・階段を降りた先にあるのが↑、第1展望台です
展望台から観る↑柿田川です
しかもこの湧水公園が、この柿田川の"源流"、始点だという事です。
同公園の地点で、富士山系からきた伏流水が再び地上へ湧水していて、ここから伊豆半島へと流れ、駿河湾に注ぐ狩野川に合流する、わずか1.2kmの川が柿田川です。
川の源流って大抵山奥とかですが、こんな人里近くで、しかも伏流水が露出する源流を簡単に観察できる場所は、日本でもなかなか無いと思います
展望台から覗いてみると、川の中のあちこちに↑な感じで、水が砂を巻き上げながら湧いているのがわかります。
はるばる富士の麓から地中で濾過されてきた、清らかな水です
展望台に、この柿田川について解説してくれるおじいさんがいました。この方は、地元のNPO"柿田川みどりのトラスト"のかたで、柿田川は同NPOが中心になって環境が守られています。
実はこの柿田川、昭和の高度成長期には周辺工場の排水等で汚染され、ドブ川のようになってしまっていたそうです
その惨状を見かねた地元の人々が運動をはじめ、地道な清掃活動はもとより、行政への働きかけのみならず、柿田川周辺の土地を自ら買い取るナショナルトラスト運動まで行い、見事な自然が甦ったという"努力により甦った川"なんです
2013現在、柿田川の8割は、同法人の所有だとの事です。
柿田川で湧出する水量は一日100万トンとも言われ、東洋一の湧水といわれます。
かつて"ドブ川"と呼ばれてしまうまで汚染されてしまった川を、ここまで甦らせるのは並大抵の努力ではなかったはずです、当地の方々へ感銘と敬意を覚えます
上記の努力が実を結んだ事により、今や"名水100選"に指定、そして日本3大清流ともいわれ、さらに2011年には天然記念物にも指定されたそうです
展望台からでも容易に確認できる、↑あちこちで澄み切った水が湧き出している様子
↑のような湧水している地点を、"わき間"というそうです
こちら第一と同様、“降りていく”んです
この第2展望台、柿田川を挟んだ向かい側には静岡県の浄水場があります。ここから地元清水町をはじめ、周辺の沼津市等にも豊富な湧水を水道水として供給しているとの事です
第2展望台から覗き込むと、井戸のようにコンクリートで丸く囲ってある一角がありました
↑井戸の中は、きれいなマリンブルー
ホント、澄み切っています
その中には、アユのような小魚が泳いでいました
いうまでもなく、"清水町"という町名の元になっている柿田川、水の恵み豊かな日本の有難さも感じます^
さらに公園は、奥へつづいています
↑"八つ橋"というのが気になりますが、それとは・
↑が八つ橋です。川沿いに整備された木道でした
人間はおらず、↑ニャンコがスタスタと歩いてました^
柿田川は湧水保護のため川へ入れないため、代わりに親水空間として、↑湧水に直接触れられる流れが公園内にあります
東洋一の湧水が湧き出る町、静岡県清水町。自然を守るのも壊すのも、誰あろう我々人間だという事を実感した場所でした
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湧水公園をあとに、公園の前からR1を東へ走ります
そして途中から、伊豆半島へむけて南下する県道へ
Wo号、伊豆の国市へ入りました
伊豆の国市は、平成の大合併で伊豆半島北部の3町が合併して出来た市ですが、これから行く”もう一つの目的地”が、そのうちの旧韮山町にある"反射炉"です。
反射炉とは何ぞやという事で、見学します
標識に従って曲がると、その県道名が↑"韮山反射炉線"
反射炉の駐車場に着きました。
土産店と事務所の間に、↑レンガ建の古っぽい煙突がもう見えています
↑のレンガ煙突が、韮山反射炉です。この反射炉は、幕末の幕府が造ったものです
幕末、外国の圧力に押されてついに開国した日本ですが、当然そのため防衛力の強化を迫られました。幕府は、大砲を鋳造するための溶鉱炉を全国何ヶ所かにつくりました
そのうちの一つが、この韮山反射炉です。ほぼ完全な形で残っているのは全国でここだけと言われています(※国史跡)
反射炉の周囲は"有料区域"として柵で仕切ってあり、間近で見るには、管理事務所の受付で入場券を購入して入ります。事務所には簡単な展示もあり、反射炉の歴史や概要を知ることが出来ます
反射炉といえば、昨年のツーリング納めでひたちなか鉄道に行った時、那珂湊の反射炉も見学しましたが、那珂湊のものは復元だそうです。(2012.12.18up vol.129)
反射炉の”反射”って、何を反射してるのか?という事ですが、
↑煙突の付け根にある炉の天井内部がドーム型になっていて、そこに熱を反射させて高熱を生み出した(※1000℃以上にもなった)んだそうです。江戸期でこの技術は凄いと思います
現在はこうして観光名所になっていますが、明治期まではここ、国家軍事機密の場所でした
反射炉の向かい側には、静岡らしく茶畑と、そして地ビールの工場も
その地ビールの名、ズバリ↑"反射炉ビヤ"^
工場はガラス張りになっていて、製造工程が見えます
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反射炉をあとに、次は伊豆箱根鉄道の伊豆長岡駅へ
JR三島駅から分岐し、伊豆半島の真ん中あたりを走る伊豆箱根鉄道。長岡温泉に行くには同駅下車です^
地方私鉄らしいこじんまりとした駅舎ですが、立派な窓口と自動改札が。伊豆箱根線にはJRから特急踊り子号も乗り入れていて同駅にも停車、なかなか充実した駅です
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伊豆長岡駅から、伊豆の国市を南北に流れる狩野川へWo号を走らせます
この狩野川、知る人ぞ知る桜の名所で、ちょうど行った日は満開の桜を見ることができました^
見事に咲き誇る満開の桜、日本に生まれて良かった
しばし河川敷で、癒しの時を過ごしました
早や日没近し、そろそろ帰途につきます
狩野川を渡り、長岡温泉郷を通り抜けて~
国道414号を再び、沼津へ向けてすすみます
途中、旧沼津御用邸前を通るんですが、この道、当別荘ツーリング作で走るのは2回目です
前回は2008.5.1upの伊豆ツーリング(※その1vol.26)で沼津御用邸を訪ねました。5年ぶりですが、当別荘も次第に年を重ねてきたなぁと感じます
夕方の沼津市内、渋滞が激しくなってきました
車をかきわけ、何とか日没前に、東名沼津ICへ。高速の人となって帰京します
2013年ツーリング始め、日帰りだったので軽めなスケジュールでしたが(※それでもこの日、往復で300km以上走っています)、高速で風を切る感触を久々に味わい、気分上々で帰京しました^
今年もツーリング作で、Wo号の走りをご覧頂きます^
(※2022.1 2024.5 文一部修正)