万病の元・・・というものを求めたくなる心理がある。
体に起こる不具合の根本的原因が、何か“ひとつ”だけある。
その根本の“ひとつ”さえ治療すれば、すべてがドミノ式に改善されていくという考え方。
カイロプラクティックで言えば、「ストレート」と呼ばれるジャンルがそれにあたるだろう。
細かい話はまたにして、大まかに言ってしまえば、首の上部の骨の“ゆがみ”を調整すれば、あらゆる疾患は改善する、と。
それが正しいか間違っているかというのは、全くわかっていない。
それぞれの立場で「科学的」な施術法であると主張しているが、万人が納得できるほどの「科学的」というものは、いまのところお目にかかれていない。
つまり、証明されていないものだらけということである。
「非科学」とは言わないが、「未科学」の分野である。
ただ、飛行機が飛ぶ理屈ですら、スッキリしていない現代科学ってもの自体、まだまだ「未科学」を多く含んでいるのですが。
閑話休題。
最近2ヶ所、上部頚椎至上主義な施術法のお店に行きましたが、やはり魅力はある。
魅力というより、誘惑だろうか・・・。
「ここさえ調整すれば、全身が改善する」
そう考えると、その“ここ”だけに集中すればいい。
様々な視点から人体を考えると、なにがなんだか分からなくなる。
原因になるであろう事柄が多すぎて、優先順位なんてものがつけられなくなる。
そりゃ、姿勢も大事でしょう。
運動だってしたほうがいいに決まっている。
食事のバランスだって、大切。
でも、現実問題として、すべてを変えることって可能なのか?
何十年もほったらかしにしてきた体に、ちょこちょこっと施術して、本当に根本から変化するのか・・・。
悪い原因なんていくらでもある。
自分の生活を振り返って、満点をつけられる人なんていないでしょう。
だからこそ、施術する立場からすれば、「羅針盤」がほしくなる。
人体の不具合という迷宮から抜け出すための「羅針盤」が。
「C1、C2(首の上の骨)のミスアライメントが、すべての病気の元である」
そう言いきれたら、気持ちいいだろうな。
私は、「万病の元は、万ある」主義。
だから、まだまだ迷ってばかり。
もしかしたら「答え」なんてものが、整体の世界にはないのかもしれないが、それを自分の力で切り開いてこそ、この仕事をしている意味があると思っている。
人の意見には耳を傾ける。
でも、納得も出来ないことは、とことん納得しない。
例え自分の理解能力が欠乏しているのが原因だとしても・・・。
最低限、自分が信じれる施術法しか、クライアントに提供したくないので。