音響効果担当の瀬谷さんの身内の方が危篤状態になったという電話が入った。
本日は午後開始。
まだ午前中…。
電話が終わってミキサーの前に静かに座る瀬谷さん。
大丈夫なんですか？と声をかける私に「いいから…、その変わり早く終わらそうな」と答える。
ミキサーの前から動こうとしない…。
そんな事を言われて「はい、そうですか」などと私も言えない。
「何とかしますから行って下さい」
急遽、渋谷に応援を要請し、とりあえず瀬谷さんを送り出す。
本日の予定は、押戸岩で風のダドゥを聞く三巻目と天草へと行く四巻目。
事情を監督に説明し、渋谷に効果のフェーダをひねってもらう。
実にこの作品、いろいろハプニングが付きまとう。
どうにか本日の予定を終え、明日の準備をしだしたところで瀬谷さんから連絡が入る。駄目だとは思うけど、どうにかもっているので帰ってきたと…。明日はスタジオに来るという…。
明日、ダビング最終日である。
いろんな思いを乗せ、映画が完成にむけて走って行く。