" 人生とんぼ返り "
監督 マキノ雅弘
出演 森繁久弥 *市川段平
水島道太郎 *倉橋仙太郎
河津清三郎 *澤田正二郎
山田五十鈴
左幸子
あらすじ、ネタバレ御免
大正十年十月 大阪
一昨年旗揚げした新国劇
今度の演目“国定忠治”は
澤田正二郎が初めてやる立ち回りが眼目
かかってく脇役が上手くないと さっぱり
頭取の市川段平が稽古をつける
段平は元殺陣師 久しぶりの殺陣に大張り切り
*
段平の女房は女髪結の五十鈴
雇い娘の幸子
段平は家に帰っても久しぶりの殺陣に喜びを隠さず
*
稽古
脚本は倉橋仙太郎
沢田正二郎は立ち回りが不満
もっと激しい剣劇がしたい
段平の歌舞伎みたいな型にはまった立ち回りでは駄目
別の殺陣師を要求
*
段平は喧嘩に巻き込まれ
リアリティの何たるかを知る
*
新国劇は段平の付けた立ち回りが評判で えらい人気
新国劇は東京明治座で公演
さっぱり受けず 引き上げ
東京明治座で“大菩薩峠”好評
*
五十鈴 病により御他界
段平は死に目に会えず
昭和三年八月 京都
段平は中風で床に伏す
時々様子を見に来る幸子の仕送りで暮らしている
新国劇は南座で公演
新演目は中風の忠治の立ち回り
段平が立ち回りを付ける
家から出れないので
幸子に教える
段平 御他界
劇団員総出で地獄へ見送る
終
新国劇旗揚げ当時の
実在の殺陣師を描く
澤田正二郎は
昭和四年に急死
新国劇は
昭和六十二年に解散した
国定忠治は36歳の頃 中風を患い
その5年後に磔になった
出だしは喜劇
終りはお涙頂戴
1955年 日本映画 116分
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