いざ、帰京である。
しかし、現場が終わり、お疲れ様のちょっとした乾杯をしたり、機材やコードをバラしたりしてると、
どんどん時間は過ぎていく。
しかも我が録音車の運転手は、メイキング班の三島君である。
ということは…、メイキングはクランクアップ直後から仕事があったりする。
アップ直後の役者さんへのインタビューやコメント撮りなどなど。
しょうがない、待つか…。
一段落したらしい三島くんが、カメラを抱えて車に戻ってきた。
「ところで岩丸さん、帰りの道わかります?高速のったらどうにかなるんですけどねぇ」
…。
この三島君、物凄く良いキャラクターである。
天然である。
方向音痴である。
このまま、素直に大きくなって欲しい…そんな感じの好青年である。
しかも弄られキャラ。
いやいや、皆に愛されている。
そんな感じであるから、録音車のネタはつきない。
道に迷う事や幅寄せ駐車に手間取るのも茶飯事。
はい…、わかりました。
もしかしたらと思い、先ほどの乾杯もウーロン茶にしてました、実は。
帰り道もチェックしてあります。
というわけで、自らの運転で帰京。
高速に乗るまではひたすらカーブの連続の山道。
それはそれで楽しかったりする。
夜に弱い私を、加島君が色々気を使ってくれるが、やがて彼も深い眠りの森へ。
しょうがないので、気分転換に三島くんのMDで音楽を聴きながらの快適な運転へと切り替える。
しかし、別に聞きたい曲という訳でもないので、ちょっと飽きると直ぐ次の曲へ飛ばす。
飛ばす…。
飛ばす…。
あっというまに、アルバム一枚聞き終わる。
もの凄いスピードである。
途中、埼玉の蓮田SAで休憩中、お土産を買うのを忘れた事に気づく。
というか、買ってる暇なかったんだけど。
埼玉で、福島土産を購入。
うーん、良くある事良くある事。
スタジオに着いた頃には、フラフラ…。
さぁ、加島くん機材ばらすぞ!
遠足は帰るまでが遠足です…、とは良くいったものである。
とりあえず、スタッフの皆さんお疲れ様でした。
三島くん、面白いメイキング期待してるよ。