2011沖縄旅シリーズ、第3回です
前作・第2回では本部半島の世界遺産・今帰仁城跡をご覧頂きました。今作ではレンタルWo号をさらに北へ走らせ、沖縄本島最北端、辺戸岬まで走りたいと思います
早速スタートです
前作・今帰仁村のある本部半島の北側を海沿いに走り、沖縄本島を貫く国道58号へ戻ります
R58を北へ、辺戸岬を目指して走ります
"工事中"の現場標識にも↑英語併記なのが沖縄っぽい
名護の市街地を出ると↑家並みも途切れ、国道の左側には東シナ海
雨もパラつく曇り空ですが、2月の沖縄は暖かいです^
(※僕は寒がりなので、そもそも2月に本州でツーリングなんて行けないw)
↑沖縄県最北の自治体、国頭村(くにがみそん)へ入りました
沖縄を代表する鳥、ヤンバルクイナのモニュメントも
この鳥の名の通り、ここからが沖縄北部の豊かな森、"やんばる"への入口です
国頭村に入ってしばらくすると、↑道の駅の標識
沖縄県最北の道の駅、"ゆいゆい国頭"があります
広くて立派な建物、品揃えも豊富
味噌だけでも↑の種類が
館内には、ヤンバルクイナ等やんばるの生態を紹介した小さなジオラマのコーナーもあり、かなり力が入ってました
ヤンバルクイナですが、1981年に"新種"と認定された鳥で、国の天然記念物/稀少野生動植物種に指定されています
↑写真の左に"安全運転"の旗を持ったクイナの人形がいますが、これは、道路でヤンバルクイナが交通事故に遭う事が多々あるとの事で問題になっているからです
(※ヤンバルクイナは鶏などと同様、ほとんど飛ぶ事が出来ず、車に弱い)
現在は絶滅危惧種にも指定され、その保護が急務となっています。
国頭村は、↑役場でつくっているポスターのデザインが大変斬新で、09年には"日本観光ポスターコンクール"で金賞を受賞しているとの事
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道の駅を出て、さらに北へ
北端へ近づくにつれ、人家も少なくなってきました。
左手には海、右手にはやんばるの森をみながら、一路最北端を目指します
国頭村の中心部からでも約20kmある辺戸岬、バス便もありますが本数は少なく、行くならレンタカーかバイクになります
ガイドブックには"北部のR58は、所々狭い箇所がある"と書かれていましたが、僕が走った限りでは辺戸岬まで全線2車線あり、最近改良工事が終わったような部分もあり、快適に走れました^
やんばるの道で見かけた、面白い標識をふたつ紹介します
1つ目は↑"オカガ二横断注意"
時には車がスリップする程、カニの大群が道路を横切るらしいです
もう一つ、↑全国でもここだけの道路標識
『ヤンバルクイナ飛び出し注意』
道の駅のところでも書きましたが、国頭村ではヤンバルクイナの交通事故が大きな問題になっています。
前述の通り飛べない鳥なので、人間が注意して守るしかないんです。
岬が近づいてきました
いわゆる"リゾート"の沖縄とは程遠い、荒涼とした光景が広がってきます。
岬はもうすぐですが、その前にWo的趣味で^、那覇から続くR58の"起点"を見に行くことにします^
この日工事中でガチャガチャしてたんですが、↑の小さな橋、『奥橋』が、国道58号の起点です。
"やんばるの奥や 国道の起点・"と書かれた風流な案内板もありました。
起点には↑石碑もあり、写真ではわかりにくいですがこの石碑、鹿児島から奄美群島/沖縄までの地図と、R58の沿革・概要が記されている立派なものでした。
実は、国道58号の本当の起点は鹿児島市で、当地の起点標識は"沖縄本島での起点"を表しています。
奄美大島や沖永良部島といった奄美諸島を通るメインの道路も58号となっていて、いわゆる"海上国道"という形です
辺戸岬は、先程の起点より少し那覇寄りへ戻り、国道から少し入ったところにあります。
入口にバイクを停め、岬の突端へ
岬付近は園地(公園)になっています
岬周辺、辺戸岬園地として遊歩道等が整備されています。
この日は平日で天気は曇り空、なんせ遠隔地という事もあって、人影まばらでした
おかげでゆっくりと岬を独り占めできました^
那覇から120km以上、沖縄本島最北の岬、辺戸岬です
絶景ポイントが数多くある沖縄でも、他ではなかなか見られない素晴らしい海岸美です
しばし時を忘れました。
波の音だけが響く、ホント静かな岬の園地でした。
何より、一般的な沖縄のビーチと違って観光化されてないのがgoodです
"那覇からの距離"と"交通の不便さ"が、この手つかずの自然を守っているといえます。
岬の園地を、もう少し歩いてみます
岬には、いろんな記念碑が建っています。
↑は、『祖国復帰闘争碑』
米統治下の頃、鹿児島県に一番近いここ辺戸岬は、"本土に一番近い地"として、復帰運動の象徴的な場所となっていた歴史があります。
↑岬の突端から、与論島方面を望む展望スペース
ここから与論島まで22km。晴れた日には島影も見えるそうです。
復帰前には毎年、ここと与論島との間で"のろし"を上げ、復帰促進を願うイベントを行ってきたそうです。
↑の"ジャンボな鳥"の像は、与論島との『友好の絆』モニュメントです
この辺戸岬、単なる"本島の北端"ではなく、本土復帰の願いを一心に集めていた、沖縄県民の心の拠りどころだった場所でした。
米軍人向けの↑標識、"マリンレジャーは危険である"
ここに限らず同県各所で、米軍むけの表示が見受けられるのも沖縄ならではです。
辺戸岬、はるばる走ってきた甲斐がありました
こう書くとやんばるの人に怒られそうですが、実は僕出発前、"名護から北にはコンビニなんて無い"と勝手に想像してました(詫)
しかし実際走ってみると、国頭村に入ってもR58沿いにはあちこちにコンビニが散見され、大変便利でした
中でも↑は、"沖縄県最北端のコンビニ"と謳っていたファミマです^
なんと↑記念撮影コーナーまでw(※2011年当時)
沖縄の路面店は、やはりレンタカーでの観光客を意識していると思われます
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2作に亘るやんばるの走りを終え、沖縄道・許田ICから那覇へ戻ります
沖縄道随一のサービスエリア・伊芸SAに寄ります
設備的には本州のSAと何ら変わらないんですが、↑沖縄風の屋根瓦や、その上にチョコンとのってるシーサーに沖縄らしさを感じます
ちなみに↑写真の幟、"アグーバーガー"のアグーは"県産の黒豚"です
那覇空港からのフライト情報板があるのも、車と飛行機がメインの交通手段である沖縄らしい
最近整備されたと思われる、↑EVの充電設備も
では先程の幟に誘われ、↑アグー豚まんを買って食べますw
美味でした。豚さんの焼印がかわいい^
SAから海を見渡せる展望コーナーで休憩、那覇へ戻りました
バイクで走ったやんばるのR58号、思ったより走りやすく、快適な道でした。そして何より、辺戸岬の絶景、これは最高でした。浮世離れした雄大な光景は、ホントに心洗われました。レンタカーで名護方面まで行かれる際には、時間が許せば足を伸ばしてみるのもいいのではと思います
今作ここまでです!
次作で沖縄シリーズ、最終回となります。次作では場面またガラッと変わり、本島のすぐ近くに浮かぶ"離島"へ訪ねます。お楽しみに^
(※2022.5 2024.2 文一部修正)