vol.127 くまモン微笑む街 熊本【後】市電で巡る熊本市内 熊本城/水前寺公園他  | 旅ブログ Wo’s別荘

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 熊本旅、後編ですパー

前作(前編)では、天草や三角等、熊本”県”という事で郊外を廻りました。今作では、熊本”市”内を中心に訪ねていきたいと思いますチューリップオレンジ

熊本市内を走る市電(路面電車)や、私鉄・熊本電鉄も使いながら、メジャーな名所をみていきます。後編スタートです走る人
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昨日(前作)の天草は曇りがちの天気でしたが、今朝の熊本駅前は抜けるような青空晴れ
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熊本駅で購入した↑の切符、"わくわく1dayパス"(withくまモン)のデザインがなかなk楽しい^クマ

熊本市内を走るほとんど全社のバス/市電全線のほか、熊本電鉄の一部区間も1日乗り放題で500円(※2012当時)、オトクです^グッド!
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熊本駅前から、市内へむけて出発ウサギ
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石畳を軋ませながらガタゴト揺れる市電。

路面電車が走ってる街ってホントいいなぁと思います星
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この日は月曜だったので、博物館等の多くは閉まっているので、"月曜開いてる名所"を狙っていきたいと思いますw

前作で少し予告していましたが、まずは熊本を代表する名所、熊本城へ行きます^星

 

城のお濠にほど近い電停で下車右下矢印
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お堀のむこうにお城がチラッと見えてきました目
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そして、前作で↑載せた写真ですが、入口近くで鎮座する加藤清正公の像です。
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↑鬼気迫る形相叫び

眼光鋭く、道行く人を睨み据えています。
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そんな清正公に睨まれながら^、城の入口へコスモス
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入場券購入後、城内へ入ります男の子

まだ朝早いので人も少なく静かです。

鳥のさえずりが響く、爽やかな城内クローバー
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この静けさの中で、早速この日一番目のサプライズが^ビックリマーク

↑向かい側から近づいてくる、なにやら只ならぬ出で立ちの男が僕のほうへ・えっ
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歩いてきたのは↑"若武者"^

熊本城では観光客を盛り上げるため、男女の武者(※バイトの学生さんかな?)に城内を巡回させていて、城壁の説明をしてくれたり、記念写真まで撮ってくれた上、去り際には「ごゆるりと回られぇ~」と挨拶してくれましたwグッド!
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熊本城の魅力のポイントは数々あるんですが、その一つは↑『城壁』です。

本編この後も出てきますが、様々な石組の方式やその形状美は、丹念に見て回ると、ホント唸ります^目

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広い城内、↑いくつか順路も設定されています。でも僕は順路関係なく廻りましたけどw走る人

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徐々に石段を登りながら、天守閣に近づいてゆきます右上矢印
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現在の熊本城天守は『復元』です。

“本物”は、明治の西南戦争字時の混乱に伴う火災により焼失しました。

しかし、その周囲の櫓や城門等、いくつか建造時のものが残っており、国重文に指定されています王冠1
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櫓には、↑石垣をよじ登ってくる敵兵に石を落すための開口部、石落としも付いています右下矢印
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↑天守閣がチラッと見えてきましたが、その前に、↑写真右の石垣に注目。2つある石垣の端の傾斜の角度(曲線)が違います。これ"二様の石垣"というそうです。

なぜ傾斜度が違うのかというと、端の石垣の組み方が違うからとの事です。奥の傾斜が急なほうが後で出来ました(※傾斜が急なほうが敵が攻め込みにくい)
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復元された部分には、↑一部にアルミサッシが使われている箇所もあります。これは復元にあたり、かたくなに原型に戻すだけでなく、安全面/防災面/見学者の快適性にも配意し、あえて使っているんだそうですグッド!
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天守閣が目の前に近づきました目

そして~
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やってきました!

