武蔵野観音霊場・勝音寺(日高市)《過去のブログ記事より》 | 石川鏡介の旅ブログ

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四国霊場会公認先達(権中先達)&秩父観音札所連合会公認先達です。四国霊場を中心に、古寺名刹、神社、城跡、名所旧跡。さまざまな旅の思い出を綴ります。

 

 武蔵野三十三観音霊場の第二十七番札所は勝音寺(しょうおんじ)です。正式には栗原山勝音寺といい、宗派は臨済宗建長寺派、札所本尊は千手観世音菩薩、所在地は埼玉県日高市栗坪一八四番地です。

 二十六番札所の聖天院からの道のりは、まず、高麗神社から聖天院へ向かった道をそのまま南へ進み、途中、道がカーブして西へと進路をかえますが、聖天院の前から八百メートル程進んだ所で左折し、高麗川の流れの方へ向かいます。そのまま川の流れの方へ行くと浄水場があって突き当たりですが、浄水場の手前で左折し、案内板のある所で右折。橋を渡ってちょっと進んで道の左側にお寺の入り口があります。

 勝音寺の開山は、室町時代の応永年間に入寂した(亡くなった)大光禅師で、上杉家の出身、中国大陸に渡り十年間留学したという学僧とのことです。

 私が訪れたのは夕方四時二十分ごろのことで、境内には誰もいませんでした。これといって大きな特徴がありません。派手さのない、禅宗寺院らしい質素なつくりです。

 境内に参拝者が私だけなのかと思ったら、本堂はおろか庫裏までが無人で、まったく寂しい状態でした。納経所で呼び鈴をおして返事がなく、誰もいない様子なのでおかしい、と思ったら、ガイドブック(平幡良雄著『武蔵野観音巡礼』満願寺教化部発行)に「右手の庫裏が納経所になっているがお開帳や堂番の人がいる場合以外は手前の○○宅が仮納経所」と書いてあったのです。それで、○○氏宅に電話をかけました。(ガイドブックには個人名とそのお宅の連絡先が書いてありましたが個人情報でもあるので私のブログでは公開しません)

 ○○氏に電話をかけ、事情を話して、すぐにクルマで○○氏宅へ向かいましたところ、そのお宅の人が出てきて、十九番の東光寺や二十一番の高正寺にもあったような、朱印を押した納経帳の一枚をくださりました(志納三百円)。

 聖天院のような大寺院のあとでこのような無住のお寺があるのだから、武蔵野観音霊場もバラエティに富んでいます。

 この日、十一番の普門院から始めて十二番の全徳寺、十四番の妙善院、十五番の松林寺、十八番の蓮華院、十九番の東光寺、二十番の龍円寺、二十一番の高正寺、二十二番の円照寺、二十四番の観音寺、二十五番の円泉寺、二十六番の聖天院、そして二十七番の勝音寺とめぐったクルマでの巡礼も、納経受付終了時間がせまったので終わりとしまして、二十三番の浄心寺や二十八番以降のお寺には別の日に行きました。

 

(2011年10月20日の「石川鏡介のブログ」より転載)

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