整体は、サービス業である。
つまり、基本的には「お客様は、神様です」の世界である。
だから、来店されたお客さんを断ることはない。
接客業では、「どんなお客様も平等に扱う」ことが必須。
好きなお客様だけ、相手するってわけにはいかない。
私も、お店に来ていただいた方を断ることはない。
ほぼ、ない。
どんな症状の方でも、自分のできることを最大限するのが仕事だと思っている。
半身麻痺であろうが、手術以外に治りませよっていわれている方でも、施術します。
もちろん、その病気が治るなんて、思っていません。
こういう言い方をすると誤解されるかもしれませんが、整体は病気を治す仕事ではないのです。
では、何をする仕事なのか?
それは、症状を軽減することであり、元気になる“スイッチ”をON にすることである。
からだが本来持っている“自然治癒力”を高めること。
病気が治る治らないは、ご本人の能力です。
整体は、そのサポートの一手段に過ぎません。
時間があるなら、とにかく寝ているほうが回復することだって多い。
まあ、その時間がとれない現代社会だから、無理にクスリや栄養剤で、がんばっちゃうんでしょうが。
でも、断るケースもあります。
それは、安全と思われない施術を要求された時。
先日も80代の方が来店され、施術を受けられました。
施術方法にこだわりがあり、同じポイントをとにかく強く押してほしい、と。
若い頃から、ずっとそうしてもらってきたし、それ以外効果がない、と。
私も、もちろんその人その人のこだわりや好みがありますから、望んでらっしゃる通り施術してみました。
確かに、楽になるようです。
しかし、私には、そのポイントがあまりに骨そのものであり、年齢的なことを考慮すると、安全とは程遠いものでした。
数日後、もう一度来店。
安全とは思えないとの考えを伝えましたが、納得されず、やはり前回と同じ施術を希望される。
そして、三回目の来店。
この時、「これまでのやり方は、できません」と施術をお断りしました。
整体は、一歩間違えば、人を傷つけてしまう危険性があります。
私は、整体師。
その危険があるかも、と思って施術を続けることは、この上ない苦痛です。
自分のやり方・考え方を押し付けることは嫌いですが、自分のやり方に信念を持たずにやることはもっと嫌いです。
個人でお店をしていて、“断る”ことには勇気がいります。
特に、気に入ってもらえている方をお断りするのですから。
でも、いいと思えない施術をすることはできません。
それをするのなら、私はこの仕事を辞めます。
断ったことで、例えどんな弊害があろうと、構いません。
人を元気にするから、整体師であり、お金のために何でもありになってしまえば、存在価値がないからです。
まだまだ未熟がゆえにお断りするケースもあるかもしれませんが、なにとぞご理解下さい。
安全であることが、整体の大前提なので。