↑堂々たる熊本城・天守です(※一名・銀杏城)

1877年、西郷隆盛軍と政府軍が戦った西南戦争に伴う火災で焼失。1960(昭和35)年、市民の寄付で再建されましたキラキラ
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天守をこの後見学するんですが、その前に~

天守のある広場の反対側にある、↑の『宇土櫓』を先に見学したいと思いますねこへび
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この『宇土櫓』、↑櫓というより、僕にはほとんど“ミニ天守閣”のように見えます^

実際、これは宇土城の天守を移築したものではないかという説もある程ですが、現在はこの場所(熊本城)で築造されたというのが定説となっています。
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この宇土櫓は西南戦争での戦火を免れ、今では国重文に指定されています。内部見学できるので入ってみますあし
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↑磨き上げられてツヤツヤの、木の廊下^キラキラ
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部屋数が多い印象ですドア

内部を見ての感想もやはり、櫓というより”ミニ天守閣”でした^
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お城の階段の定番、↑はしごのような急斜面。手すり無しでは絶対登れませんあせる
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5層の櫓、いくつも階段を昇ります右上矢印
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上層まで登ってきました右上矢印

展望は~
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天守閣が、↑広場のむこうに見えます目

その手前に工事用のクレーンがありますが、熊本城は今(2012)も、各櫓や城壁等の復元工事が行われていますドリル

 

-*-*-
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お待たせしました^

宇土櫓の次はいよいよ、天守を訪ねますしっぽフリフリ

 

↑写真の手前にいるキャラクターは、熊本市のゆるキャラ"ひごまるくん"ですパー

くまモン登場のずっと前からいる"大先輩"なんですが、最近はくまモンに人気を奪われ、ちょっと寂しそうな感もwクマ

 

前作でも書きましたが、くまモンは"熊本サプライズキャラクター"という『県』のキャラなので、『市』のひごまるくんとは一応”共生”しているという事です^パンダ
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熊本城は、全国城郭の中でも有数の大規模な敷地(約98ha)を誇ります。もし天守が火災に遭わず現存していたら、世界遺産間違いなしだと思います^星

 

天守の左脇には、一名”銀杏城”の由来、清正公手植えと伝わるイチョウの木があります。

余談ですが国鉄時代、博多~熊本間には急行"ぎんなん号"が走ってました電車
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いよいよ天守内へしっぽフリフリ
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冒頭で若武者と出会った場面がありましたが、武者に会える確率は天守周辺が一番高いです^男の子
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復元天守なので、内部は↑コンクリート造なのが容易に窺えます。
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全国どこの城でも定番ですが、天守の中はいろんな展示物があります。↑名古屋城にも負けず立派な鯱ほこも・
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『1960年、市民の寄付で天守閣は再建された』と前述しましたが、現在もなお続く修復工事のため、全国から今も寄付が集まっており、芳名録が天守の中のかなりのスペースを占めています。

ちなみに寄付者は“城主”となります^星
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↑焼失前の熊本城を写した、貴重な古写真ですカメラ

前述の通り1877(明治10)年、西南戦争の混乱の中、原因不明の火災で焼失した熊本城ですが、幕末には日本へ写真機が伝えられていましたため、貴重な焼失前の写真(※↑しかもかなり鮮明)が残っています。↑の写真が再建の際、大変参考になったそうですグッド!
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お約束の最上層へ右上矢印
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勿論、最上層は展望スペース目

当然ながら、先程の宇土櫓より格段に眺望がききます^
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平成大合併で政令市に昇格した熊本市ですが、天守から望む街並はホント、大都市の風格充分です合格
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そして、熊本城に来たなら見学しておきたいのが、天守の脇にある『本丸御殿』ねこへび
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この本丸御殿、築城400年を記念し、2007(平成19)年に再建されました。中はピカピカ、豪華絢爛^キラキラ

天守と同じく、1877(明治10)年に焼失した本丸御殿ですが、殿様の生活の場としてのほか、客との応接や藩の事務所等多目的に使われていました。
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棋聖・羽生善治がここを対局の場に使ったこともあるそうです。


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↑も熊本城ならではの構造、『闇り(くらがり)通路』とかげ

本丸御殿の地下は、↑の通路になっています。現在は天守への順路として、見学客が通っていきます。

 

又、この通路から御殿へ入る玄関もあり、こういう地下通路を備えた構造の本丸御殿は、全国的にも珍しいものだそうです。
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重厚な熊本城、見応えありました。

