四国八十八ヵ所第四十四番の大宝寺へ行った後、番号通り、四十五番札所の岩屋寺へ向かいました。クルマで行くと十キロ以上あり、しかも山の中で坂は多いしトンネルなどもあるから徒歩の人は大変です。徒歩のみの山道ルートもありますが、当然、道は険しいのです。四国霊場中でも一、二を争う山深い所なので、バスの本数も少なく、不便極まりない所ですが、それだけに弘法大師の修行の地に来た、という印象は強く持てます。
十二年前に大宝寺へ行った時には、大宝寺からクルマ遍路の方に乗せていただいたので助かりました。今回は先達の方の運転するクルマに乗っての札所巡りなので、道中、なんの心配も苦労もありませんでした。
岩屋寺は山号を「海岸山」といいます。相当な山奥で海からほど遠いのに、何故「海岸山」というのかといいますと、弘法大師がこの地について、
「山高き谷の朝霧海に似て 松吹く風を波にたとえむ」
と詠じたからだといいます。
宗派は真言宗豊山派、本尊は不動明王です。
「岩屋寺」というだけに、断崖絶壁、巨大な岩山を背にお堂が建てられ、参道もかなり長いです。駐車場にクルマを停めてからしばらく歩かなくてはなりません。
参道の途中の道の脇に不動明王像がありました。その周りをぐるっと一回りできるようになっていたので、右回りに廻ってみました。
私は酉年生まれで、酉年生まれの「守り本尊」は不動明王ですので、何かと縁を感じます。先達の方も私より一回り年上の酉年生まれとのことでした。
(2011年9月 1日の「石川鏡介のブログ」より転載)

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