『ソ連の歴史』 | 日々ぶらぶぶら

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『ソ連の歴史』
2023/1/  シェイラ・フィッツパトリック 訳:真壁広道 監訳:池田嘉郎
 
 
 
一冊でわかる 東欧史』を読んで、なんだか東欧のことを分かった気になっていたので、そのままこの本をいっちょ読んでみるか!なんてそんな気になったんです……そんな私の自惚れを見事に打ち砕きましたね。
 
一冊でわかる 東欧史』は乙女ゲームの優しい王子系ヒーローだったのに対して、こっちはツンツンツン……のデレどこいった?一応攻略対象だよね??…系ヒーローです。
いやマジで、攻略…読むのに難航しました。
 
「すっみませんでしたァァアァァ!!!」といろんな方向に向かって全力で土下座したい気分になりました。
 
 
いや読むなら『一冊でわかる 東欧史』と同じシリーズの『一冊でわかる ロシア史』を先に読んだほうがいいかもしれない……後の祭りですが……
 
復活したプロジェクト᙭風に言うなら「これは、無謀にもこの本……ソ連の誕生から死に至るまでの歴史(本文より抜粋)――に挑戦した者の記録である」となる。
 
 
 
スターリンがアレだったから、レーニンは結構まとも……なんて勘違いしてたけど、そんなこと全然なかったぜ!
まぁ、暴力革命……という時点でちょい怪しいなーとは思っていたんですけどね。
思っていた以上にスターリンの前任者だった。(※ただし、これを書いたのが西欧人というのを念頭に置かなければならない)
 
大粛清時代は読んでて新選組を思い出した。こっちも戦死者よりも組織内での粛清者数のほうが多いと言われてるからなー……規模が違うけど……
 
テレビや(主に『映像の世紀』)前回の本のおかげで、大体の流れや一部の事件などはなんとなくわかったので、助かりました。
でなければ致命傷だった……
 
クリミア…現在の戦争の火種の一つ……がウクライナ管理になったことについても言及してて思わず……ああッ!となってしまった。
 
うおぉぉ!いわゆる“キューバ危機”。これは結果はわかっているのに毎回ドキドキしながら観たり読んだりしてしまう。
この人の…フルシチョフの時だったか……ゴメン。ケネディの方は憶えてるのに……
 
しかし、なるほどと感じたのが……日本が作ったテレビ番組だとケネディの苦悩、現場の人々の機転や緊張あたりに焦点をおいいた上、最後は両国の譲歩……という決着に見えたんだけど、この米国人著者が書くと……ソ連側が譲歩したからなアメリカは負けてないない!(意訳)……と、なっちゃてる訳だ。
(*読んでいる時は、この本の作者はアメリカ人かと思ってましたが、オーストリア生まれだと最後に判明しました。申し訳ないですが、そのままでお送りします。)
 
まぁこれは当事者同士と外側の人々の受け止め方の違いもあるだろうし、相手側が悪いと自分の正当性を主張したいというのもあるだろうし、あとはプロパガンダの影響も考えられる……かな?
 
ロシアの人達の視点からこの事件を語ると、また違ったものになっておもしろいのかもな、と思いました。
 
けど、フルシチョフの晩年の最後のひと握りの時間はちょっとほっこりとした。
やはり、人は権力を握ると狂うというのがよくわかる。
 
そういえば、これまた軽い気持ちで映画『オッペンハイマー』を観ようかな?と調べたら、なんか時間がバグってね?……なんて思ったら三時間映画だったのか……コレ。これは仕事帰りのちょっと空い時間に……とか、軽い気持ちで観るモノじゃねぇな、と思いました。観に行くときは気合い入れて行ってきます。
 
 
個人的にブレジネフ時代あたりから面白くなってきました。
 
ゴルバチョフに行く前に、白状します。この本を読むまで“ペレストロイカ”を“ペロストロイカ”だと勘違いして覚えてました……恥ずかしい。
カタカナだと、キチンと文字を読まずに思い込みでそのまま読んでしまうようで……いや、目が滑るので……(言い訳)
 
結構ゴルビー好きだったんだけど(一見穏やかな晩年過ごせたようでニコニコしてたんだけど)、この話読むと、ううーん…ソ連の人達にとっての人気がうう〜んで驚いた。
確かに、ソ連を混乱させ崩壊させた張本人と言えば、そうだからなー。
 
けど、西欧米国からは人気……好かれていたようで納得。当たり前だけど日本人のゴルバチョフは多分こっちの国々からのイメージ。
 
しかし、この本では現在も生きている……と言う感じで書かれてまして……いや、亡くなったよなー結構最近だったけど……と調べたら、2022年8月でした。
多分この本が最初に出たのは2022年3月〜8月までの間あたりかな??
滑り込みで最後にウクライナ侵攻のことが書かれているので……
 
始まりや継続に多くの血を流し、あれだけ壮大な国…連邦であったにも関わらず、終わり方はとても静か……本で書かれるには。
 
この本の最初の方にマルクス主義では資本主義が崩壊すると言われていたけど、社会主義の方が崩壊してしまった。あっという間に……
100年も保たなかった……
 
対して、世界に与えた衝撃は多大なるものだとは思うがここでは書かれていない。
 
え?これで終わり?ここで終わり??となったわ読んでて……
 
ソ連崩壊して終わりかな?と思いましたが、最近の事情のせいかどうかはわかりませんが、崩壊してから現在までも触れています。
 
ちょうどNHK教育でやってる『植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之』(大好き)で、「“プー”と“チン”の名前は可愛いですけど、本人は可愛くありません」とやっていて、攻めるなーさすがはこの番組。とおもいました。
 
 
しかし、私の読解力+知識不足のせいか……それとも、著者の書き方のせいか……理解出来ず何度も読んでも理解出来なくて、そこの結論までいって漸く………ああ、そういった話なのね、――と理解できたりすることがある。
前者がかなり強いのは自覚してますけど、突然話がヒョイと別方向に飛んで、???となりながら読んでいくと実は繋がってる話でした。……というのは小説ではよくあるけど、こういった本ではやめてほしいと強く感じました。
知識がちゃんとあれば、ああ……アレですね。と話は繋がってるとわかるのだろうけど、うっすらとして知識しかないので、話が突然飛んだとしか感じられなくて、理解が追いつかないのです。
そういった本ではないとはわかっていはいても……もう少し、無知の者にも手心を……と思ってしまう。
 
 
あまりにも難解で、何度も読み返し(だが理解出来たとは言っていない)、しかも人名が覚えられない、さらに結構厚い本。
しかし、ソ連の方もそうだったけど、本自体も終わり方が静かなので、あれ?ここでおわり??ああ終わったんですね……と読んでる方も静かに終わりました。
読むの大変だったから、終わった!読んだ!読み切った!!とテンション上がるかと思ったけどそうはならんかった。
 
監訳の人の解説で読みやすい、入門書と言われるけど……そうか??という疑問しかない。
多分、ソ連を知ってるという大前提が違う。
個人的には入門書としては読まない方がいい。ソ連に長年興味ある人、ソ連の知識が深い人研究してる人向けであって、興味を持って軽い気持ちで読んでみるか!なんて人向けではないと実感しました。*私です。
 
 
 
 
序章
1、連邦を創出する
2、レーニン時代と後継者争い
3、スターリニズム
4、第二次世界大戦と戦後
5、「集団指導」からフルシチョフへ
6、ブレジネフ時代
7、崩壊
結論