八月十四日、私は四国霊場の四国八十八ヵ所公認先達の方と共に、クルマで札所巡りをしました。
前夜に四国入りして丸亀駅前のビジネスホテルに宿泊。早朝に、公認先達の方にクルマで迎えに来ていただき、合流し、松山経由で久万高原(くまこうげん)町の四十四番札所・大宝寺へ行きました。
松山のインターチェンジから、焼き物の町・砥部に入り、久万高原への坂道に入ります。久万はまさに高原の町で、たどり着くまでは坂とカーブの連続です。越し方を振り返れば松山方面は山のふもと。平地は何段も下で、前を見れば山ばかり。そして真夏であってもどことなく空気が涼しい。
私は以前、十二年前の夏(しかも八月のなかば)に四国一周したことがあり、大宝寺にも行きました。その時も朝で、空気は澄み切って、やや涼しく感じました。
このお寺は真言宗豊山派に属し、正式には菅生山大宝寺といいます。本尊は十一面観世音菩薩です。高原の町のメインストリートから外れた山の中にあるので周囲は大木に囲まれており、鬱蒼と茂った木でちょっと暗い感じですが、それはいかにも「霊場」らしい静寂さと自然の気を感じるもので、四国霊場の中でも特に霊場らしさを体感する場となっています。
まず、手水場で手を洗い、鐘を鳴らして、本堂に参拝。先達の方と共に開経偈を唱え、次に般若心経を唱え、本尊の十一面観世音菩薩の真言を唱え、光明真言、大師宝号、廻向文を唱えました。
続いて大師堂に行き、同じく開経偈・般若心経・光明真言・大師宝号・廻向文を唱えました(大師堂なのでお寺の本尊の十一面観世音菩薩の真言は唱えない)。
最後に、納経所へ行き、ご朱印を頂きました。
十二年前に参拝した時は一人で、読経などの参拝の作法にのっとったやりかたではなくただ合掌するだけでしたが、今回は先達の方と一緒なので声高らかにお経を唱えました。さすがに歴史のあるお寺で経文を唱えますと、身の引きしまる思いになります。