そろそろをあとにするんですが・

 

特徴的な石垣を、もう1ヶ所載せておきますクリップ

↑の石垣の右の部分だけ、一般的なゴツゴツした組み方ではなく、まるでインカ文明のように石がピシッと組まれています。これは"地図石"と呼ばれているそうです。
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↑頬当御門から、熊本城内をあとにします虹

 

熊本城、ホント見学し甲斐がありました。天守は復元ながら、周囲の櫓や石垣は多数当時のまま現存していて、興味深いものがありましたキラキラ

とりわけ、“ミニ天守閣”と言ってもいい宇土櫓は素晴らしかったです。復元の城で、ここまで満足度高い城はなかなかないと思います合格

 

-*-*-

熊本城をあとに、次は~
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熊本城の周囲にも、いくつか見所があります目
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二の丸広場からすぐの、↑のお屋敷に入ります。

“細川刑部邸”
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熊本で名家といえば、アノ元総理も輩出した“細川家”、熊本藩主・細川忠利の弟・興孝が分家して刑部家をおこしたのに伴い、1646年に建てられたものです。

 

元々この場所でなく城下町の中にあったんですが、武家屋敷としてほぼ完ぺきな様式を今に伝える貴重な建築である事から県重文に指定され、1990年から移築復元工事が行われ、現在地で一般公開されるに至りました星
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↑果てしなく畳の部屋がつづく大屋敷、去年行った長野・松代の真田屋敷(2011.11 vol.101)を思い出しました^もみじ
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こういう古いお屋敷の縁側に座るといつも思うんですが、住環境って昔のほうが良かったんではないか?と・あせる
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刑部邸の次は、バスに乗って市街地へ戻りますバス
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市内に戻り、市電で水前寺公園に行こうとしたら、↑電停の前に救急車が!

市電の車内で急病人が出たとの事で、しばらく電車を止めて救護していました。
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停まっている間に、↑後続の電車が5台数珠つなぎあせる
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無事救護活動がおわり、僕の乗った電車も発車しました。

なんともレトロな↑木の床ですキラキラ
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この"木の床車"、降車ボタンも↑表示灯無の"ただ押すだけ"のやつ^

押すと"チ~ン"といい音が鳴りますベル
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水前寺公園電停に到着ヒツジ
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これから行くのは、これまた全国的に有名な、水前寺公園です霧

正式には『水前寺成趣園』といい、公園内にある出水神社の境内の神苑という位置づけです。
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苑内へ向かう参道には土産物店が並びますプレゼント

↑ここでもくまモン出迎えてくれます^クマ
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前述の通り"神社の庭苑"という事なので、入場券も“拝観券”といいます。
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庭園に入場すると、まず目に留まるのが↑

『九州初の公衆電話ボックス』です電話

 

九州の中心地といえば現在は福岡市ですが、実は熊本が九州初という事柄は多いんです。

九州初の電灯や新聞発行等は全部熊本からとの事ですし、明治政府は九州を管轄する出先機関の多くを熊本に設置しました。現在でも、九州農政局等いくつかが熊本に置かれています。

たしかに地理的にも熊本は九州の真ん中なので、出先機関には合理的な立地です虹


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↑水前寺公園です黄色い花

この庭園のテーマは"東海道五十三次の再現"、池の左奥にみえる築山は富士山を模したものです富士山
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左に見える鳥居の奥には、↑この庭園の所有である出水神社があります。
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水前寺では、↑も見学必須です。"古今伝授の間"

 

細川家初代、細川幽斎が京都で、後陽成天皇の弟・智仁親王に古今和歌集の奥義を講じたといわれる書院兼茶室で、京都御所にあったものを後に長岡天神に移築、さらに明治にここ熊本に移築したという"流浪の書院"です^(※県指定重文)
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かつては、遠くは阿蘇山をはじめ近隣の山並みを借景にしていたとされる水前寺公園、しかし現在は林立するマンションやビルに隠れてしまいましたあせる

 

あの国民的歌手・チータの出身地とあって、知名度は抜群の水前寺公園ですが、入場者はピーク時の半分近くに落ち込んでいるという事です。市電電停前でアクセス容易なので、熊本へ行ったら訪問必須ですコスモス

