四国霊場・繁多寺(過去のブログ記事より) | 石川鏡介の旅ブログ

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四国霊場会公認先達(権中先達)&秩父観音札所連合会公認先達です。四国霊場を中心に、古寺名刹、神社、城跡、名所旧跡。さまざまな旅の思い出を綴ります。

 

 四国八十八ヵ所の第四十九番札所浄土寺に参詣したら、次は五十番の繁多寺(はんたじ)です。

 伊予鉄道の線路沿いの道に戻り、西へ向かい、久米という駅の近くで右折し、しばらく北へ進みます。それからまた右折して細い道を行くと繁多寺の門前に出ます。

 所在地は松山市畑寺町三二番地。山号を東山というので、正式には東山繁多寺といいますが、通称は「畑寺(はたでら)」で、町名にもなっています。宗派は真言宗豊山派で、本尊は薬師如来。開基は行基菩薩です。

 松山の道後生まれの一遍上人が学問・修行に励んだ寺としても知られています。孝謙天皇の勅願により建てられたといいうことで、昔は相当な規模のお寺だったようです。江戸時代も徳川将軍家の帰依を受けて隆盛を極めたらしい。境内が広いので、その当時の面影は少し残っているといえます。境内に鳥居があり、その奥に歓喜天の社がありますが、この歓喜天は四代将軍徳川家綱の念持仏のうちの一体ということです。

 ちょっとした丘陵地の中腹に建ち、三門も本堂・大師堂も西向きですから、松山市街を見おろすかたちになっています。浄土寺境内がただ暑いという印象だったのに対して、この繁多寺は風が吹き抜けて涼しいという印象でした。

(2011年9月 9日の「石川鏡介のブログ」より転載)

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