四国霊場・八坂寺(過去のブログ記事より) | 石川鏡介の旅ブログ

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四国霊場会公認先達(権中先達)&秩父観音札所連合会公認先達です。四国霊場を中心に、古寺名刹、神社、城跡、名所旧跡。さまざまな旅の思い出を綴ります。

 

 四国八十八ヵ所の第四十七番札所は八坂寺といいます。山号は熊野山といい、もともとは修験道の根本道場として栄えていたお寺でした。宗派は真言宗醍醐派で、本尊は阿弥陀如来。所在地は松山市浄瑠璃町八坂七七三番地。

 四十六番札所の浄瑠璃寺からは一キロあるかないかの道のりです。四国八十八ヵ所の中には三十七番(岩本寺)・三十八番(金剛福寺)間のように約百キロもの道のりという遠い距離のものもありますが、この浄瑠璃寺・八坂寺間のように非常に短い区間もあります。最も短いのは六十八番(神恵院)・六十九番(観音寺)間ですが、これは隣接しているので最も短いのは当然です。一番(霊山寺)と二番(極楽寺)、六番(安楽寺)と七番(十楽寺)、十四番(常楽寺)と十五番(国分寺)、六十二番(宝寿寺)と六十三番(吉祥寺)、七十二番(曼荼羅寺)と七十三番(出釈迦寺)なども距離が短く、一キロ前後です。

 浄瑠璃寺の門前からまっすぐ北へ向かい、五百メートルほど進んだ所で左折して細い道を行きます。しばらく進むと、ちょっとした坂があり、八坂寺の門前に出るのですが、このとき、八坂寺の門前は渋滞していました。何故だろうと思っていたら交通誘導の警備員さんが立っていました。先達の方が運転しながら尋ねると、お盆のお墓参りのクルマで渋滞しているのだということでした。

 最近、八坂寺では境内の背後にある山の霊園の規模を拡大したらしく、その霊園に御参りに来た人で渋滞している。私がかつて四国一周した十二年前には見られなかった光景でした。

 ようやく八坂寺参詣者専用駐車場に着いて、三門から境内に入りました。石段をのぼり本堂の前に出ます。本堂は新しさと古さが混じって、しっかりと頑丈さを感じる造りになっています。

 大宝元年(西暦七百一年)に、伊予国司の越智玉興によって創建され、文武天皇の勅願寺でもあったと伝えられています。寺の名の由来は、創建時に八つの坂を切り開いて造ったから「八坂寺」となったのだといわれています。

(2011年9月 5日の「石川鏡介のブログ」より転載)

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