 

-*-*-
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ラストは市内中心部へ戻り、市電以外にもう一つ乗っておきたい、熊本の"名物電車"があります電車
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前作で歩いた熊本最大の商店街・下通りの向かい側には、↑上通りもあります。かばん屋さんの店先にあったドデカイ↑"くまモンリュック"に度肝を抜かれつつw、奥へ歩いていくと~
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アーケードが無くなってからしばらく歩いたところに、↑私鉄・熊本電鉄の藤崎宮前駅があります家

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かつては『菊池電車』とも呼ばれ、東郊の菊池市までを結んでいた熊本電鉄ですが、1986(昭和61)年に途中駅の御代志から菊池まで廃止となりました。

 

現在は上熊本までの支線を含み2線で運転していますが、地方私鉄の御多分に漏れず経営は苦しく、全線廃止案も何度も出ている一方、逆に市電と結んで市内交通のネットワークを充実させようという構想もあり、模索がつづいています虹
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全線単線ですが、↑道路との境目がありまいな"半路面電車"のような区間もあって、鉄ちゃん感涙のシーンも沢山ありますw

かつて、名鉄の岐阜のほうの路線にこんな感じの線路がありました黄色い花
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なぜ熊本電鉄に乗ったかというと、↑の“青ガエル電車”に乗るためですカエル

東急のお古で、北熊本~上熊本の支線で走っています。

なにやら先頭に↑沢山ヘッドマークを掲げてますが、これ"ケロロ軍曹コラボ電車"になっているんですカエル
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車内の吊り広告には全て、↑ケロロの漫画のキャラクターたちを紹介するポスターがカエル

さらに、車内アナウンスの音声(※ワンマン列車)も何と、ケロロ軍曹の声になっていました(驚)

『次は○○、○○でありますぅ!』と、ケロロ軍曹の甲高い声が響きますにひひ

これ、鉄ちゃんや旅行で訪れた人には楽しいですが、毎日これを聞かされる地元の乗客はどうなのかなぁ・?という心配もしてしまいますが・あせる
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なんとも簡素な↑途中駅、駅名表もひらがなだけです家
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↑上熊本駅に着きましたフラッグ

涙ぐましいまでの努力で存続を模索する熊本電鉄、頑張ってほしいと心から思いますグッド!
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この上熊本駅、JR駅と市電のターミナルもある乗換駅ですが、駅前はちょっと寂びしめです・もみじ
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熊本駅へ戻ってきました。

くまモンに別れを告げ・クマ
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現在も改良工事がつづく、↑熊本駅をあとにします馬

↑国鉄時代からの駅名板がひとつだけ残っていました。

現在高架化工事中の熊本駅、次回この駅に降り立つ時には、大きく変貌していると思います。

 

僕は九州には毎年のように訪れていますが、交通機関のゲートシティという事でどうしても福岡と鹿児島になってしまい、ややもすれば熊本は、通過してしまう事も多々ありますあせる

 

しかし今回久々に"目的地"として訪れてみて、街の奥深さや、復元の城では全国で他の追従を許さない見応えの熊本城、又、天草の島々等、魅力満載の地域という事を再認識しました。九州新幹線の全線開業も間近、いずれ再訪したいと思っておりますクマ

 

 

 

 

 

(※2022.9 2024.4 文一部修正)

 

 

▽2022追記

この作を上梓した4年後、2016年に熊本は大きな地震に遭いました。ご存じの通り、熊本城は大きく損傷し、長い間閉鎖を余儀なくされていましたが、地元の方々の努力で復興がすすみ、2021年から再公開されています。

 

今作中の写真は、震災前の姿を写したもので、貴重な記録となりました。又、今作で訪ねている本丸御殿や細川刑部邸も大きな被害をうけています。熊本城内外では現在もなお、復旧/復興の工事が行われています。

 

なお、今作に登場の熊本電鉄"カエル電車"も、現在は引退し、もう走っていません。いろんな意味で思い出深い作となりました。

熊本のよりよい将来と、より元気な街になっていく事を、心から応援し、追記しますグッド!