" にあんちゃん "
監督 今村昌平
原作 安本末子
出演 長門裕之 *長男
吉行和子 *役場の保健課の保健婦
二谷英明 *和子の婚約者
松尾嘉代 *長女
北林谷栄 *近所の業つく婆ぁ
芦田伸介 *炭鉱の課長
西村晃 *炭鉱の共同浴場の風呂焚き
小沢昭一 *炭鉱労働者
殿山泰司 *炭鉱労働者
穂積隆信 *末子の担任
あらすじ、ネタバレ御免
昭和28,9年頃の不況時代は
石炭産業にとってのどん底時代
大山でさえ赤字に苦しみ
中小炭鉱は200以上が休廃山し
失業者は2万を超えた
この映画は
佐賀県の西端にあった 切羽詰まった小炭鉱を舞台とし
どん底の暮らしに喘ぎなが生きる
4人の兄弟の記録である
***
安本家の葬式
受付の谷栄婆さんと小沢
谷栄婆さんは香典から貸してた分を抜き取る
安本家には長男裕之 長女嘉代 次男高一 次女末子
高一と末子は小学生
末子は高一をにあんちゃんと呼んでいる
坑内で故人と鶴っ嘴を振るった仲の芦田課長と殿山
殿山は芦田課長に 裕之を本雇いにしてくれと頼む
*
四十九日
裕之はまだ特別臨時雇い
不景気が続き
裕之はクビ
芦田課長にとっても苦渋の選択
*
長女嘉代は小沢の紹介で唐津の肉屋で働く
長男裕之は芦田課長の紹介で長崎の工場で働く
次男高一 次女末子は殿山が預かる
炭鉱住宅の衛生状態の悪さを気にする役場保健課の保健婦和子
炭鉱住宅で生活する人(人口2,000人)にとっての問題は
衛生状態より給料の遅配
飯が食えない
末子は教科書が買えない
学校を4日休んだら
担任が察して教科書をくれる
炭鉱住宅で赤痢が発生
末子も罹患
和子は患者を隔離
働きたくても働けない坑夫が首を吊る
和子は過労で倒れる
母と東京の婚約者二谷が見舞いに来る
殿山は炭鉱で怪我
希望退職を迫られる
長男裕之は工場を辞め帰って来る
兄弟はどん底に落ちる
大鶴炭鉱は労働者の2/3のクビを切る
殿山も希望退職
*
長男裕之は唐津へ職を探しに
次男高一 次女末子は閔さんの家の世話になる
山の中の倒れそうなあばら家
食事も不味い 仕事がきつい
高一と末子は逃げる
炭鉱住宅に帰る
帰っては見たが寝る所もない
保健婦和子の家に泊まる
高一は小沢の紹介で 漁港で住み込みのアルバイト
長男裕之はパチンコの住み込みが決まる
末子は谷栄婆さんの家で住み込み
和子は東京へ行く
大鶴炭鉱は全員の解雇を決める
次男高一は当てもなく東京へ行く
職を探す
警察に補導される
佐賀に送り返される
終
実話を基にしている?
原作は子供の日記
主役家族が暮らしていた杵島炭鉱大鶴鉱業所は
昭和31年に廃坑になった
この映画は文部大臣賞を受賞したが
今村は そんな映画を撮ったこを反省している
国が推奨するような映画を撮ったら いかん
1959年 日本映画 101分
ブルーリボン賞 主演男優賞、助演男優賞受賞
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